2009年12月28日

Google

昨日までのアフガニスタンの地政学は私も勉強になった。ロックフェラーがアフガニスタンの戦争をPhonyだと言っていたそうだが,要は「インチキだ。」と言う意味だ。私もそんなにおいを感じるが,皆さんはどう感じただろうか。9.11事件から始まって,このブログも一連の経緯を説明して来たつもりだ。アメリ カの覇権主義も後10年続けられるだろうか。日本の民主党は100日で蛇行して来たようだが,そう言う意味からすると,アメリカはまだまだすごいが,我々 もそろそろアメリカの動きに気をつけて行かねばならない。

さて、今日からのGoogleは事例紹介と言うつもりはないので,視点をグローバルと言うところにおいて,このウィキペディア (http://en.wikipedia.org/wiki/Google)を翻訳する。内容は今までとは異なり,忠実には翻訳せず,我々の視点に関心 のないところは飛ばして行く。また、情報用語とか内容については出来るだけ引用して、補足する。このウィキペディアは相当長いので,出来るだけ早く終わっ て,そのグローバル的な背景を探って行きたい。

しかしながら,このGoogleとは何かについてはきちんと理解できるようにしたい。ただ、まともに翻訳していったら,10日はかかってしまい,冬休みが終わってしまう。それではつまらない。グーグルはこの10年間でとんでもなく大きな企業になったが,更に次の10年ではどう変化してくのだろうか。そうしたところを勉強したい。とんでもなく進化してしまいそうだ。そうしたことを見越したグーグル批判も多々あるようなので,それも検討したい。もし時間が許されるなら,Googleの一連のソフトを使ってみてほしい。宣伝する訳ではないが,この企業の全貌がよくわかる。(
Googleのサービス ja.wikipedia.org/wiki/Google_Video)さて始めよう。

グーグル

Google Inc.はインターネット検索に特化したアメリカの公開会社である。この会社は広告(アドワーズ)から利益を得ているが,同様に、ただのG-mail、オンライン地図(Google Maps)、オフィスの生産性(Google Apps)、SNS(Orkut)、YouTubeからなる。宣伝なしのバージョン( Google Search Appliance)は有料で利用できる。グーグルはごく最近ソースコードが公開されているウェブ・ブラウザー(Google Chrome)と携帯電話のオペレーティングシステム(Android)を公開した。

本社はGoogleplex, Mountain View, Californiaにある。2009年3月31日現在、従業員数は19,786人である。世界中の数千台のサーバーと毎日数千万件の検索要求と毎時ユー ザー作成データが約1ペタバイト(GBの10万倍)ある。

グーグルは Larry PageとSergey Brinによって彼等がStanford Universityの学生の時に創設された。1998年9月4日に始めは非公開企業として法人企業となった。公開公募 ((略IPO)は2004年8月19日に行われた。これで、16.7億ドルを集め、総資産価値は230億ドルとなった。グーグルの急激な成長はその中核の 検索エンジンを乗り越えて,一連の新製品、企業買収,パ−トナーシップの口火を切った。環境汚染反対活動、慈善活動そして前向きの従業員関係はスタート時点からブランドイメージを確立する上で,重要な役割を果たした。

グーグルは再三にわたり, Fortune Magazineの「仕事で一番の職場」と世界で最も強力なブランドとして指名されて来た。アレクサ・インターネットはグーグルをインターネットで最も訪問頻度の高いウェブサイトだと評価した。

Alexa Internet(アレクサ・インターネット)は、カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くインターネット関連企業。1996年に設立され、 1999年にAmazon.comの 傘下となった。事業内容は、ウェブ巡回技術を使ってウェブサイト情報や利用状況に関するデータを集め、ウェブサイトがどれだけの人に見られているかを調査 すること。

創業からのこの企業のミッションは「世界の情報を体系化し,それを広く一般にアクセス可能で,便利なものにすること」であった。その非公式なスローガンはG-mailの最初の設計者であるPaul Buchheitによって作成されたが,「邪悪になるな。」(短期的な利益を無視して長期的にものを見る。私注)であった。グーグルは個人情報のプライバシー、著作権、噂の検閲の問題で,批判されてきている。

語源

Googleの名前の由来はGoogolのミススペルに由来する。これは10の100乗。これは1の後にゼロが100続くことを意味する。増大するあらゆる言語の中をやっとたどり着くような意味で,「google」と言う動詞は2006年に Merriam Webster Collegiate Dictionaryとthe Oxford English Dictionary に加えられ,「Google検索エンジンを使って,インターネットの中の情報を得る。」と言う意味になった。

歴史

Googleは1996年1月にLarry Pageに よって、研究プロジェクトとして始まり,すぐに、 Sergey Brinが加わり,双方とも,Stanford UniversityのPhDの学生であった。ウェブサイト間の関連を分析する検索エンジンは既存の技術による結果よりよいランキングを提供する仮説を立て,既存の技術では検索語がページに現れた回数に従って,結果をランクしていた。彼等の検索エンジンは当初はBackRubと言うニックネームであった が,このシステムがバックリンクをチェックして、サイトの重要度を予測していたためである。

バックリンクとは「被リンク」、「インバウンドリンク」などとも呼ばれる。あるサイトが、他のウェブページからどれだけリンクがされているか、参照されているかということだ。外部サイトから、自分のサイトに貼られたリンク。

小さな検索エンジンはRankdexと呼ばれ,すでにある、にたような戦略を詮索していた。他のかなり適切なウェブページからそこにリンクされた殆どの ペー ジは、その検索に関連している最も適切なページでなければならないと確信した。PageとBrinは彼等の研究の一部としてこの命題をテストして,彼等の検索エンジンの根幹とした。最初はこの検索エンジンは Stanford Universityのウェブサイトにドメインgoogle.stanford.eduとして利用した。

ドメイン:インターネットやイントラネット上で、サーバーを中心にコンピューターをグループ化して、それぞれを識別できるようにしたもの。例えば、google.stanford.eduというドメイン名で一つのドメインを表す。

ドメインgoogle.comは1997年9月15日に登録した。この会社は1998年9月4日にMenlo Park, Californiaの友人のガレージで,Google Inc.として法人企業となった。この新企業が集めた最初の総投資額はおおよそ110万ドルで,Sun Microsystemsの創始者の一人であるAndy Bechtolsheimが10万ドルを出している。

BrinとPageは検索エンジンの中で,ポップアップ型の広告もしくは「検索エンジンに資金を出す広告」モデルに反対していて、まだ学生だったこと 1998年の研究報告書に書いていた。しかしながら,やがて,考えを変えて,早い段階で,単純なテキストによる宣伝を受け入れた。

1999年3月に会社はPalo Altoに移り、ここは他の署名なSilicon Valleyの技術の立ち上げ拠点である。他の2つの拠点が急激に大きくなったので、会社は2003年,Mountain View, CaliforniaSilicon Graphicsから総合ビルを賃貸した。

2000 年にキーワード検索による広告を販売し始めた。この宣伝はテキストで、すっきりしたページの設計を維持し,ページのローディングのスピードを最速にした。 キーワードは価格のビットとクリック数の組み合わせで販売し,1クリック5セントがそのスタートの値段とした。このキーワードによる広告の販売のモデル(Pay for Placement)はGoto.com(後にヤフーに買収される前にOverture Servicesと名称を変え,その後,Yahoo! Search Marketingとブランド名を変えた。)がパイオニアであった。Goto.comは Idealabをスピンオフした Bill Grossによって創設され,有料掲載検索サービスで成功した草分けの企業であった。

Pay for Placement: PFPとは有料掲載を指す。広告料金を支払う事で検索エンジンの上位にWebサイトを掲載できるタイプのサービスを指し、Overture や Google AdWordsといったものを指す。Paid Placement、PPC とも呼ばれる。www.sem-r.com/sem/statistics/20030916210030.htm

Overture Servicesは後にGoogleを訴え,GoogleのAdWordサービスによるキーワード連動型クリック課金とビッドの特許が疑わしい侵害行為だとした。この訴訟は示談となり、恒久の許可を出す代わりにヤフーに株式を発行することで合意した。このGoogleの順位付けのメカニズム(ページランク (PageRank))の特許は2001年9月に認可された。

ページランク (PageRank) とは、ウェブページの重要度を決定するためのアルゴリズムであり、検索エンジンのグーグルに おいて、検索語に対する適切な結果を得るために用いられている中心的な技術。PageRank™ はグーグルの商標であり、また PageRank の処理は特許が取得されている。ただし、特許はグーグルではなくスタンフォード大学に帰属しており、グーグルはスタンフォード大学から同特許の権利を独占 的にライセンスされている。なお、同大学は特許の使用権と交換にグーグルから180万株を譲渡されているが、その株式は2005年に3億3600万ドルで 売却された。ja.wikipedia.org/wiki/PageRank

資金調達と株式公開(IPO)

GoogleのIPOは2004年8月19日で,19,605,052株が85ドルで,売り出された。。そのうち、14,142,135株(2の平方根に 値する。)はGoogleからで、残りは既存の株主からだった。16.7億ドルの株の売却によって、Googleは230億ドルの時価資本総額を得た。2 億7,100万株の大部分はGoogleの管理下にあった。YahooもIPOの10日前に840万株を所有していた。その後株価の推移は順調 で,2007年10月31日には700ドルにもなった。この時にデスクトップ検索機能(
desktop search function)とその iGoogleの個人別のホームページの機能を公開した。

成長

Googleはラジオや印刷業界にも進出した。2006年1月17日にラジオの広告宣伝会社 "dMarc"を買収した。

dMarc社は,自動化された広告システムを持ち,ラジオ放送向け広告を販売している。同社のシステムを利用することで,放送局は広告のスケジュー ル決定や放送を自動的に処理できる。さらに,処理結果のレポート機能も備えているため,広告主は広告展開の効率化が図れるという。

Google社は,有料広告サービス「Google AdWords」にdMarc社の技術を組み込み,同サービス利用者にラジオ広告チャネルを提供する計画。Google社による買収後も,dMarc社は現在の顧客に対するサービスを継続する。itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20060118/227424

Googlehまた、紙ベースの新聞や雑誌の広告企業からの広告販売を実験的に行うことを始めた,今年倒産して組合が買収することになったが, Chicago Sun-Timesの選択された広告も取り扱った。

企業買収

2001年以来、幾つもの企業を買収して来ているが,その多くは小さな新興企業に焦点を当てて来た。2004年にはGoogle Earthのもとになったシステムをもっていた Keyhole, Inc.を買収。2006年2月には以下のソフトを買収した。

米Googleは米Adaptive Pathからブログ分析サービス「Measure Map」 事業を買収した。Measure Mapは,ブログへの訪問者とその行動(コメント投稿やトラックバックなど)を分析・集計し,リンク元などを追跡する。ブロガーは自身のブログにどのよう なユーザーが訪問し,どのように使っているかを把握できる。同サービスは無償で提供している。 このサービスへの登録は以来一時的に使えなくなっている。このソフトの最終的な更新は2006年4月6日までであった。このサービスの多くのわかっている課題の要点が述べられた。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20060216/229525/

2006年後半にYouTubeを16.5億ドルで買収した。そのすぐ後の2006年10月31日にJotSpotを買収し,この企業については以下の通り。

『Wiki』システムを使った業務用サービス会社 JotSpot の買収を発表した。この買収により、Google は Wiki 市場に進出する。Wiki とは、コミュニティの全メンバーが関与して Web コンテンツを共同構築するシステムを指す。JotSpot は、『Excite.com』の共同創設者 Joe Kraus 氏と Graham Spencer 氏が2004年に設立した会社で、Wiki ベースの業務用ソリューションを提供している。

Kraus 氏によると、Google は3年前から JotSpot に関心を寄せていたという。Google は、コラボレーション型 Web ベース ワードプロセッサ『Writely』の開発会社 Upstartle 買収や、やはりコラボレーション型の Web ベース表計算アプリケーション『Google Spreadsheets』 の自社開発を行なってきた。そして、データの作成/管理/共有を Web 上で行なうというこれらサービスの性質は、JotSpot の手がけるサービスと通じるものがある。なお Google は先ごろ、Writely と Google Spreadsheets を統合し、『Google Docs & Spreadsheets』として提供を始めている。http://japan.internet.com/finanews/20061101/12.html

2007年4月13日に
DoubleClickを買収した。

DoubleClickは、サンフランシスコの非公開投資ファンドHellman & Friedmanが2005年に買収していた。Googleは同社や、残る株式を持つJMI Equity、DoubleClickの経営陣から合計31億ドルの現金でDoubleClickを買収することになる。記録されている中で、今回の買収 はGoogle創業以来最大の買収となる。 この買収により、Googleは同社が強みを持つテキスト広告に加えて、DoubleClickが強みを持つバナー広告などのディスプレイ広告にも強みを 発揮できるようになる。その結果、広告主にとってはさまざまな種類の広告を1カ所で管理し、高品質の広告キャンペーンを行なえるようになる。 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/04/16/15430.html

以下買収の記述が何件か続くが省略。

さあ、いよいよ正月休みに突入うする。Googleが今日から始まった。どこまで進めるかだ。わずか設立が10年で,2万人の社員。総資産価値320億ドル。ミッションは創業時から「世界の情報を体系化し....」すごい。バックリンクをチェックする技術による検索エンジンとAdWordの開発。2004年に企業を公開してから,立て続けに企業買収を始めた。すごい会社だ。買収したDoubleClickは顧客の嗜好まで顧客の中に入り込んで分析してしまうソフトを持っている。

こうした企業をどんどん買収して行くことによって,どこまで、末端の個人を吸収していくのは計り知れない。破棄者とか全能の神とか言われているが,その全貌を徐々に明らかにしていきたい。一企業の視点から世界制覇のシナリオを検証してみたい。アメリカ合衆国凋落と対比してみると面白いかもしれない。アフガニスタンで失敗しても,こうした企業が世界を制覇してしまうかもしれない。ジョージ・オーウェルのビッグ・ブラザーを思い出してしまう。さあ、楽しみだ。


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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
Swingby 最新イベント情報
海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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