2010年03月28日
日本の景気後退の原因
昨日から,Kindleに日本語辞書導入しようとして来て,とりあえずはKindleに辞書が入って、日本語表示が出来たが,今度は英辞郎を移行しようとしたが,来週まで持ち越しとなってしまった。英辞郎を販売していたネットのソフト企業がなんと、MACに対応していないために、処理が滅茶苦茶になってしまった。昨日はグローバリゼーション研究会しかなかったので,早く帰って来たが,そのため、昨晩はこのブログの準備があまりできなかった。
昨日は研究会に参加した三菱重工の苑田氏がわざわざ「日米同盟かみ合わぬ期待」のブログを一つのファイルにまとめたくれたので,その量を見てびっくりした。毎日書いていると気がつかないが,こうして、印刷してみると,ちょっと読むような量ではなかった。早速,20部作成して,関係する方々に配布することにした。ネット媒体であれば,眺めて終わりだが,紙媒体であれば,その構え方が,また違いそうだ。
今日のテーマは関心が持てるので,いくつか他の論文の探索に挑戦してみるが,とりあえずはこのAbout.comのアメリカ経済を翻訳してみる。以下の内容では説明の時代が前後しているが,全体としてはその通りだ。些末なところで間違いはあるが,我々にとって、言っていることは正論で,耳の痛い話だ。では始めよう。
日本の景気後退ー何が原因か。アメリカへの影響は何か。
2008年の第4四半期に一年前のGDPより12.9%急落し、日本の景気後退は公式となり、1974年以来、最悪となった。日本経済の崩壊は2008年第2四半期が2.4%の落ち込みで、第3四半期がわずかに0.1%しか下がっていなかったので、ショックであった。厳しい景気の下降は家電と自動車販売の輸出の落ち込みの結果であり、これは日本経済の16%であり、2002-2008年の国家の経済の回復を後戻りさせる力となってしまった。
日本の経済は1990年代に障害となったデフレからやっと回復したばかりだった。日本の経済は2007年には2.1%上昇し、2008年の第1四半期には 3.2%となったので、多くの人が10年続いた景気後退からついに抜け出ると信じていた。
グローバル経済に対する日本の重要性
日本は4番目の経済の規模で、(EU、US、中国の次)だから、また、その減退は世界の経済を弱らせてしまうことになる。日本はまた,南アジア近くの諸国から臨時工を採用していて,現在,大量に解雇している。(この記述は間違いで,ブラジルの日系人のことだろう。注)1990年代には景気後退と戦うために, 日銀は金利をゼロまで下げ、米国債を買い、円安を維持し、輸出品の競争出来る価格とした。
この円安によって,投資家は低金利で,円を借り、ドルのような,より高い金利の通貨に投資した。このことは円キャリートレード yen carry tradeとして知られていて,グローバル市場に於いて,より多くの流動性を造り出した。昨年,円キャリートレードは崩壊し,円は高騰した。より強い円がアメリカでの需要が落ちて来た時に,日 本の輸出品の競争力をそいでしまった。
なぜ日本の経済はアメリカに対して強いのか?
日銀は伝統的に米国債の最大の保有者であった。このことが円をドルに対して,比較的に安く保って来ていて,日本の輸出品に競争力を維持させて来ていた。こ の戦略が日本の債務をGDP全体の182%とし、その経済力を弱めた。(CIA World Factbook)
(出典)OECD「エコノミック・アウトルック85」(2009年6月)
このようにグラフで見ると,日本の現状が尋常でないことがわかる。この問題は多くのエコノミストが指摘していて,今回もそうだが,こうした問題提起の英文の論文を今探している。注
安い円は日本の自動車産業を極めて競争力のあるものとした。トヨタが2007年に世界最大の自動車メーカーとなったのもこれが一つの理由だ。日本の景気後退によって、米国債の購入が減少し,一方で,アメリカ合衆国は経済の刺激策と緊急援助の財務支援ために国債の増加発行を行った。国債の需要が減退し,供給 が増加したので,利回りが上昇し,金利が上がって,それにより,さらに、不動産市況が下落した。
なぜ日本的な景気後退がアメリカには起こらないか?
日本が景気後退している時に,経済成長はこの10年間で,年平均1%であった。日本のように,アメリカ合衆国は景気後退を宣言し,金利を劇的に下げ,5.25%から2%とし、日本は6%から1.75%とした。また、、同様に,アメリカ合衆国は昨年経済に数十億ドル注入して来た。日本も公共工事を増 加させることによって,経済に資金を投入して来て,1992年と1993年にはGDPの年平均1.8%の財政赤字を増大させた。
日本の金利が6.5%であったのは1991-1992年頃で,1.75%は1995年頃で2010年3月で1.475%。注
原因と反応は似ているにもかかわらず,アメリカ合衆国は日本のようには、この10年間、景気後退はして来なかった。アメリカの政策立案者は日本がしたより,より早く、積極的に反応して来て,日本が2年かかったところを一年で,同じような市場介入をして来た。更にアメリカ合衆国は銀行から不良ローンを保証したり,買い取って来たり、今までに、一兆ドルは帳消しにして来た。他方,日本の為政者は銀行とともに不良債権を隠し,帳消しにはしないで,何年にもわ たって,銀行システムを台無しにして来た。 (Source: The Economist, Lessons From a Lost Decade, August 21, 2008)
この内容についてはこの3月11日までの2週間の「日本経済モデルの隆盛と凋落 」で指摘して来た。注
現在でさえ,日本政府は方向を持っていないように見える。日銀は再び,金利をゼロに下げ,株価を回復させるために,企業の株を買って来ている。しかしながら,政府は7870億ドルの経済刺激策もしくは7000億ドルの金融安定化策の基金のような積極的な計画をこれから開発しなければならない。
7870億ドルの経済刺激策:2009年2月にアメリカ議会が承認した政策 Economic Stimulus Package
7000億ドルの金融安定化策:2009年9月の銀行救済の政策(TARP) $700 billion TARP fund
このテーマはとりあえずこれで終わり。今あまり量がさばけないのはKindleのしわざとテーマ探しが原因だ。なかなかヒットしたネタが見つからない。特に英辞郎のKindle用のサイズにするためにPerl言語を利用するのだが,もう何年も使っていなかったので,コンソールからうまく起動するのに時間がかかってしまった。こういうコーディングはあっという間に数時間がすぎてしまう。楽しいが、きりがない。
だから、ここ2、3日間は寝不足がたまっている。ソフト企業とは今朝コンタクトのメールを見ることが出来たが,こういうのは後処理が面倒だ。そうした意味ではKindleは凄い。カスタマーサービスの極致を感じた。英語でしかサービスしていないので,英語のわからない日本人には対応できないが。故障のクレームを電話で伝えてからわずか2日間で代わりの新しい商品が、しかもバックアップ付きで届き,送り返した商品の航空運賃も即断で,支払うと言うことをやっている。この商品はiPadと比較するとローテク商品だが、古き良きアメリカを感じる。最新のマーケティング技術と利益採算を考えた商売ではなく,昔の1970年代のアメリカのカムバックだ。私にとってはうれしい。昔の3、40年前のビッグマックの再来のようだ。
さて、明日からはここにでている,The EcomnomistのLessons from a " lost decade"を翻訳しよう。http://useconomy.about.com/gi/o.htm?zi=1/XJ&zTi=1&sdn=useconomy&cdn=newsissues&tm=30948&f=11&tt=2&bt=0&bts=1&st=24&zu=http%3A//www.economist.com/research/articlesBySubject/displayStory.cfm%3Fstory_id%3D11964819%26subjectID%3D348918%26fsrc%3Dnwl
昨日は研究会に参加した三菱重工の苑田氏がわざわざ「日米同盟かみ合わぬ期待」のブログを一つのファイルにまとめたくれたので,その量を見てびっくりした。毎日書いていると気がつかないが,こうして、印刷してみると,ちょっと読むような量ではなかった。早速,20部作成して,関係する方々に配布することにした。ネット媒体であれば,眺めて終わりだが,紙媒体であれば,その構え方が,また違いそうだ。
今日のテーマは関心が持てるので,いくつか他の論文の探索に挑戦してみるが,とりあえずはこのAbout.comのアメリカ経済を翻訳してみる。以下の内容では説明の時代が前後しているが,全体としてはその通りだ。些末なところで間違いはあるが,我々にとって、言っていることは正論で,耳の痛い話だ。では始めよう。
日本の景気後退ー何が原因か。アメリカへの影響は何か。
2008年の第4四半期に一年前のGDPより12.9%急落し、日本の景気後退は公式となり、1974年以来、最悪となった。日本経済の崩壊は2008年第2四半期が2.4%の落ち込みで、第3四半期がわずかに0.1%しか下がっていなかったので、ショックであった。厳しい景気の下降は家電と自動車販売の輸出の落ち込みの結果であり、これは日本経済の16%であり、2002-2008年の国家の経済の回復を後戻りさせる力となってしまった。
日本の経済は1990年代に障害となったデフレからやっと回復したばかりだった。日本の経済は2007年には2.1%上昇し、2008年の第1四半期には 3.2%となったので、多くの人が10年続いた景気後退からついに抜け出ると信じていた。
グローバル経済に対する日本の重要性
日本は4番目の経済の規模で、(EU、US、中国の次)だから、また、その減退は世界の経済を弱らせてしまうことになる。日本はまた,南アジア近くの諸国から臨時工を採用していて,現在,大量に解雇している。(この記述は間違いで,ブラジルの日系人のことだろう。注)1990年代には景気後退と戦うために, 日銀は金利をゼロまで下げ、米国債を買い、円安を維持し、輸出品の競争出来る価格とした。
この円安によって,投資家は低金利で,円を借り、ドルのような,より高い金利の通貨に投資した。このことは円キャリートレード yen carry tradeとして知られていて,グローバル市場に於いて,より多くの流動性を造り出した。昨年,円キャリートレードは崩壊し,円は高騰した。より強い円がアメリカでの需要が落ちて来た時に,日 本の輸出品の競争力をそいでしまった。
なぜ日本の経済はアメリカに対して強いのか?
日銀は伝統的に米国債の最大の保有者であった。このことが円をドルに対して,比較的に安く保って来ていて,日本の輸出品に競争力を維持させて来ていた。こ の戦略が日本の債務をGDP全体の182%とし、その経済力を弱めた。(CIA World Factbook)
(出典)OECD「エコノミック・アウトルック85」(2009年6月)
このようにグラフで見ると,日本の現状が尋常でないことがわかる。この問題は多くのエコノミストが指摘していて,今回もそうだが,こうした問題提起の英文の論文を今探している。注
安い円は日本の自動車産業を極めて競争力のあるものとした。トヨタが2007年に世界最大の自動車メーカーとなったのもこれが一つの理由だ。日本の景気後退によって、米国債の購入が減少し,一方で,アメリカ合衆国は経済の刺激策と緊急援助の財務支援ために国債の増加発行を行った。国債の需要が減退し,供給 が増加したので,利回りが上昇し,金利が上がって,それにより,さらに、不動産市況が下落した。
なぜ日本的な景気後退がアメリカには起こらないか?
日本が景気後退している時に,経済成長はこの10年間で,年平均1%であった。日本のように,アメリカ合衆国は景気後退を宣言し,金利を劇的に下げ,5.25%から2%とし、日本は6%から1.75%とした。また、、同様に,アメリカ合衆国は昨年経済に数十億ドル注入して来た。日本も公共工事を増 加させることによって,経済に資金を投入して来て,1992年と1993年にはGDPの年平均1.8%の財政赤字を増大させた。
日本の金利が6.5%であったのは1991-1992年頃で,1.75%は1995年頃で2010年3月で1.475%。注
原因と反応は似ているにもかかわらず,アメリカ合衆国は日本のようには、この10年間、景気後退はして来なかった。アメリカの政策立案者は日本がしたより,より早く、積極的に反応して来て,日本が2年かかったところを一年で,同じような市場介入をして来た。更にアメリカ合衆国は銀行から不良ローンを保証したり,買い取って来たり、今までに、一兆ドルは帳消しにして来た。他方,日本の為政者は銀行とともに不良債権を隠し,帳消しにはしないで,何年にもわ たって,銀行システムを台無しにして来た。 (Source: The Economist, Lessons From a Lost Decade, August 21, 2008)
この内容についてはこの3月11日までの2週間の「日本経済モデルの隆盛と凋落 」で指摘して来た。注
現在でさえ,日本政府は方向を持っていないように見える。日銀は再び,金利をゼロに下げ,株価を回復させるために,企業の株を買って来ている。しかしながら,政府は7870億ドルの経済刺激策もしくは7000億ドルの金融安定化策の基金のような積極的な計画をこれから開発しなければならない。
7870億ドルの経済刺激策:2009年2月にアメリカ議会が承認した政策 Economic Stimulus Package
7000億ドルの金融安定化策:2009年9月の銀行救済の政策(TARP) $700 billion TARP fund
このテーマはとりあえずこれで終わり。今あまり量がさばけないのはKindleのしわざとテーマ探しが原因だ。なかなかヒットしたネタが見つからない。特に英辞郎のKindle用のサイズにするためにPerl言語を利用するのだが,もう何年も使っていなかったので,コンソールからうまく起動するのに時間がかかってしまった。こういうコーディングはあっという間に数時間がすぎてしまう。楽しいが、きりがない。
だから、ここ2、3日間は寝不足がたまっている。ソフト企業とは今朝コンタクトのメールを見ることが出来たが,こういうのは後処理が面倒だ。そうした意味ではKindleは凄い。カスタマーサービスの極致を感じた。英語でしかサービスしていないので,英語のわからない日本人には対応できないが。故障のクレームを電話で伝えてからわずか2日間で代わりの新しい商品が、しかもバックアップ付きで届き,送り返した商品の航空運賃も即断で,支払うと言うことをやっている。この商品はiPadと比較するとローテク商品だが、古き良きアメリカを感じる。最新のマーケティング技術と利益採算を考えた商売ではなく,昔の1970年代のアメリカのカムバックだ。私にとってはうれしい。昔の3、40年前のビッグマックの再来のようだ。
さて、明日からはここにでている,The EcomnomistのLessons from a " lost decade"を翻訳しよう。http://useconomy.about.com/gi/o.htm?zi=1/XJ&zTi=1&sdn=useconomy&cdn=newsissues&tm=30948&f=11&tt=2&bt=0&bts=1&st=24&zu=http%3A//www.economist.com/research/articlesBySubject/displayStory.cfm%3Fstory_id%3D11964819%26subjectID%3D348918%26fsrc%3Dnwl