2010年07月28日

オバマ30

今日はPマークの審査があるので、昨日から、資料の整理をついでに行った。一年も経つと、以前は重要だと思っていた資料が不要になってくる。40cmあった資料が、15cmに減った。時間を置くと言うことは良いことかもしれない。

では今日からはMatt Miller氏の意見を聞いてみよう。彼の文章は難しい。頑張って行こう。世間一般の通念 conventional wisdomsとして、彼自身の造語である「死んだような考え」Dead ideasが出てくるが,この先生の論理だ。哲学的で,難しい。日本人の学者も時々こうした造語を作る人がいるが、その意味を理解しなければならない。

日本人は特に最近、こうした哲学的な議論は好まないが、たまには良いだろう。彼に関しては日本語はない。彼のホームペ−ジは英文で:  http://www.mattmilleronline.com/ 本もだしているので、英語の読める人は一度彼のサイトを見れば、彼の考え方がよくわかる。

彼の言う「死んだような考え」と言うのは今まで政策は正しいと思われていた固定観念で、誰もがそこから出られないでいるが、彼はそれではだめだと主張している。さあ、始めよう。

Matt Miller
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Matt Miller  

バラック・オバマが失敗した大統領の地位にすぐに陥れられるように描くには(批判するのは楽しいことだが)時期尚早であるが、一つのことは確かだ。:最悪な大恐慌は過去のものだが,我々は経済のより深い長期的な問題を解決し始めてはいない。と言うのは大統領が、過去の「死んだような考え」にとらわれていることから我々を変えさせることができないでいる。

While it is premature (though fun for critics) to paint Barack Obama as trapped so soon in a failed presidency, one thing is certain: while the worst of the Great Recession is past, we have not begun to fix the economy's deeper long-term problems, because the president has failed to move us past the grip of dead ideas.

このことが問題である必要はない。アメリカはより良い将来がまさに幾つかの遥かに新鮮な考え方にある時に、経済の不況もしくはグローバルな競争に於ける損失を解決する必要はない。しかし、オバマ氏は経済を回復させる戦いが我々の頭の中で,始まることを実感していないようだ。

This doesn't have to be the case. America doesn't have to settle for economic stagnation or the loss of global competitiveness when a better future is just a few fresh ideas away. But Mr Obama doesn't seem to realise that the battle to fix the economy starts inside our heads.

「死んだような考え」は私が世間一般の通念を述べるために利用する時の言葉で,この通念とはこの考えが何らかの道理にかなっている時に、その効力を長く保持する。

この考えは我々すべてを悩ます永遠の、万人共通の現象であって,人の性に於いて,欠くことの出来ない傷つき易さのせいである。:(だから、)世界それ自体が根底から変化している時でさえ、その世界について我々が考えているやり方の緩慢な更新(がそれである)。

"Dead ideas" is the phrase I use to describe conventional wisdoms that retain their power long after they make any sense. They are an eternal, universal phenomenon that plagues all of us, thanks to an essential vulnerability in human nature: our slowness in updating the way we think about the world even when the world itself changes radically.

それ(緩慢な更新)は死んだような考え方を打破するためには失敗であった。結局、金融マーケットは彼ら自身を規制することができると言う考え、それが我々を今日の経済の混乱に持って行った。それについて考えてみろ。:まさに幾つかの常識のルール、そのどれもが、適切でない政府の介入も含めて、入っていないことはとても重要であろう。

これは今回議会を通過した金融政策法案のことを言っている。今回の法案はまともだと言っている。注

It was the failure to explode a dead idea, after all, the idea that financial markets can regulate themselves, that got us into today's economic mess. Think about it: just a few commonsense rules, none of them involving undue government intervention, would have made all the difference.

銀行とその他の金融機関に対してかなりの資本要求のようなもの、もしくはいかがわしい「頭金なし、所得証明不要」の住宅ローンを考案した人たちが彼らがシステムによって他の人たちにこれらの債務を売る前に、継続した所有権の利害関係を維持せねばならないルール。

ここの長い文章ではDead Ideaのことを言っていて、自分が穴を空けた資金を政府に依存しているとか、無責任に貸した責任を無視して、銀行がその権利に執着したりしていることを言っている。注

Things like sensible capital requirements for banks and other financial institutions, or a rule that those who originated those dubious "no down-payment, no proof of income" mortgages had to hold a continued ownership stake before they sold these debts to others across the system.

もしくは住宅ローンを売り歩くことによって彼らが受け取ったボーナス ー バブルが弾けて終わってしまった関連した証券が取り戻せるだろう。ー もしくはさらに良いことに,ボーナスが支払われるだろう実際の実績がわかるまでボーナスが支払われないと言うようなことを投資銀行が行政官に話をしたら、 一体どうなるのか?

この部分は長いし、意味が不明なところーexecutivesがあるが多分、政府の行政官のことだろう。彼の本を読まないとわからない。こうした不良のローンを作っておいて、政府の支援を受けて、その結果回復したから、ボーナスをもらうと言うことは如何にもおかしいと言う意味。実績が出るかどうかで、ボーナスを払わない云々は冗談。本を読まなければ理解できない部分だ。注

Or what if investment banks had told executives that any bonuses they received by peddling mortgage-related securities that ended up imploding would be taken back—or better yet, never awarded until the actual performance on which bonuses would be paid was known?

彼らが守って来たより分別ある行動によって、これらのわずかな単純な変化やインセンティブを行えば、数百万の家族と企業が耐えて来た多くの痛みを避ける助けとなることができる。

「これらのわずかな単純な変化やインセンティブ」については前段の銀行家のことを言っている。このことはDead Ideaの逆のことを言っていて、以下にその詳細な説明がある。注

These few simple changes and the incentives for more prudent behaviour they would have ensured could have helped avoid much of the pain that millions of families and businesses have endured.

しかし、ちょうど大きな死んだような考えが我々を(不況と言う)経済の溝に陥れたように,他の死んだような考えが我々を抜け出すことを阻んでいる。我々は保健医療、税,学校、貿易などに対する多くの死んだような考えを掘り起こし,乗り越えるまで,我々は永続する繁栄への道に戻ることはできない。

But just as a big dead idea got us into this economic ditch, other dead ideas prevent us from getting out. Until we unearth and move beyond a host of dead ideas on health care, taxes, schools, trade and more, we won't find our way back to a durable prosperity.

我々の長期的な経済の展望にとってきわめて重要な3つの領域を考えてみよ。そして、オバマ氏とワシントンの人たちがどうして過去の死んだような考え方から我々を抜け出させることが出来ないのか。

Consider three areas crucial to our long-term economic prospects, and how Mr Obama and the rest of Washington have failed to move us past dead ideas.

保健医療:保健医療のディベートでの核心での死んだような考えとは私が「あなたの会社はあなたの世話をするべきである。」と要求していることである。そうすることによって,私は先進諸国の中でも独特な保健医療を提供するために我々の雇用者に基づいたシステムに言及している。

Health care: the dead idea at the heart of the health-care debate is what I call "your company should take care of you", by which I refer to our employer-based system for providing health care, unique among advanced nations.

今日のMiller氏はここまで。この続きは明日になるが、雇用と保健が連動しているために、失業したら、保健が失効してしまうことを明日から問題だと議論している。では明日をお楽しみに。今日はこれまで。



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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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