2010年08月28日

チャイナモデル2

昨日まで風水の先生が台湾から来ていたが,前回の先生とは違う人が来た。愚妻が呼んでいるので,私にはよくわからないが,建物の方位だけでなく,姓名判断と運勢みたいなこともするようだ。昔から,こういうのは当たるも八卦、当たらぬも八卦と言われているが,判断の仕方が,ダイナミックで良い。

ともすれば日常の世界に没頭してしまいがちであるが,彼等は天地の壮大な次元で,物事を判断しようとしているのは事実だ。なるほどと言うところもあるし,そ うではないところもある。要は自分自身の軸を整理する上では非常に良い。時間軸、地域的な損得の運勢も見るので,面白い。勿論それが正しいとかどうかでは なく,そうした見方が,あると言うことは新鮮だ。

一個人の人間の常識の範囲を遥かに越えている。人間の歴史の過去の経験値の集積かもしれない。中国人はこ ういうことを好むようだが,きっと、自分自身を第三者としてみるための道具かもしれない。宇宙から今の現状を見るので,日々の経営しているレベルからするととんでもない視点でものを見るので,新鮮だ。変化をしようとしている人間にとっては良いのかもしれない。多少朝晩おまじないを唱えたりしなければならないが、それぐらいは愛嬌だ。

チャイナモデルはこれとは違った視点での議論だが,こうした文化面での違いも欧米人とはあるようだ。欧米にもこうした占いはあるようだが,中国程、普及はしていないようだ。

ところで、今日は1時15分からグローバルリーダーシップ研究会がある。今日のテーマは米中の気象変動だ。このディベートでは中国が意外にも勝った。司会者はくどいくらいに,アメリカを擁護していたが,中国が勝った。その背景を議論したい。ちょうど昨日からチャイナモデルを始めているので,そのサワリも含めて議論したい。日々の喧噪を離れて,君も今日から世界のリーダーになったつもりで,頑張ろう。

さて、今日のMiles氏はThe Economistの中国特派員である。

James Miles
司会者のオープニング・リマーク
The moderator's opening remarks
Aug 4th 2010 | James Miles  

多くの観察者達は2008年の金融危機の発生以来,中国人の役人の得意な気持ちがーこれ見よがしの態度さえー増大して来ていること見て来ている。中国の経済は輸出部門に対する打撃にもかかわらず,力強く進み続けて来ている。数百万人の出稼ぎ労働者がこの早い時期に失業したが,現在、工場は十分な労働者を見つけることが出来ないし,賃金も上がり始めている。

Many observers have noted an uptick in the pride—swagger even—of Chinese officials since the eruption of the global financial crisis in 2008. China's economy, despite a blow to its export sector, has kept powering on. Millions of migrant workers lost their jobs in the early months, but now factories cannot find enough of them and wages are beginning to rise.

中国は民主的な議論に制約されることなく,単に,銀行に蛇口を開くように命令し,現金が即座に流れ込んだ。かっては西側諸国はだれも一つの政党しかない国を 賞賛し、夢見る人はいなかった。(おそらく、おまけに、共産主義で)民間企業に対して相反する感情を抱き,反対意見に対して,徹底的な軽蔑をもって。

いまや「チャイナモデル」とか「北京コンセンサス」の話は流行になってきている。

Unrestrained by the need for democratic debate, China simply ordered its banks to turn on the spigots and the cash instantly flowed. Once few in the West would dream of praising a one-party state (a purportedly communist one at that), with an ambivalent attitude towards private enterprise and an utter contempt for dissent. Now talk of a "China model", or a "Beijing consensus", has become all the rage.

面白いことに,2004年に北京コンセンサスと言う言葉を広めたのは中国人ではなく、アメリカ人のJoshua Cooper Ramoだった。Ramo氏はタイム紙のもと外国の編集委員だが,彼が書いているのは、中国は「世界がかってみてきた世界最大の均整のとれていない超大国」を建設する過程であり,歴史の中で如何なる国家よりも戦力の投入に於いて、従来の手段に殆ど頼っていない国家であり,そのかわり,その例として電力発電所とその規模に於ける虚勢のインパクトでリードしている。」

Interestingly, it was not a Chinese but an American, Joshua Cooper Ramo, who popularised the term Beijing consensus in 2004. China, wrote Mr Ramo, a former foreign editor of Time magazine, was in the process of building "the greatest asymmetric superpower the world has ever seen, a nation that relies less on traditional tools of power projection than any in history and leads instead by the electric power of its example and the bluff impact of size".

彼は続けて,中国は「世界中の他の諸国の道筋を作って来て、彼らの国々を単にどのように開発するか考えだそうとしているばかりでなく,国際秩序にどのように適応するのかを試みて来ている。彼らを真に自立させようとするやり方で。」彼が言うには、中国のアプローチは柔軟性があるので、主義として分類することができない。しかし、それはワシントン・コンセンサスと対照をなしていて,「(アメリカの)歴史の傲慢の終わり」である。

He went on to say that China was "marking a path for other nations around the world who are trying to figure out not simply how to develop their countries, but also how to fit into the international order in a way that allows them to be truly independent". China's approach, he said, was so flexible that it could barely classify as a doctrine. But it stood in contrast to the Washington consensus and its "end of history arrogance".

「歴史の傲慢の終わり」"end of history arrogance":多分、この下記の本のことを言っている。アメリカ覇権主義の終焉を言っている。日本語はまだない。The End of Arrogance: America in the Global Competition of Ideas

面白いことに,中国の知識人自身はアメリカの様なもののやり方に対して代替策を公表することに於いて控えめであった。中国の指導者たちはグローバルな重心 (アメリカ合衆国)の代替の中心として彼らの国家を長い間,描くのに,気乗りしてこなかった。そうすることは卓越した超大国(アメリカ合衆国)と衝突してかれらを引きずりこむことを恐れてきた。

What was interesting was that Chinese intellectuals themselves had been so reticent about proclaiming an alternative to the American way of doing things. Chinese leaders have long been reluctant to portray their country as an alternative centre of global gravity, fearing that to do so might drag them into conflict with the pre-eminent superpower.

しかし、今,変化の気配がある。中国の経済力は西側の不調の中で,より大きく自分の意見主張するよう積極的に認め始めてきた。

But there are hints of change now. China's economic power, amid the West's malaise, has begun to encourage a greater assertiveness.

中国は世界秩序の形成に於いて,金融領域から,グローバルな安全保障の領域までその声を聞かせ始めている。数多くの書物と論文が中国に現れて来ていて、「チャイナモデル」の考えを公表したり,議論したりしている。Remo氏の刺激的な随筆はなお一層適切になって来ている。

China is beginning to make its voice heard in the shaping of the world order, from the financial realm to that of global security. A slew of books and articles have appeared recently in China proclaiming, or arguing about, the notion of a "China model". Mr Ramo's provocative essay has become all the more apposite.

この言葉がどれほど明確でないかということであれば、ー 「チャイナモデル」とか「北京コンセンサス」の合意された定義がない。ー 私は次のように参加者にこのディベートを考えてもらいたい。:発展途上のやり方の中で,中国は民主的で、自由市場を擁護する先進国が間違っていると言うことを正当化しようとしているのか?

Given how ill-defined the terms are—there are no agreed definitions of "China model" or "Beijing consensus"—I would urge participants to think of the debate this way: is China, in the way it is developing, getting something right that democratic, free-market-espousing developed countries are getting wrong?

もしそうだとするならば、この意味は先進国が経済や政治について考えているやり方と発展途上の世界をどのように導こうとしているのかを変えるべきであると言うことを意味しているのか?例えば,中国の専制システムがグローバルな経済の大暴落に対して素早く,断固として,中国が応えられるように助けているとすれば,我々は民主主義を制約することにメリットがあると見るべきなのか?

If so, does this mean that developed countries should change the way they think about economics and politics, and how they attempt to guide the developing world? If, for example, China's autocratic system helped it respond quickly and decisively to the global economic meltdown, should we see merit in restraining democracy?

より大きな問題として幾人の人たちが見ている気象変動が温室効果ガス排出量を削減するために迅速で,広範囲な努力を必要とするのであれば,我々は中国の独裁体制に対する嗜好を許すべきなのか? もしくは「チャイナモデル」の話は中国のシステムの弱みを隠し,そのシステムは何年か先により明らかになり,グローバルの意見を別の方向に引き戻して行くことになるのだろうか?

中国に関連した問題はしばしばこのウェブサイトの読者の間で,過熱したディベートを引き起こしている。私は活発な議論を期待する。

If what some see as an even bigger problem, climate change, requires rapid and far-reaching efforts to reduce greenhouse gas emissions, should we forgive China's fondness for diktat? Or does talk of a "China model" mask weaknesses in China's system that will become more apparent in the years ahead and shift global opinion back in the other direction? China-related issues often provoke heated debate among readers of this website. I look forward to a lively discussion.

以上で今日のMiles氏の意見は終了した。前回の気象変動では中国の迅速な対応がアメリカののろのろとした法案に勝った。そうした意味で、この迅速に行動する中国の体制が良いのか悪いのかをここで議論しようとしている。中国は歴史的に民主主義にはいそしんで来ていない。孫文の三民主義があったが,それもつかの間の話でし かない。

中国はその歴史に於いて,地方政府間との誰がこの国を支配するかの戦争の歴史だ。確かに彼の言うように,今の中国は前回の気象変動に於けるようにそのアクションには目を見張るものがある。しかしそこには様々な課題と問題が潜在しているのも事実だ。それをこれから見て行こう。Miles氏の話も軽くはなかった。でもこうして,中国の問題を掘り下げることは我々にとって需要なことだ。

さて、明日はケンブリッジ大学政治学並びに国際研究 シニアフェローのHalper氏だ。







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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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