2011年02月22日

日本の製造業の成否

昨日は「ブラッスリー ジョンティ」(東京都台東区浅草橋2-5-3 5829-9971 http://b-gentil.com/top.html)と言うところで、食事同好会の仲間と会食した。主幹は日本フォーム印刷工業連合会の専務理事の山口さんだ。アルザスの料理と言うことだった。2ヶ月に一度、こうした会食を催して いる。こうして、時々集まっての会食は楽しいが昨日は私が一人で話をしてしまったようだ。反省している。今日はマイクロソフトの元CFOの大野さんと会食だ。明日から大連研修なので、そ の準備をしないと行けない。今週は慌ただしい。

さて、久しぶりに日本の記事で,これはFinancial Timesの記事だ。日本の製造業の最近の動向を書いているが、中国の量とは異なり、質だと言っているが、この質が価格に跳ね上がって、日本が苦戦している。私はこれをJapanese Standardと言っている。日本はこれからGlobal Standardにしなければいけない。トヨタは中国では負けてしまっている。日産は負けてはいない。パナソニックも負けてはいない。さて、この記事はどう言う意見だろうか。では始めよう。

Make or break time for Japan
日本にとって成功を左右する時だ。
By Jonathan Soble  February 6 2011

Announcing the latest expansion of his company’s solar panel business at a news conference last month, Tetsuo Kuba, president of the Japanese technology group Kyocera, kept the focus on quality rather than quantity.

先月、記者会見で、彼の企業の太陽光パネルビジネスの最新の拡張を公表した時に、日本の技術企業グループである京セラの社長久芳徹夫は量よりも質に焦点を当てた。

Kyocera’s solar modules were outperforming specifications at power plants in Thailand and Spain, Mr Kuba reported, while a German product-testing group had given them top marks for durability after pummelling them with heat, humidity and cold.

京セラの太陽光モジュールはタイやスペインの発電所で、選りすぐれた性能を発揮していた。と久芳氏は報告し、一方で、ドイツでの製品テストグループは熱、湿度、寒さの過酷な検査をした後、耐久性に於いて最高点を与えた。

“There are customers who just want to keep initial costs down, and others who are more concerned with long-term reliability,” Mr Kuba said. “We are not simply pursuing market share.” That is lucky for Kyocera. After accounting for nearly half of global solar panel output in 2005, Japanese manufacturers as a group saw their share plummet to 14 per cent by 2009, according to Japan’s industry ministry, as low-cost producers in China flooded the market with cheaper alternatives.

「初期投資の費用の削減だけを求める顧客がいて、一方では長期的な信頼性に、より関心のある顧客もいる。」と久芳氏は言った。「我々は単にマーケットシェアを追求していない。」それは京セラにとって幸運である。2005年には世界の太陽光パネルの生産高のほぼ半分を占めていたが、日本の製造業全体で、2009年 にはそのシェアは14%に急減した。日本の経産省によれば、中国の低コスト生産業者がよりやすい代替品によって市場にあふれたからだと言う。

Other industries are also in retreat. Over the past decade, Japanese electronics groups have lost a third of their foreign markets to rivals Toyota’s flagship Camry mid-size saloon shrank 17 per cent last year – in part due to recalls by the carmaker – while demand for the rival Hyundai elsewhere in Asia, according to analysts at CLSA. In automotive, US sales of Sonata more than doubled.

他の産業も撤退している。過去10年にわたって、日本のエレクトロニクス企業グループは彼等の外国市場の3分の一をライバルに失って来ていて、トヨタの主力商品カムリ中型セダンは昨年17%落ち込んだ。ー 一部はこの自動車会社のリコールのためだがー 一方で、ライバルの現代に需要はアジアの各地で、CLSAのアナリストによれば。自動車ではソナタのアメリカの売上は2倍以上だ。

“There is a lot of introspection going on among Japanese companies right now,” says Craig Naylor, the American chief executive of Nippon Sheet Glass, one of Japan’s biggest glassmakers, who contrasts the anxious mood with the brimming confidence he saw in the 1980s when he worked in Tokyo for DuPont.

「今まさに、日本企業の間で、続いているのが数多くの自己反省だ。」とCraig Naylorが言っているが、彼は日本の硝子メーカーの最大の一つである日本板硝子のアメリカ人の社長だが、彼がデュポンで東京で働いていた1980年代に彼が見たあふれんばかりの自信とこの不安げなムードと対比している。

Japan has fretted before about the decline of monozukuri – its often idealised culture of “making things”. Employment in the manufacturing sector peaked at 15.7m in 1992, but has fallen by a third during two “lost decades” for Japan’s economy. In surveys, Japanese students express less interest in science and technology careers than do their peers in other developed countries.

日本は「もの作り」の衰退にイライラして来ている。ー 多くの場合、その「ものを作る」ことの理想的な文化。製造業部門での雇用は1992年に1,570万人がピークであって、日本の経済の「失われた20年」 の間に3分の一減ってしまった。幾つかの調査では日本の学生は他の先進国の同輩よりも、科学や技術のキャリアにはあまり関心を示さない。

Japan’s performance in many areas looks weak only in comparison to that of its fast-rising neighbours. Solar-panel makers such as Kyocera are adding capacity, albeit at a slower pace than their Chinese rivals, thanks to robust demand for renewable energy.

多くの分野に於ける、日本の実績は急激に上昇している近隣諸国に比べるだけでも弱そうだ。京セラのような太陽光パネルメーカーは中国のライバルよりもスローペースではあるが、能力を増強して来ている。再生エネルギーの旺盛な需要に感謝しよう。

Yet, in capital-intensive industries even relative declines can be a problem: China’s ballooning solar output allows it to cut costs ever faster, forcing Kyocera and other Japanese groups to work harder to justify their premium prices.

しかし、資本集中型産業に於いて、更なる相対的な減退は問題かもしれない。:中国の急増する太陽光の生産高はさらに早くコストを削減することができ、京セラやその他の日本のグループが彼等の割り増し価格を正当化するためにより努力を強いられている。

この最後で言っているところが今日本が深刻なコストダウンに悩まされているところだ。それはTQCとかTPMがこうした品質の究極のレベルを追求して来たのだが、当然コストも上昇してしまった。こうしたもの作りの世界では簡単にはコストは半分には下がらない。しかし、下げなければならない。技術本部を中国に移さなければだめな企業もあるかもしれない。こうした革新に技術者がついて来れないからだ。日本は生産技術では世界最先端かもしれないが、技術ではもはやそうではないのかもしれない。品質だけだと市場は日本とアメリカに限定されてしまう。しかもそれは当面だけだ。やがて安いコストの製品に駆逐されてしまうのは歴史が証明している。今日はここまで。又明日。







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プロフィール

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プロフィール

海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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