2011年04月29日

ジャスミン革命

いよいよ連休に入った。昨日は本の原稿をワードで170ページにまとめた物を第二回目の精読で、半分まで読んだ。この連休では3回まで読んで、データが古い物の再調査が10項目ぐらい必要だが、そのうち3項目ぐらいしようと考えている。特に、中国の購買力平価の実力と、彼等の生活レベル。最近は凄まじいはずだ。こうして調べる機会があると、頭を整理することができる。本を書くのが目的ではなく、持っている知識の再構築が出来る。できれば、農村と都市部の格差、農民工の実体も情報を更新したい。

今日も久しぶりに、中国の政治問題を扱う。又後半はイスラエルとガザの問題を取り上げる。最近、パレスチナ自治政府(ウェストバンク)を主導するパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハと、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの代表
は2011年4月27日、エジプトの首都カイロで記者会見し、挙国一致内閣の発足とともに、自治政府議長選と評議会選の実施時期について基本合意したと発表したと言う報道があった。

先日、イスラエルの記事を翻訳したが、彼等はこのファタハとハマスの連携を警戒している。中近東の情勢の変化がこのようなことになったのは明らかだが、果たして、盲目的にイスラエルを支持して来たアメリカはどう出るのだろうか。リビア、そして、シリアその次はこのウェストバンクとガザ地区だ。アメリカはイランに当面、手を出せないだろう。アフガニスタンは早く店じまいをしないとこの中近東を解決できない。

では始めよう。今日もジャスミン革命の続き。

An unsourced posting to an American-based Chinese website, Boxun.com (in Chinese, and currently under a DDOS-style attack) seems to have started the flurry. Chinese authorities quickly moved to suppress it by blocking posts on microblogs that contain the word “jasmine”. They stepped up surveillance of several activists and deployed large numbers of police near central Beijing, apparently to pre-empt any protests.

アメリカをベースとした中国人のウェブサイトBoxun.com(中国語のサイトで、現在、分散DoS攻撃を受けている)に出所不明の掲載が混乱の始まりだったようだ。中国当局はすばやく「ジャスミン」と言う言葉を含んだマイクロブログへの投稿を妨害することによって、それを抑制することに動いた。彼等は幾人かの活動家への監視を強化し、中央の北京の近くに数多くの警察官を配置して、明らかに如何なる抗議への先手を打った。


DDOS-style attack【Distributed Denial of Service】:複数のネットワークに分散する大量のコンピュータが一斉に特定のサーバへパケットを送出し、通信路をあふれさせて機能を停止させてしまう攻撃。「分散DoS」と訳されることもある。http://e-words.jp/w/DDoS.html


Banyan’s latest column discusses why China does not, in fact, appear to be on the brink of a pro-democracy upheaval. In Xinjiang  however the authorities might worry that Muslim Uighurs can identify more readily with their democracy-seeking co-religionists in the Middle East and Africa. Many of Kashgar's Uighurs do have much to complain about, from discrimination to unemployment to a makeover of their old city which has forced thousands of them from their homes into soulless new apartment buildings.

Banyanの最新のコラムで、実際に、なぜ中国では民主化よりの激変の危機になりそうにないのか議論している。しかしながら、新疆では当局がイスラム教のウィグル人が中近東やアフリカの民主主義を求める同宗の人たちをより容易に共鳴できることを心配しているのかもしれない。カシュガルのウィグル人の多くは失業に対する差別から、旧市街の改修に至るまでかなり不満を持っている。そこでは数千人に、いい加減な新しいアパートの建物に彼らの家を引っ越させて来た。

Banyan:The Economist のアジア関連コラム


Soon after my arrival on February 18th I noticed I was being followed by a black Volkswagen. It remained on my tail until I left the city 48 hours later. When I proceeded on foot, one of its occupants would get out of his car to lurk behind me. Kashgar's police have a reputation for intimidating foreign correspondents in this way.

2月18日に私が到着してすぐに、私は黒のフォルクスワーゲンに追跡されていることに気がついた。私がこの都市を48時間後にはなれるまで、尾行されていた。私が歩き出すと、その同乗者の一人が車の外に出て、私の背後をこそこそ歩き回っていた。カシュガルの警察はこのようにして外国の記者を脅すことで、評判がある。

They probably have little to fear, however, from any popular uprising in support of democracy. Xinjiang's troubles tend to be related to ethnic tensions rather than democratic yearnings (though some activists mighthope that ending rule by the Han-dominated Communist Party might pavethe way for democracy). In Urumqi, tensions between the communities have become so ingrained in the aftermath of the rioting in 2009 that it is hard to imagine Hans and Uighurs marching together to call for political reform. Security is far less visible than it was then, but squads of black-clad riot police, some with batons and others with rifles, can still sometimes be seen in the streets.

しかしながら、かれらはおそらく、民主主義を擁護した、如何なる大衆の暴動に対する恐れは殆どもっていない。新疆の騒ぎは民主主義に対するあこがれよりも少数民族の緊張に関連しているようだ。(幾人かの活動家は漢民族が支配した共産党による支配を終わらせることが民主主義の為の道を開くかもしれないと言う希望を持っているのかもしれないが。)ウルムチではコミュニティ間の緊張は2009年に於ける暴動の余波の中に根付いて来ているので、漢民族とウィグル人達とが政治改革の求めに応じて、一緒にやって行くとは想像できない。公安はその時よりも遥かに少なかった。しかし、黒装束の機動隊の一団が、幾人かは警棒をもって、その他はライフルを持って、まだ、時々通りに見受けることが出来た。

Xinjiang does have at least one strong connection with recent events in Egypt,however. It was here that Chinese authorities pioneered the technique of shutting off the internet and mobile-phone messaging systems as way of controlling unrest. Five days cut off from the internet was not enough to stymie the masses arrayed against Hosni Mubarak’s regime. Xinjiang was subject to similar restrictions for months in thewake of its riots. This created at least some sense of common cause between Uighurs and Hans. Members of both communities complain that business was badly disrupted by the blackout.

しかしながら、新疆はエジプトに於ける最近の出来事で、少なくとも一つの強い関連性を持っている。それは中国当局が社会的な動揺を管理する方法として、インター ネットと携帯電話のメッセージングのシステムをシャットアウトする技術をここで開拓したことであった。五日間のインターネットの切断ではHosni Mubarak政権に反対して、一般大衆が隊列を組むのを邪魔するには十分ではなかった。新疆はその暴動の影響を受けて、数ヶ月もの間、同様の制約をしなければならなかった。このことは少なくともウィグル人と漢民族との間の共通の利害のある感覚をもった。双方のコミュニティのメンバーはこのインターネットの統制によってビジネスがひどく混乱させられたことに不満を述べている。


以上で終わりで、今日ももう一つ。これはワシントンポストでガザ地区に対するイスラエルの攻撃の話。これは2009年の事件で、国連報告書を作成した元国連戦争犯罪検察官リチャード・ゴールドストーン(Richard Goldstone)氏は、イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の双方が「確かな」捜査を行わないのであれば、報告書記載の調査結果を国際刑事裁判所(International Criminal CourtICC)に付託するべきだと進言していた。詳細は以下参照のこと。http://keywalker.afpbb.com/headline/search?q=%22Richard%20Goldstone%22&sort=date&type=text


Goldstone says he won’t seek Gaza report nullification, denies discussing it with Israeli
Goldstoneはガザの報告書の破棄をしようとしているではなく、イスラエルとそのことを議論することを拒否していると言った。
By Associated Press,
Wednesday, April 6, 12:53 AM


WASHINGTON
— South African jurist Richard Goldstone said Tuesday that he did not plan to seek nullification of his highly critical U.N. report on Israel’s 2008-2009 offensive in the Gaza Strip and asserted that claims to the contrary by Israeli Interior Minister Eli Yishai were false.

ワシントンー 南アフリカの法律専門家Richard Goldstoneは火曜日に、彼はガザ地区 (シナイ半島北東部に接する地区; 1967年以降イスラエル占領地であったが,1994 年パレスチナ暫定自治開始)の中のイスラエルの2008-2009の攻撃に関する彼の激しく批判した国連の報告書を破棄する計画は無いと言っていて、そして、内務省の大臣のEli Yishaiによる反論は正しくないと主張した。

The 2009 Goldstone report initially concluded that both Israel and Hamas had committed potential war crimes and possible crimes against humanity during three weeks of fighting. The findings that Israeli forces had intentionally fired at Palestinian civilians triggered outrage in Israel and a personal campaign against Goldstone, who is Jewish.

2009年のGoldstoneの報告書は当初、IsraelとHamasは、3週間の戦闘において、戦争犯罪の可能性と人道上の犯罪の可能性があると結論した。イスラエルの軍隊が意図的にパレスチナの一般市民に発砲したとする結論はユダヤ人であるGoldstoneに反対するイスラエルの中に激怒と個人への政治運動を引き起こした。


今日はこれまで。これを機会に、ファタハとハマスのことを勉強してほしい。明日もこの記事が続くが、背景を多少なりとも理解していないとよくわからない。ところで、相変わらず、このブログは治っていないが、少しずつ戻しているようだ。それにしても、未だに書いている時は文字サイズが5ポイントで、ブログをアップすると4ポイントになる。英文の行替えができず、修正が出来ない。全くひどいもんだ。クレームを出しても、SEのレベルが低いので、直すことも、問題すらも把握できないようだ。最初の一段落はどうしても修正できなかった。HTMLレベルで、修正している。ちょっと読みにくいが相当努力してここまで直しているので、我慢してほしい。翻訳と同じぐらいの時間をこのレイアウトの修正にかけている。ライブドアを知っている人がいたら、是非クレームしてほしい。このサイトをやめたいが、このブログが大きいので、変更できない。ではまた明日。



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コメント一覧

1. Posted by yutakarlson   2011年04月29日 09:24
「トラは解き放てばオリに戻らない」 中国で革命起きるのは時間の問題か―【私論評】将来の中国の教科書には、「日本は、本当に正義の味方だ」と記載されるべきだ!!

ブログ名:「Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理」
こんにちは。最近は、メディアのほうも、震災のニュースが多くて、中国関係はほんどと報道されていませんが、私たちはこれを注視しておく必要があるのはいうまでもありません。地震が起こったからといって、何も中国が消えてしまったわけでもなく、昨年多くの国民が尖閣問題で認識を新たにした中国の異質性が変わったわけでもありません。だからこそいずれ現在の中国中央政府破綻し、新たな民主中国が生まれることになります。日本も現在の中国の版図に誕生したときには、これらの国々の教科書に「日本は、本当に正義の味方だ」と記載されるように、信念を貫くべきであると思うのは私だけでしょうか?詳細につきましては、是非私のブログをご覧になってください。

私は彼の意見には反対ですが、掲載しました。中国は60年の歴史ではなく、5000年を見て行くべきだと思います。中国には中近東ののような民主化の嵐は起こりません。もともと歴史の中に、民主的な物はなかったからです。だから、革命は起こりません。こうして、用心深いのは数千年の帝国の時代と変わりません。

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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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