2011年10月08日

トルコとシリア2

今朝は早朝にeBay  America Resolution Centerに電話して、取引金額の上限交渉をした。eBayは与信の管理が厳しくて、日本のようには行かない。この交渉も何ヶ月も続いていて、嫌になる くらいのしつこさが必要だ。日本人がこうしたグローバルのビジネス取引の世界に入ることが如何に大変かはこんなことでもよくわかる。基本的に相手を信用し ないと言う世界だから、仕方がない。時差があるので、今電話しないとつながらない。この返事はHong Kong RHQから返事が来ることになっている。

さて、今日はグローバリゼーション研究会だ。あっと言う間だ。先日も言ったように今まで議論して来たテーマについて深堀しようと思う。先月もいろいろなテーマを扱って来たので,中国とかユーロについても改めて取り上げた内容で議論しても良いかと思う。参加者は事前にテーマを決めて来てくれればすすめ易い。 先月からのテーマも結構興味深いものがある。最近はトルコに注目していて,エルドガンの動きも面白い。また、イスラエルとパレスチナの関係で,その動きもどうなるのか興味ぶかい。参加者が今後の彼等の動きを是非予想してほしい。

政治問題だが,結構複雑なパズルだ。双方ともアメリカの覇権がこのアラブには通用しなくなって来ているところが、面白い。中国ではオバマが元の問題を指摘し ているが,世界一のアメリカの国債保有国であり,過去に元高にした経緯から,アメリカの思惑通りに,アメリカの輸出を促進するようには思えない。ユーロに ついてはもうギリシャが破綻しそうだ。どのようにデフォルトをして行くのかを議論した方が良いのかもしれない。完全なデフォルトはあり得ないし,ドラクマ に戻っても、どこの国もドラクマを扱う事ないだろう。だから、ギリシャはユーロから乖離は出来ない。国民は政府の責任だと言うが、4分の一が公務員で、年金も他国なみではEUの諸国が納得しないだろう。そうしたことを今日は話をしよう。では今日のテーマを 始めよう。

 

The current Turkish government sees itself as a bridge between the West and the Arab world, and even between the West and Iran. And it is also as a supporter of Arab democracy and the principle that conflicts must be resolved by political solutions that reflect the popular will. In Libya, despite its longstanding relationships with Colonel Gaddafi, it has pressed for a democratic political solution, remaining actively engaged with and support of the Benghazi-based opposition at the same time as maintaining its good offices with the regime. It has done the same with Syria, urging the regime to make democratic reforms, and criticizing the use of force against demonstrators -- and allow Syrian opposition groups to use Istanbul as a base from which to try and organize themselves.


現在のトルコの政府は彼等自身を西側とアラブ世界の間の橋として考えていて,西側とイランとの間でさえも。そして、また、アラブの民主化と、そして人々の意思を反映した政治的な解決によって紛争は解決されねばならないと言う原則の支持者としてでもある。リビアに於いて,カダフィ大佐との長い関係にも拘らず,民主的な政治解決を強く求めて来たし,同時にベンガジの反対派に積極的に関わり、そして支援し,その政権との調停を維持して来た。シリアでも同様のことをして来ていて,この政権に民主的な改革を促し、そしてデモ隊に対しての暴力の利用を批判して来た。ー そしてシリアの反対派グループがそこから彼等自身が組織化しようとするための基地としてイスタンブールを利用する事を許している。

As the use of military force against protestors has escalated, Turkish leaders have been more bluntly critical, and have taken to warning Assad -- as during last week's visit by foreign minister Ahmet Davutoglu -- that it should his repression continue, he can't count on Turkey's friendship in the event of international military action.

 

抗議活動に対して軍事暴力の利用がエスカレートしてくると,トルコの指導者達はよりあからさまに批判的になって来て、ー Ahmet Davutoglu外務大臣の先週の訪問の時のようにー 彼の弾圧が続くのであれば、彼は国際的な軍事行動の際にはトルコとの友好を頼りにすることは出来ないことをアサドに警告して来た

 

Davutoglu, of course, had been the architect of the new Turkish foreign policy he dubbed "zero problems with neighbors" -- a policy that has given Washington major geopolitical headaches, as it repudiated the U.S. approach of dividing the region in a zero-sum conflict between moderates aligned with Washington and Israel, and radicals aligned with Iran. Instead, "zero problems with neighbors" meant building bridges. But Syria's crackdown on its restive citizenry has turned into a very big problem for Turkey with its neighbor.

 

Davutogluは、勿論、「近隣諸国と問題なし」と彼が呼んでいる新たなトルコの外交政策の設計者であった。ー ワシントンに地政学的な頭痛の種を与えて来た政策で、それはワシントンとイスラエルが連携した穏健派とイランと連携した急進派との間のゼロサム紛争の中での地域を分けようとするアメリカのアプローチを否定していた。その代わり、「近隣と問題なし」は橋を造ることを意味していた。しかし、反抗的な市民へのシリアの取り締まりはその近隣とのトルコの極めて大きな問題に変わって来ている。

 

The government of Prime Minister Recep Tayyip Erdogan is arguably more responsive to domestic public opinion than any in Turkey's history, and just as Turks were outraged at images of Israel pulverizing Gaza in early 2009, so have they been outraged at the spectacle at the Sunni civilian population across the border being shot and shelled for having the temerity to challenge the Assad regime, whose sectarianizing of the conflict also turns the predominantly Sunni Turkish public against Damascus. Then again, Turkey's Alevi sect, that accounts for about 20% of the countries Muslims, has a close affinity with Syria's ruling Allawites. Turkey's interests are arguably less sectarian, in nature, than anti-sectarian.

 

Recep Tayyip Erdogan首相の政府はトルコの歴史上誰よりも、議論の余地はあるが、国内の大衆の意見により答えている。そして、2009年始めにガザに大打撃を与えたイスラエルの映像にまさにトルコ人が激怒したように。だから、アサド政権に挑戦する為に無謀にも狙撃され、砲撃されている国境をまたいだスンニ派の市民の光景に激怒して来ている。この紛争のこの体制の宗派色はまたダマスカスに反対している大部分のスンニ派のトルコの大衆とは対立している。そして、再び、トルコのアレヴィー派はイスラム諸国で約20%を数えるが、シリアの支配しているアラワイトと密接な関係がある。トルコの関心は議論の余地はあるが、本来は反宗派よりも、宗派色が少ない。

 

Then, there's the fact that some 10,000 Syrian refugees from Assad's crackdown have already flooded into Turkey, and more would surely follow if the Syrian military allowed them to flee. That prompted Prime Minister Recep Tayyip Erdogan to deem Syria a domestic issue, rather than simply a foreign policy challenge for Turkey.

 

それから、アサドの取り締まりから1万人ほどのシリアの難民が既にトルコに流入して来ている事 実がある。そして、シリアの軍隊が彼らが逃亡するのを許すのであれば、間違いなくもっと増えるだろう。そのことはRecep Tayyip Erdogan首相にシリアを単にトルコの外交政策の挑戦と言うよりも、国内問題だと考えさせていた。


シリアは相変わらず国民を迫害しているが、宗派の違いもあって、トルコは抗議行動をしている人たちを支持している。昨日も言ったように、サウジもスンニ派なので、それは同じだ。今日これまで。



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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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