2008年11月25日

雨上がりの曇り.今日はスリップして転倒。

シールドを替えたのは良いのだが、スモークだったので、暗いところだとよく見えない.こりゃあダメだ.今日は雨上がりなので、久しぶりに転倒.ミラーが曲がって、ハンドルまで曲がってしまった.大したことはないので、未だ修理しなくても大丈夫.ゴミ箱に捨ててしまったシールドを拾って来た。とりあえず、戻してしばらく新しいのが来るまで使おう.バイクと言う物はかならず少しではあるけど滑りながら回転して行くが、雨の日は本当に滑ってしまうので、傾き加減に気をつけないとそのまま転倒してしまう.40kmなので、怖くはない.転倒すれば痛いけど、我慢できる.

さて、昨日あげたテーマをもう一度見てみよう。
 高い製造業の生産性 (3位)
 農業保護
 効率の悪い政府(国土交通省など)
 終身雇用
 土建業(いらない高速道路)
 円の価値(購買力平価)
 過剰品質(曲がったキュウリ)
 高い貯蓄率
 土地担保の銀行貸し出し
 見えない物に対するサービス価値
 サービス残業
 貧しい衣食住
 米国の倍の情報投資
 外国人の活用
 共産党 社会主義国
 言語
 カントリーリスク

昨日は製造業の生産性について話をしたが、順番に農業保護から話をしよう.私のこのブログの視点を忘れないでほしい.私はこれらの項目の専門家でもなければ、これらの項目をそのまま議論しようとしているのでもない.グローバル化の価値観と言う視点から中国人との関連でこれらを取り上げているので、今日の農業保護もそうした視点からの議論になる.多少議論の飛躍もあるが、そこらへんのところは主旨を理解してもらい、我慢してほしい.

日本の農業が戦後の保護政策で、脆弱になってしまったし、自給率がどんどん減ってしまったのは周知の事実だ.自給率を上げようと言う議論もあるが、今の日本はそう言うレベルからかけ離れてしまっている.しかしながら、農林水産省は食料自給率向上のために具体的な行動を起こそうとして、2008年10月6日に食料自給率向上に向けた国民運動『FOOD ACTION NIPPON』推進本部が設置された。現在の日本の食料自給率は40%である。主な輸入の農産物と自給率を見てみよう。

■日本の農産物輸入
・豚肉 4822億円     (アメリカ33.1% デンマーク26.4% カナダ22.5%)
・とうもろこし 2851億円 (アメリカ93.8% 中国4.7%)
・牛肉 2219億円     (オーストラリア89.8% ニュージーランド7.2% )
・冷凍野菜 1020億円   (中国44.1% アメリカ28.9% タイ6.0% 台湾5.1% )
・生鮮野菜 955億円    (中国42.8% アメリカ14.4% 韓国10.1% ニュージーランド9.9% )
             (農林水産省,2005年)

■日本の農産物自給率(重量ベース)
・米 95%
・野菜 79%
・果物 41%
・肉類 54%
             (農林水産省『食料需給表(平成17年度版)』,2005年概算)

全国農業新聞によると、中国は日本に対する野菜の輸出増もあり、安い人件費を武器に強い競争力のイメージがある中国農業だが、農家1戸当たりの経営面積は50アールと日本の3分の1以下。ほとんどの農家は零細で機械化も進んでいない。安い米国産などの流入で主要穀物への農家の生産意欲は下がるばかりだ。この結果、コメや小麦、トウモロコシなど主要穀物の生産量は近年一貫して減少を続け、5年前に比べると18%、8,000万トンも落ち込んでいる。 

中国が大食料輸入国になることを警戒する声は多い。13億の人口を抱える中国の食料自給は、国内のみならず国際貿易にとっても大きな問題だ。中国が今後も食料輸入を増大させていった場合、国際穀物価格の上昇も懸念される。中国政府は事態を重く見て、農業の振興、農村の経済成長、農民の所得増と負担減を「三農問題」として最も大きな政治課題と位置づけている。(全国農業新聞 2005/04/15)

このような情報から日本は農業保護による農業の生産性の悪さもさることながら、農業の自給率と中国における農産物の輸入の激増の方が日本へのインパクトが大きい.今日の議論は日本人の価値観と言う視点で見て行こう.今年の5月に餃子事件があった.メタにドボスが混入していたので、日本国内は大騒ぎになった.2008年5月は農水省検査によると昨年同時期より49%減で、中国野菜の輸入量は大きく落ち込んだ。日本は食料自給率が40%で世界最大の食料輸入国である。また、中国は米国に次ぐ二番目の食料輸入先で、植物防疫所の検査対象の3分の2(重量ベース)が中国からの輸入品である。

会社を設立した当初は高見さんの黄土高原で、農業をしようとしたことがある.日本から農業技術を移転してと言うような考えだったが、うまくいかなかった.あまりにも黄土高原の気候が厳しすぎた.5月に雪が降り、9月に霜がおりる。農民はたくさんいるのだが、どうして生きて行けるのかが不思議なくらいだ.もう何千年、何万年も生きている.すごいことだ。会社の採算がどうしてもとれず、ここでの農業は諦めざるを得なかった.

さて本題に戻ろう.日本は農産物の輸入が消費量の60%もあると言う事だ.その40%以上が中国からだ.この餃子事件の時に報道機関は一様に中国からの野菜の閉め出しの議論だった.どうすれば問題の解決が出来るのかの発想が極めて乏しい議論だった.最近では粉ミルクにメラニンが混入していたと言う事件もあった.さらに中国品に対する警戒が強まるのも当然と言える.すなわち、中国と中国人は信用できない.と言うことになってしまった.しかしながら、この粉ミルク事件では中国人も騒然となった事件である.実は中国人もこの一連の農産物、餃子に対しても相当敏感になっている.

今ひとつここで、グローバルな視点として考えてみよう.日本は戦争前にABCDライン包囲網と言うのを覚えているだろうか."ABCD" とは、日本に対して貿易制限を行っていたアメリカ (America)、英国 (Britain) 、オランダ (Dutch) と、対戦国であった中華民国 (China) の頭文字を並べたものである。このときの戦争への日本の対応がこの一連に事件に関連して思い起こしてしまうのは私だけであろうか。

ちょっとだけこの話をしよう.昭和14年(1939年)に日米通商航海条約の廃棄をアメリカが日本に通告した。昭和15年(1940年)1月に条約は失効し、アメリカは屑鉄・航空機用燃料などの輸出に制限を加えた。アメリカの輸出制限措置により日本は航空機用燃料(主に高オクタン価ガソリン)や屑鉄など戦争に必要不可欠な物資が入らなくなった。アメリカの資源に頼って戦争を遂行していたため、その供給停止による経済的圧迫は地下資源に乏しい日本は苦境に陥った。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

これを契機に日本は石油を求めて、仏領インドシナに進駐し、太平洋戦争へと突入してしまう.この一連の事件というか経緯はここでは議論するつもりはないが、日本人の価値観から戦争になってしまったと言う側面もありそうだ.ルーズベルトとチャーチルに対して近衛内閣が戦争回避のために軍部と葛藤しながら、続けたが、戦争回避のルートを持っていたのだろうか.

今の日中間はこの戦争に比べれば桁違いに小さい問題だが、問題としては同じだと思う.問題の解決方法に日本人はグローバル的なというか外国人的なというかそう言う視点を持っていない.日本人の価値観として、中国人に対しては特にそうかもしれないが、相手が悪いと言う決めつけのような判断をしてしまう.「あうん」が通じない世界に対する鎖国的な発想がある.欧米人は今回の餃子事件に対する解決方法としてはお互いに協議して再発しないような対策を講じるのが当然だが、日本人は違った.

しかしながら、日本の警察が中国の公安と会議を持ったが、それも行き違いだった.こうした事は中国人だからではなく、外国人との会議は大体行き違いだ.今環境問題がホットな課題だが、これについても日本人の技術が中心であるべきだが、日本人が出て来れなし、発言すら出来ない.ましてや、リードする事は決して出来ない.これは何とかしなければならない.ともかく、外国人との接点を絶えず持つようにしなければならない.それがBPOだ。採用はダメだ.上下関係が服従関係になってしまう.

swingby_blog at 06:03コメント(0)トラックバック(0) 

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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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