2008年10月

2008年10月20日

昨晩の雨からさっきまで曇りで、日が出て来た.今日はこれから晴れだ.

昨日タイヤを取り替えに行ったら、26000kmもはしっているので、スプロケットは摩滅するし、チェーンは伸びて来た.リアのブレーキシューはほとんどない.昨日修理屋からは高速には絶対乗るなと言われた.タイヤももともとそこは溝が無いんだと思っていたら、新しいものに換えたら、きちんと溝があった。だから、最近よくスリップしていたんだと言う事がわかった.そう言う事で、愚息に修理屋に持って行くように頼んだ.やれやれだ。

さて、今日は昨日程時間がないので、中日友好人材育成センターの話をしよう。周娜先生に時々研修に来てもらっている.このセンターは2年前に日本のODAで建設された.建設される前から、いろいろ関わってお手伝いしようとしたが、全く参加できる隙間がなかった.ODAとはこう言うものかと理解した.新規の人はこういうイベントには絶対に参加できない.利権だと思う.出来た後には良く利用させてもらっている.かならず空いているからだ.料金は高くない.センターの先生方はとっても親切だ.

昼間は電気が消えていて、利用者は少ない.ジャイカの先生が5人常駐しているそうだ.もっと利用すればいのにといつも思っているが、ニーズがあって作ったものではないから、こんなものかも知れない.戦前の學堂も国営では同文書院は栄えていたが、その他の大学はすべて民間が日中の関係を維持していたようだ.政府の援助はあまり有効ではないようだ.もともと何が必要かとか、何を支援すれば良いのかと言う意見を聞くところが間違えているようだ.いらないのではないが、必要でも、それを推進するためのプロトコルが間違えている.これでは採算も取れないし、繁栄もしない.だから、評価もされない.

周娜先生は若い女性の先生で、最近、結婚されたばかりだ.出身は瀋陽で、日本語の接する前は反日の環境で育った.江沢民の反日教育をまとも受けた時代に育った.万人坑にも毎年見学に行ったそうだ.日本人は悪いやつだと思っていた.この瀋陽は長春同様に満州だった.以前の名前は奉天。長春は新京。大連とは全く違って、親日ではない.大連だけが中国の中で特別だ.

彼女の日本人感が変わったのは日本に留学してからだ.今は全くの親日中国人だ.彼女には研修に来てもらった時には日本人と中国人の文化の違いを話してもらっている.研修の講師は年がいっている人が多いので、彼女のように若い人は新鮮だ.だから、彼女を呼ぶのは研修3日目の午後にしている.4日間の研修で、一番しんどい時だからだ.3日目の午後は税務事務所をしている郭偉さんのプライベートハウスで行っている.

ここはいわば彼の接待所で一般の客は来ない.民間の一軒家だ.56回の研修のほとんどはここに毎回来ている.2階建てで、一階はバーとゲーム設備、中2階があって、2階は会議するところと会食するところになっている.いつもこの2階を利用している.食事もここでしている.かかは食材が安全なので、毎回、牡蠣とウニ、生の刺身を出してもらっている.何回も来ているので、料理も日本的にしてもらっている.

じゃあ、今日はこれまで.

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2008年10月19日

朝は曇りだったが、6時過ぎから晴れになった.

そこで練習して来た.膝スリはほとんど出来ないが、運動にはなった.タイヤは中から布が出て来たので、今日取り替えに行かなければならない.前回は7月27日だったので、大体2ヶ月半もった。ミシュランの方が少し長持ちするような感じだ.東雲のリコランドで換えているが、3時間は待たされる.今日の午後はそれだけになりそうだ.一方では待っている時間本が読める.有難いことだ.

今日はGENPACT大連有限公司 政府事務及び行政管理総監 王春山さんの話をしよう.彼は7年前に以前の大連の東京代表だった全洪の紹介だ.彼と同じ大連外国語大学の出身だ.日本語が日本人と同じぐらいにうまい.以前は市の役人だった.GENPACT立ち上げの頃から参加している.私の友人である.彼にも時々、時間のある時に、グローバルリーダーシップ研修で話をしてもらっている.

以前はGEの研修の概要を話をしてもらったが、最近はGENPACTが何をしているのかを宣伝してもらっている.アクセンチュア同様の欧米流のBPOとは何かの話をしてもらっている.以前はアクセンチュアに行っていたんだが、3年ぐらい前から訪問一回につき100万円になったので、行くのを止めた.欧米流のBPOはともかく大量の工数を大連に移管するので、コスト削減がダイナミックにできる.

競合他社になるので、かれらの顧客の仔細はわからないが、ほのぼのレイクとか日産のBPOは有名だ.もともとGEが運営していたが、2,3年前にインドの資本が入ってGENPACTになった.この企業の人では王しか知らない.なぜ、研修で競合の話をお願いして来たかと言うと我々のBPOだけでは研修の参加者になにがBPOだと言う事をフェアに教えることができないからだ.GENPACTなり、アクセンチュアの話を聞けば、あ、やっぱり、BPOとはこう言うもんなんだと公平に理解してもらえる.

BPOそのものはどこの企業でも大差ない.品質、コスト、サービスは似たり寄ったりだ.我が社はもともとBPOが目的ではなかったので、グローバル化によるBPO革新を掲げているが、BPOをビジネスとして始めた企業からはそう言った発想は出てこない.業務を中国に持って行くと言う事では全く同じ「OLにっぱん」のドラマのようなことが起こっている.ドラマはドラマなので、現実はもっと冷静に進んでいるが.そう言う意味では異文化摩擦を通じて、企業の活性化に貢献は出来る.

ただ、大きな違いがある.アクセンチュアとがGEは昔から研修がすごい.ありとあらゆる研修を考え、一年生から、パートナーまで徹底した研修を行い、人材の促成を計る.これがすごい.育成ではない.促成だ.1日でもはやく、金に糸目を付けずに、スキルを身につけさせると言う事だ.人物は育成しない.高く売れるスキルを身につけさせると言う事だ.ここが日本企業の教育と違う.日本企業にはこうした人材を促成する文化は無い.

OJTが主流で、しかも遅い昇進だ。かって、私が20年前に日産で本社業革をした時に経理のキャリアを調査したことがあった。そのときに月次決算課長になるのは15年かかっていた.それが研修とかいろいろの手段を考えるとその半分の期間でそのポジションが可能である事を証明できた.当時の日産はまだ、人事制度がガチガチで、7年半で課長に出来なかったので、その提案は没になったが、アクセンチュアはその通りに人材促成を昔から行っている.

かって、ネッスルをコンサルティングしたことがあった.その競合のUCCの役員に友達がいた.彼はネッスルのコーヒーは原料が安いものを使っているのに、何であんなに高級感を持ったコーヒーが出来るのがわからないと、これも20数年前の話だが良く覚えている。アメリカ企業の人材促成もまったく同じだ.ようは素材がそこそこでもどうすれば高く売れるかだ.これがなかなか日本企業にはできない。いや、アメリカ企業でもそう多くはない.アクセンチュアとGEだから出来ると言った方が良いのかも知れない.

アクセンチュアもGEもそのことを良く知っている.優秀なな人材はもっと優秀に.10年かかる人材育成は3年で.と言う具合である.私が40年近くも前になるがアクセンチュアに入社した時に海外研修で渡された本が1メートル近い高さがあったように記憶している.4週間ぐらいの研修にである.アメリカ人でも大変だ.ましてや、日本人は2,3冊読めて御の字だ.大変苦労したことがあった.

GEもアクセンチュアもBPOの本場はインドだ.アメリカ人はアメリカの本土がもともと広いから、多様な文化をうまく使いこなす習慣がある.だから、かってのアクセンチュアの本社はシカゴにあったが、高いコストのシカゴで本社を運営する必要がないと言う事はもう20年前からわかっていて、止めてしまった.本社業務は世界中の安いところで良い.アクセンチュアは本社自体を10年以上も前に無くしてしまった.だから、人事部も無い.よく、だからアメリカ企業はインドにBPOの拠点を設けていると言っている人がいるが、それは間違いだ.

たかがインドは100万人しかBPOをやっていない.アメリカ企業の本社がアメリカの各地とかメキシコとか南米に分散している人員は数千万人だ.ロスアンジェルスの人口のかなりの部分が英語をはなさないヒスパニック系だ.彼らに仕事を発注すれば、3分の一ですむ.メキシコであれば5分の一ですむ.インドは夜間の業務であれば、昼夜逆なので、便利だ.

日本人にはこうしたアメリカのような多様な文化の環境は理解できない.沖縄とか北海道にBPOしているケースがあるが、補助金によって、ある程度の低コストを維持できているが、品質、コストはそれほど良いとは言えない.アメリカのある保険会社は沖縄に本社のBPOを出しているが、更なるコスト削減のために、この仕事を大連に持って行こうとしている.アメリカの金融崩壊を契機にアメリカの日本支社もこうしたコスト削減で、本社業務を日本から中国に移す事に拍車がかかって来ている.

こうした欧米企業のBPOの実態をGENPACTとかアクセンチュアはよく把握している.そうした背景があるから、BPOを必然的に推進して来た.日本企業の場合には欧米企業との違いは本社の業務を移動したくないと言う保守的なところがある。ましてや、中国と言うとさらに抵抗がある.だから私は日本の企業の事を「還暦ニッポン」と言っている.要は保守的なじいさんみたいになっていると言う事だ.

そう言う意味では王さんのはなしは保守的な日本人に対してインパクトがある.参加者の日本人の中にはもっと研修の中身が知りたいと言う人がいるがそれは贅沢なはなしだ.研修のタイトルの一覧だけでも十分だ.日本企業の研修はその10分の一も無い。一方にでは人材育成に日本企業は自信を持っているが世界から見て、本当だろうか.人物の育成と人材の育成とは全く違う.日本企業には社長候補になるための人物の育成は立派なものがありそうだが、人材の促成とかスキルの育成とかコミュニケーションの改革みたいなものは得意ではなさそうだ.仕事に対するスピード感からして世界から取り残された感がある。いままではやむを得ない事かも知れない.

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2008年10月18日

バイクの用品を整理しているので部屋がだんだんきれいになって来た.今日も秋晴れ。

あとはつなぎ2着とマフラーの処分.本はあり過ぎて処分できない.読んだ本はすべて処分しているので、ここのある本は未だ読んでにない.勿論何冊かは読んでも持っている.中国語の本と書道の本は以前北京の北京書店で、段ボール20箱分を買ったので、それがそのまま残っている.処分にも処分のしようがない.このマンションの床が抜けないのが不思議だ.あと1年もしたら、言った何処の本をおくのだろうか.私も想像できない.

さて、今日は李遠明、李遠鋼兄弟の話をしよう.彼らは2人ともわたくしのグロ−バルリーダーシップ研修の講師で、李遠明が兄で、李遠鋼が弟だ.2人とも性格、キャリアは全く異なるが、中国人リーダーとしてすばらしい人たちだ.前の大連の市長の親戚のようだ.血筋はいい.2人とも人を引っ張り、育成する能力に長けている.研修の講師としては最適だ.

海輝軟件(国際)有限公司の董事局主席をしていた李遠明。していたと言うのは海輝軟件(国際)有限公司の株を米国のファンドに売却してしまい、彼は別のIT企業を興した.中国ではこのITに関してこのように米国のファンドから出資をあおぐケースは今まで多々ある.3000万ドルから5000万ドルが多い.彼は日本語を結構話せる.講演ははじめは日本語で、後半になってからなぜか中国語になる.彼の持論はこれからのITビジネスは日本が脚光を浴びるようになると言うシナリオ.

日本人受けする内容だが、確かにこれからは埋め込みソフトのように、ハードウェアにソフトが充実してくる時代と言うのはうなずける.中国には未だそうしたソフトウェアの市場は小さいからだ.この国は未だハードウェアの国だ.高速道路、新幹線、高層ビル。ようやく自動車、その他家電。でも未だこれらハードウェアに組み込まれるソフトは充実していない.これからだ.

彼は中国人には珍しく、きわめて温厚で、物静かである.なかなか忙しい人で、3ヶ月に一度ぐらいしか、来てくれない.知り合いのはじめはアクセンチュアがこの海輝にシステム開発を発注していたのが理由だ.この会社大きな企業で、たしか2000人ぐらいはいたように思う。最初の4年ぐらいは会社に訪問していた。彼らの会社の生い立ちとか品質管理のやり方とか工程管理の話だった.わたくしのグローバルリーダーシップ研修の内容がグロ−バル化に特化して来たのはここ2、3年ぐらいだ.

それまでは講師の話よりも、訪問企業の業務の話が中心だった.ソフトウェアを売っている会社であれば、そのソフトの中身だとか、ものを作っている会社であれば、蘇の工場と製品の説明とかであった.最近はそう言う事は一切無い.彼らの考え方だけだ.ただ、彼らの会社に毎月訪問していて、毎回丁寧に彼らは彼らのビジネスの中身を説明してくれた。この当時は昼間は企業訪問で、夜に反省会を行う時も多かった.そうなると10時11時になってしまい、参加者が気の毒なので、昼間から議論するようにして行った.

訪問する企業によっては仕事にならないと会ってくれないところもあったが、ここはそう言うことはなかった.特に以前、品質保証部の部長でいまは海輝の学校の校長をしている葉健は信頼で来る人だ.勿論彼女だけではない.そう言う人材に力を入れて来ていた企業の董事長である李遠明に関心を持った.以前はなかなか出て来てくれなかったが、今は時間の都合さえつけば来てくれる.

かれのはなしは今まではなぜか世界のソフト業界の発達史みたいなはなしが中心だが、次回から人材の管理、教育の話にしようと思う.事業戦略も面白いかも知れない.ソフトウェアの話も面白いがかれの人心掌握の仕方とか事業戦略、日本企業への売り込みの仕方の方がもっと面白そうだ.次回からそうしよう.せっかく来てくれるのだから、そうしないともったいない.

さて、弟の李遠鋼の話をしよう.彼も時々講師に来てもらっている.彼を講師に選んだのは兄とは背景が全く違う.彼はアメリカで修士をとってから、アメリカの企業に勤めて、その後、大連に戻って、CSKの大連に総経理として勤務した.その頃からの付き合いだから、もう4年になる.はじめはアメリカに住んでいた中国人が日本語も全くしらないのに、日本企業に勤めた事に関心を持った.

日本企業には通常そう言う中国人は勤まらないはずだからだ.価値観がまるっきり違うし、言葉も通じない.はじめはそう言う経緯で、講師としてお願いしたが、私のような研修をしているところはなかったので、彼らもまた、企業説明、事例紹介ばかりだった.総経理としての彼の会社運営のやり方を聞く事はなかなか出来なかった.

昨年彼はCSK大連を退職して、シティバンク情報システム大連に勤務した.1年もしないうちにシティバンクの日本はここに350人のアウトソーシングの拠点を作ってしまった.それがさらに半年後にはこの9月には600人になっていた.この調子だと、年明けには1000人を超えてしまうだろう.アメリカの会社はすごい.日本企業では考えられないスピードでBPOを実行してしまう.4年前のアクセンチュアの時と同じだ.このペースでコストが半減すると言う事だ.すごい。

彼の講演のテーマはその後シティバンクに移ってから、人材の管理、育成の話をしてもらった.中国人の経営者としてどう考えているのかと言う事だ.彼の会社は営業がないので、人材の管理だ.9月の時には「Trust」(信用)のテーマで話をしてもらった.彼は日本の企業にも米国の企業にも勤めて来たので、その違いを熟知している.講師としては便利な存在だ.彼の信用の話は私が考えているものと全く一緒だ.中国人は直ぐに信用しない.

信用のベースが無ければ、ビジネスはガラスのようだ.何時壊れるかわからない.日本人の信用と違って、中国人の信用は直ぐには築けない。これがビジネスをする上でのインフラになる.これが無ければ、安心できない.日本人にはこれが無いので、中国でのビジネスは危険きわまりない.どうすればこの信用を中国人から得られるのか.と言ったはなしだ.彼もおとなしいが、兄貴と違って教育の背景がアメリカなので、話し方はアメリカ人だ.講演は英語で行ってもらっている.

この2人は全く違う性格で、キャリアも違うが、2人とも成功するビジネスマンのパターンだと思う.グローバルリーダーシップの研修には最適の人材だ.こう書いてみるともっとちゃんとテーマとシナリオを打ち合わせれば、もっとインパクトのある話がしてもらえそうな事が今わかった.こう言うのは仕掛けと段取りがどうも大事なようだ.今までは場当たり的すぎた.もったいない。

今日はここまでにしよう.今日は休みなので、2時間近くも書いてしまった.

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2008年10月17日

今日も晴れだ.今日は雲南省のデータエントリーの話をしよう.

この1年で、雲南省には2回行った.場所は崑明から車で2時間の楚雄である。楚雄イ族自治州は滇中高原に位置し、面積29258k屬あり、その中、多数の地区の海抜1000−1900mの間にある。総人口245万余り、その中イ族人口60万余り、総人口の24.6%である。州首府の楚雄が昆明から160km離れている。地理と歴史の原因で楚雄は“千里イ山”と“中国人類の発祥地”と呼ばれる。(雲南旅行より転載。仔細は http://www.unnantour.com/syoyuu/index.htm)ここにデータエントリーの拠点を作ろうと考えている.

なぜここなのかと言うと昨日も話をしたように、中国は先進国、発展途上国、後進国の3つの国が混在している.この後進国に村おこしをしたいと思っている.対象地域は雲南省、海南島、新僵ウィグル、吉林省を将来考えている.その第一番目に雲南省だ.私の妻の蘇と雲南省楚雄をベースにして松茸ビジネスをしている伺徒夫婦が友人であるので、まずここをターゲットにした.ちなみに松茸ビジネスは例の日本の食料のメタミドボス事件以来、全く売れていないので、今、苦労している.天然の松茸で、現場まで行ってみたが、中国にもこう言う湿度の高いところがあるのは新たな発見だった.

この楚雄に55民族の一つである彜族(イ族)がいる.そこに中央政府は地域振興のために200億円を支援して、学校園区を作った.5つの学校をそこにまとめて新しい教育環境と卒業後のビジネス環境を作るためである.この9月には完成しているはずで、5校の学生26000人は逐次ここに移って行く.交通手段はロバによる馬車しか無かったが、大連同様の新たなソフトパークのようだ.

ここの課題は卒業後のビジネス環境だ.この地域は後進国で、産業が無い.恐竜の遺跡があるぐらいだ.ここの族長はゴルフ場を開発しようとしていた.今の学生はこの高校、専門学校を出てもこの地域では就職するところが無い.昨年、市が市内に観光用に200店舗ぐらいの地域を開発し、そこに新しい店が入ったが、全部同じものを同じ値段で売っていた.多分1年も持たないだろう.商売を知らないのだ.

そう言う地域だから、データエントリーのビジネスも大変だとお思う.教育のレベルの事だ.我が社としてもある程度の余裕ができてこないと手が出せない.今年の9月からと思ったが、1年伸ばした.今年春に楚雄の市の幹部の数人が大連に視察に来てくれた.大連のソフトパークのような園区を作りたいようだ.それを支援したい.まずはデータエントリーだ.何処のこうした企業もこの雲南省には全く関心を示さない.その通りだ.基盤が全くないからだ.崑明なら未だ多少はある.楚雄は全くない.

ここは標高1000mの亜熱帯だ。高度が高いので一年中春だ.雨はスコールで、雨が降っている時には車は運転できない.激しすぎるからだ.環境問題はこれから出そうだが、今のところは未だ無い.夜は瞞天の星で、空から星が落ちてきそうだ.なぜか釣り堀が山の中にあったりしている.それと、ここは未だ田舎なので、酒の付き合いが大変だ.2次会ともなると局長までも、裸になって、テーブルの上で踊る始末だ.酔っぱらって、テーブルの橋にしがみついている人もいる.大変なところだ.人は良い.ただ、貧しい.

ここにもビニールハウスで生活する人はいっぱいいる.テレビもある.よく日本のテレビがこう言うところをテレビで特集して、かわいそうだと言うふうに加工しているが、それは嘘だ.かわいそうではない.もともとはこうした人たちは家が無く、横穴のようなところに昔から住んでいた。それがビニールハウスになった.そう言う意味では生活のレベルは一段と向上した.所得はほとんどないが、昔からなので、別にかわいそうだと言う事も無い.

わたくしはもともと黄土高原で、植林している高見さんを支援しようと考えていた.彼はもうすでに17年間で、1800万本の松を植林して来た.ここは北京から西300kmなので、いつかは北京に雨を降らすことができる.立派な人だ.わたくしはこの黄土高原で、農業をして村おこしをしようと5年前に考えた.調査をして、土地まで60ha確保したが、どう逆立ちしても、採算が取れなかったので、断念した経緯がある.最後はどんなとこでも2毛作出来ると言う「ひまし」の栽培をしよとした.青島からそのヒマシ協会の副会長まで呼んで検討したが、5月に雪が降るのではどうしようもなかった.

その地域にも昔から農業をしている人たちが何百万人もいる.所得は無い.どうかんがえても、ここでの農業は採算が取れなかった。ここでたくさん人が生活している事自体が不思議でしょうがなかった.高見さんはここで杏の木を植えて、その収益で、3年前にはじめて、そこの地域から一人が大学に行った.わたくしもなんとか協力しようと思ったが、農業は素人でもあったし、採算が取れなかった.

そう言う経緯があって、雲南省の楚雄でのデータエントリーを目指すことにした.そこまでの道のりにたどりつくまで大分、散財をした.これからの道のりはもっと大変だ.果たして日本語の基盤が無い学生にデータエントリーが出来るのだろうか.一体何年かかるのだろうか.

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2008年10月15日

久々の晴れ.気分がいいなあ.

昨日は北朝鮮の話でした.今日は広衆科技コンサルティング発展公司の社長 刑 憲広さんの話をしよう.彼は2000年に会社を設立したので、設立間もない頃から大連研修の講師をしている.本業はオフショア開発事業、ソフト、ウェブ開発で、当初大連理工大学の卒業生3人で設立して、7年間で毎年売り上げが倍々成長、現在100人の体制になっているが年末までに160人の体制を目指している。彼は今31歳で、社長兼営業部長だ.

彼のすごさは学校を出て、直ぐにこの業界に社長として起業し、無借金で、毎年倍々ゲームをしている事だ.かれの特色は社員の管理が第一だ.絶えず全員とのコミュニケーションは欠かさない.中国人はこう言う事はあたりまえだが、彼の場合にはより頻度が高そうだ.社員との会話は最優先にしている.第2に、社員の3分の一が大連理工大学卒で、現役時代から、インターンシップで受け入れている.

彼のようなベンチャーにこれだけの大連理工大学の学生が就職する事自体異常だ.中途採用はしない.ここもすごい.中小企業が1から学生を教えるコストは馬鹿にならない.しかももっとすごいのは今年配当している.刑自身はまともに寝ていないに違いない.実は中国にはこう言った企業が五万とある.彼もその一社で、最初に会った時から、こいつは成功すると思った.いわゆるバイタリティである.知り合ってから、もう丸5年経ったが、企業成長のスピードは衰えていない.

なぜ無借金で、毎年2倍のスピードで拡大し、配当が出来るのか。実に不思議だ.この理由は社員の活性化とそれに伴う生産性の向上。それと成功報酬のようだ。そういうとありふれて聞こえるが生産性の向上も中途半端じゃなさそうだ.簡単に言えば、倍の生産性だ.そうすれば、コストが半分ですむ.成功のインセンティブを払っても十分ペイする.このサイクルが中国人のビジネスの秘訣の一つのように思う.

優秀な中国人の有効な活用とはこのことだ.中国は後進国、発展途上国と先進国が混在している国だ.今までの工場の社員は後進国から採用して来た.わたくしが採用しているのは先進国の中国人だ.よく中国人のコストがだんだん高くなるからそのメリットがあと数年でなくなると言う人が多い.それは後進国が発展途上国になると言う事で、そう言った低賃金の社員の給与は上がって行く.大連は平均すると日本の給与の5分の一ぐらいだ.

それは平均で、それ自体が全く意味をなさない.中国ではスキルが無ければ、1000元で、あとは倍々で高くなって行く.先進国に該当する人たちはそれより、最低5倍は高い.それがなぜ、日本よりコストが安くできるのか.その理由はダブルパーフォーマンスにある.2倍の生産性だ.それが実現できれば、給与は同じでも、コストが半分と言う事だ.30人月の仕事を15人月で出来れば、半分の費用だ.

そこが中国での業務効率の狙いだ.日本人の「あうん」の仕事のやり方から中国人の仕事のやり方に移行すると30%アップと言った。その理由は曖昧な仕事を明確に定義することによって、それらを排除してしまうからだ.仕事量と対価が一致しているからで、こうしたやり方は欧米人も一緒で、日本人のやり方は日本だけだ.さらに、彼ら中国人の採用において、優秀な人材を採用すると言う事と中国特有のインセンティブペイ、早い昇進のキャリアを考えることによって、彼らの生産性は極めて高くなる.こうしたやり方をわたくしはBPOに取り込んでいる.しかしそれだけでは満足しない.あと10年かけて、日本の企業の本社そのものをこうした仕事の環境にして行きたい.それが私が言っているグローバル化だ.

日本の文化、価値観をそのまま中国に持ち込んで来たのが今までの日本の工場の管理のやり方だった.社員も中卒の農業の子女で、日本人とは全く違う人種だ.彼らは昇進するとか昇給する事に関心を持つ社員はほとんどいない.3年経てば国に帰ってしまう.中国はもともと役人と奴婢からなっていた。それが1949年に毛沢東が国を解放したが、昔ながらの生活は50年経っても消えるわけが無い.

だから、今も奴婢は奴婢だ.旅順の田舎に行くと立派な役所がある.8階建ての大きなビルで、その横に立派な官舎がダーッとたっている.この光景は1000年前と変わらない.百姓がこうした役人に文句は言わない.年間確かに10万件の農民暴動が起こっているがそれは当然だ。坪100円で百姓から買い上げた土地を開発して、マンションにして、10000倍にして売り出せば、暴動も起こる.ビニールハウスに住んでもテレビは見ている。

だから、西部大開発をして、低所得層の生活の向上を図って来たが思わしくない.そのあげくに、四川の大地震があった.政府はこうした農民の暴動が一番怖い.ここは後進国だからで、大都市は大連も含めて先進国だ.農民がテレビで見る都会は先進国の人たちの生活であり、後進国の人にとっては不満のたねだ。政府がこうした格差をコントロールして来ている事はすごい事だし、日本人いは考えられない仕組みを維持していることになる.共産党員の教育がすごい事は前から知っているがそれだけではない。

わたくしはこうした後進国の村おこしを雲南省の雄楚市で行おうと考えているが、今は大連の会社のほうを優先しなければならな状況なので、もう少し時間を置かざるを得ない.ここにはデータエントリーの仕事を持って行こうと考えている.だから、先ほどの刑の例は先進国の例で、この雲南省は後進国の例だと言う事を日本人はきちんと理解しなければならない.しかも大連と雲南省とでは文化も価値観も民族も全く違う.日本人はそこの違いを理解する事ができ無い.

わたくしのBPOビジネスはこの刑のビジネスと一緒だ.データエントリーは近い将来、インドのように、後進地域に忽然と開発拠点を設けるようになるのではないか。わたくしはこの後進国でもビジネスがしたい.ここの若者に夢をあげたい.この雲南省の話を別の機会にしよう.

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雨の格好で、出て行きましたが、曇りでした.がっかり。

長靴ではさすがに膝スリはダメでした.右だけ何回かすれましたが、もうちょっと倒すと転倒ですので、途中から膝スリは諦めておとなしく走りました.最近はバイクが壊れて来て息子に修理してもらっています.テールのウィンカーが基から割れてしまったり、フロントのウィンカーがつかなくなったり、クラッチレバーがひん曲がり、クラッチが入りにくくなって来ています.そろそろタイヤもダメになるので、困ったなあ.

昨日はグローバル化の一連の説明を終えました.今日は大連グローバルリーダーシップ研修の講師の朴さんの話をしましょう.社員の内面的なグローバル化を推進して、ビジネスの考え方を変えて行く。その変えて行く価値観とは何かと言ってきましたが、その第一番目の「フレキシブルな常識の範囲の拡大」に該当します.グローバル化を達成するための要素として、「新たな価値観の創造」に該当するはなしです.

朴さんの名前の通り、かれは朝鮮族です.ビジネスは主に韓国にカーテンを輸出しています.親族が韓国と北朝鮮にあり、ビジネスの拠点は大連、中国の最北東部琿春市(クンチュン)、対面の北朝鮮の羅津(ロジン)(詳しくはhttp://www.aiainet.jp/~mz/karaki/karaki10_01.htmlに地図が載っています.)それとソウルです。我が社にもこの琿春出身者が2名います.小島衣料がここ琿春に工場を持っています。ここが中国の最北の開発区になります.日本企業は未だこの地域に着目していません.勿論、北朝鮮の羅津(ロジン)も未だです.

大連にも北朝鮮の直営店があります.開発区にもあるようですが、市内のは「朝鮮館」です。ここは男も女性も北朝鮮からビザをとって来ています.男性は全員が金正日バッチをつけています.女性は全員が歌を歌いますが、いつも若干だけですが相当の美人がいます.料金は一般の高級中華料理屋の2倍します.料理は冷麺以外はあまりうまくはありませんが、内部は北朝鮮そのままです.わたくしは年に2、3回行きますが、北朝鮮に来たあと言う感じです.ここにきてしまうと、講師の話は出来ません.きれいな女性の歌を聴くだけです.たまには良いですが.

話を朴さんに戻します.彼は先ほどの場所をあちこち行き来しています.北朝鮮の家族にも自由に会えるようです.彼だけではありませんが、ここの中国人は北朝鮮が韓国と一緒になると言う事は夢にも思っていません.北朝鮮を中国の属国のように思っています.ですから、日本から見た北朝鮮とこの大連から見た北朝鮮のイメージは全く異なります.研修の参加者はしばらく彼の考えに戸惑ってしまいます.スタンスが違うからです.場所が代わると常識も変わってきますね.

中国には青島を始め多くの韓国企業が進出しています.一方ではこの東北地方だけで、朝鮮語を話す朝鮮族が300万人います.さぞかし、韓国企業はこの朝鮮族が朝鮮語を話すので重宝だろうと思っていました.ところがここの朝鮮族は韓国企業に働くのを潔く思っていないんです.韓国人がこの朝鮮族を蔑視するからです.言葉が同じでも、うまくいかないようです.

この大連の人口580万人のうち日本語を話す人は30万人。日本語試験2級を持った人たちが5万人います.朝鮮族に比べて、日本語を話す人口は一桁少ないのすが、こうした事情から、日本人が不利と言う事もなさそうです.さらに、10年前の統計ですが、37%の大連人が日本人に好感を持っています.これは戦前ここが日本の直轄地であったからです.比率は台北と一緒です.そう言う事情があるかは別にして、この大連にきても、北京とか上海とかとは違って、中国に来たと言う実感は少ないと思います.

人間は不思議なもので、日本が50年間日本領土として、住民を教育し、文化を定着して来たものは戦後60年経っても消えない部分があると言う事でしょうか.以前、江沢民が反日教育をこの大連でもやりましたが、結局ここだけは反日にならなかった.また、戦前の大和ホテルも大連賓館として市長の接待所になっているし、日本人街が一部未だ健在だ.しかも昔の日本人の家はでかい.5、6LDKの2階建てばかりだ.日本にはこんな大きな家はそう数無い.だから、大連の人たちは日本人は金持ちだと思っている。彼らに夢を与えているのがこの日本人街だ.だから、日本人がこの大連でいやな思いをすることはない.

今日はこれまで.

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プロフィール

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プロフィール

海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
Swingby 最新イベント情報
海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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