2009年08月

2009年08月25日

新世界秩序ー陰謀の理論3

今手がけている翻訳は日本人に不慣れな言葉が多い。経営者が海外にでて、会議でも、夕食会でも話をする時に、こういうことは常識だが、日本人にとっては非常識だ。それが問題で、私はこうして、毎日書いている。こうした内容のものは日本人は読まないので、日本語がない。日本にいる限り、ニードはないからだ。しかし、これから、グローバルに行動しようとする経営者にとっては必須だ。昨日のdemocratic deficitとかGlobal Justiceはぜひ覚えておいてほしい。知らないと、東洋の野蛮人としてみられてしまうし、今まで、そう見られて来た節がある。なぜ日本人が国際会議で発言できないのか。なぜパーティで参加できないのか。それは英語力ではない。英語圏の知識を持ち合わせていないからだ。いわば、会話のプロトコルがないからだ。ITの世界で言えば情報通信の7階層だ。日本人は最下層の物理層とその次の言語層でしか交流が出来ない。だから、野蛮人になってしまう。

ここでは詳述しないが、情報システムではこの7階層をOSIの7階層モデルといい、通信機能を7つの階層にモデル化したもの。データフローのほとんどすべての側面をカバーする。最下位から順に物理層,データリンク層,ネットワーク層,トランスポート層,セション層,プレンゼンテーション層,アプリケーション層の各層が定義されている。このモデルは1つのエンドシステムに対応する。送信側 システムが保持するデータはアプリケーション層から順に下方に物理層まで流れ,伝送路に乗る。受信側システムではデータは物理層から順に上方にアプリケー ション層まで進み,システムのアプリケーションが受け取る。このモデルはOSI関連規格の土台となる規格として最も早く国際規格(IS)化された(ISO 7498-1)。http://itpro.nikkeibp.co.jp/word/page/10003210/

それでは続きを始めよう。WFM「世界連邦運動」から始めるが、これは以前でて来た。今日も欧米人の常識がたくさん出てくるので、お覚えてほしい。9月12日にはチャイナリスク研究会をグローバリゼーション研究会に名前を変えて、そこで、こうした言葉を総括したい。

この地球の活動家たちは「真の」新世界秩序を作ることに傾注した「世界連邦運動」を作った。

世界連邦運動(world federalist movement):第二次世界大戦後、世界各国の科学者、政治家の支持を得て急速に発展した。1947年、各国の世界連邦運動団体の国際組織として「世界連邦運動(WFM)」<本部ニューヨーク>が結成された。現在、WFMは24の国と地域の加盟団体によって構成されている。WFMは国連経済社会理事会諮問 NGO カテゴリーII として国連に対して意見や助言を行っている 。世界連邦運動協会(WFM・JAPAN)は1948年、尾崎行雄、賀川豊彦らによって結成されて以来、ほぼ半世紀の間、国際組織である世界連邦運動(WFM)[国際事務局ニューヨーク/現在、24の国と地域にある加盟団体および60カ国に在住する個人会員で構成]の傘下のもとで運動を展開する非営利団体である。

左派の改革主義運動の数多くの知識人、例えば、イギリスの作家であるH.G.Wellsは「新世界秩序」と言う言葉を一人前の社会民主主義の世界政府の確立と同意語として採用し、再定義した。これを受けて、アメリカの宗教色の少ない宗教右派の幾人かの陰謀理論家たちはその猜疑心が「赤の恐怖」によって、形作られているので、数多くのエスタブリッシュメントによるすべての「新世界秩序」の利用に対して、彼らが単に、力の国際的な均衡の変化を認めるときでさえ、国家の無神論的な、かつ、官僚の集団主義的な世界政府の迷惑な要求として解釈し始めていて、この政府は生産手段を管理していて、剰余金は官僚の支配階級に配布されてしまい、労働者階級に対してではないからだ。

この英語はうんざりするほど駄文だ。要するに陰謀理論家たちはこんなどうしようもない不平等な集団主義的な社会民主主義国家に対して、「新世界秩序」と言うことばを使いたくないと言う意味。

赤の恐怖 Red Scare:《1》1918-1921の間アメリカで行われた 共産主義排斥気運。Wilson の Attorney General だった Mitchell Palmer の essay "The Case Against the Reds" に端を発する。《2》Senator Joseph McCarthy に代表される政治が主導した共産主義排斥主義の時代(1940年代後半-1960年代前半)

集団主義:個人の独立性や個人主義を敵視し、個人よりも集団に重点を置く政治思想である。ここでは共同体や社会が重視され、個々人が各自の目的を達成することよりも集団の目的の達成を重んじている。

1990年9月11日に大統領George H.W.Bushはアメリカ合衆国合同議会で「新世界秩序にむけて」と言う演説を行い、ソ連崩壊後のロシアと協力して、冷戦後のグローバル・ガバナンスの理想を述べた。

「今まで、我々が知っている世界は分断された世界であった。有刺鉄線、コンクリートブロック、紛争、冷戦の世界であった。今や、我々は新しい世界が視野に入ってくるのを見ろことが出来る。そこの世界では新世界秩序のまさに本当の期待がある。Winston Churchillの言葉を借りれば、「世界の秩序」、そこでは「正義とフェアプレイの原則が、、、、強きをくじき弱きを助ける、、、」。国連のある世界では冷戦の手詰まりから解放されて、その創業者の歴史的なビジョンを実行しようとしている。人権に対して自由と尊重のある世界ではそのどの国家に於いても安息の場を見つけることが出来る。」

Chip Berletはアメリカ合衆国の極右翼の運動を専門に研究している調査レポーターだが、こう書いている。

「Bush大統領が彼の新しい外交政策として新世界秩序の構築を支援すると発表した時には彼のこの言葉はキリスト教徒、宗教色の少ない極右翼に電気ショックのように、広がり、その言葉が、忌まわしい集団主義者たちによって、数十年にわたって、一つの世界政府を表現して来たがそれ以来である。」

これを観察する人たちの意見として、右翼の陰謀理論家の闘志をかき立てる刺激とインターネットによる伝染性マーケティングのやり方は新世界秩序の関して、彼らの過激主義的な政治の考えに寄与して来ていて、彼らのやり方は以前の非政治的な文献であるケネディ暗殺分析学、UFO研究、オカルト研究、とか他のサブカルチャーに見出すことが出来、こうした幅広い呼びかけによって、こうした考えが、多くの新しい大衆に伝播し、こうした人たちは1990年代中頃から異なったものの見方を求めて来た人たちである。

これも相当ひどい英語だ。昨日と同じ著者だ。きっと頭が良すぎるのだろう。凡人には構文を追いきれない。

伝染性マーケティング Viral marketing viral propaganda バイラル・マーケティング 口コミによる商品の市場浸透・拡大を狙うマーケティング手法

サブカルチャー subculture:社会の正統的、伝統的な文化に対し、その社会に属するある特定の集団だけがもつ独特の文化。大衆文化•若者文化など。下位文化。

世紀が代わると、特に2008–2009年のグローバル金融危機の間にGordon BrownHenry Kissingerのような多くの政治家や消息通はグローバル金融システムの改革を擁護したり、「新ブレトンウッズ体制 New Bretton Woods」を求めたりするために、この「新世界秩序」と言う言葉を利用している。

新ブレトンウッズ体制:ブレトンウッズ体制は、71年にニクソン・ショックによりアメリカが金とドルとの兌換をやめ、更に、73年には変動相場制へと移行したことで崩壊した。 以下、新ブレトンウッズ体制についての記事を引用する。

【ブリュッセル福島良典 2008年10月17日】欧州連合EU、加盟27カ国)の首脳会議は16日、金融危機への対応で結束を確認し、米国基軸の国際金融システムを全面的に改革するよう求める声明を採択して閉幕した。EUが、世界をリードする地球温暖化対策に続き、金融分野でも国際通貨基金IMF)の役割を見直し、新たな国際標準「新ブレトンウッズ体制」(サルコジ仏大統領)作りを目指して主導権の確保を狙う。世界の多極化に沿った国際協調路線を取る欧州の姿勢は、ポスト・ブッシュ時代の欧米関係にも影響を与えそうだ。

危機対応で当初、加盟国の足並みが乱れたことを教訓に、声明は金融システム安定化のための協調行動を確認した。具体策として、資本注入による銀行救済や、国境を超える金融機関に対する監督の強化、国際的な早期警報制度の導入検討などを盛り込んだ。

サルコジ大統領は16日、金融秩序を立て直すための国際会議開催を18日のブッシュ米大統領との会談で提案すると明らかにした。会議の来月開催を目指し、IMFの役割見直しや、ヘッジファンド規制問題などを提起する考えも示した。

金融危機でEUをけん引したのはサルコジ大統領、ブラウン英首相、バローゾ欧州委員長だ。他国に範を示したのはブラウン首相。12日のユーロ圏15カ国首脳会議で指南役を務め、金融機関への公的資金投入を柱とする「共同行動計画」の取りまとめに貢献した。

サルコジ大統領はバローゾ委員長と連携して9月23日の国連総会演説で国際会議構想をぶち上げた。これをブラウン首相、メルケル独首相が支持して、主要8カ国(G8)首脳会議開催への環境が整備された。

国際会議構想はフランスなどの掲げるG8サミット拡大論と連動している。サルコジ大統領は15日夜の記者会見で、金融問題で中国インドと協力する重要性を強調、G8が「G13以上」に拡大する可能性に言及した。

政権交代期で動きの鈍い米国をよそにグルジア紛争以降、サルコジ外交が奏功しているが、トップダウン型の政治スタイルはEU内部の亀裂を生む危険をはらんでいる。温室効果ガスの削減目標達成に向けて石炭依存度の高いポーランドなど旧東欧諸国をどう説得し、アイルランド国民投票で頓挫したEUの新基本条約「リスボン条約」の発効に道筋をつけられるか、調整能力が問われている。
http://shoko011.iza.ne.jp/blog/entry/758417


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2009年08月24日

新世界秩序ー陰謀の理論2

昨日は午前はインラインスケートをしたが、暑さで、ばてた。午後は大掃除で、部屋の半分を掃除した。大分、すっきりして来たが、来週あたりもう一度掃除の必要がありそうだ。昨日は「20世紀の間、多くの卓越した政治家、たとえば、Woodrow Wilson, Winston Churchill, Mikhail Gorbachev, George H. W. Bushは第一世界大戦、第二世界次大戦、冷戦後の世界の政治的な考え方と力の均衡の劇的な変化を証拠づけるあたらしい歴史の時代をさして「新世界秩序」と言う言葉を使った。」で終わったので、その続きだ。

彼ら全員がこれらの時代を好機と見て、理想的な、もしくは、自由な提案をグローバル・ガバナンスのために実行しようとして、ここの国が解決するにはその能力を超えている世界的な問題を、新しい共同の努力で、認識し、理解し、解決しようと言う意識においてのみ、それを考えていた。これらの提案は国際組織を作ることになり、国連やNATOがそうであり、そして国際制度もあり、ブレトンウッズ体制、ガット、関税と貿易に関する一般協定がそうであり、これらは力のバランスを保つとともに、国家間の協力を規制する為に計画された。しかしながら、こうした組織や制度は孤立主義地盤に於けるアメリカの旧弊な保守主義者たちによっていつも批判され、反対されて来た。

進歩党はこれらの新しい国際組織と制度を歓迎したが、彼らが「民主主義の赤字」に苦しみ、それゆえ、もう一つの世界戦争を避けるばかりでなく、グローバル正義を促進するためには無力だと言う議論をしてきた。

進歩党:1948年の大統領選挙に際し、フランクリン・ルーズベルト政権で農務長官、商務長官そして副大統領を務めたヘンリー・A・ウォレスの選挙母体となった政党。1924年の革新党を引き継ぐ政党だが、民主党から分裂した政党の色が強かった。黒人参政権や国民皆保険などを掲げたが、反共主義の嵐が吹く世論を前に一般投票の得票率は2.4%にとどまった。

民主主義の赤字:グローバル化への批判が高まり、国際金融機関などへの抗議行動が新たな社会運動として台頭してきている。グローバル化が人々の生活に影響を及ぼすなか、そ の政策決定過程が市民の政治的参加が排除された国際機構や多国籍企業に独占されていることへの不満が背景にある。これが「民主主義の赤字」(democratic deficit)とよばれる問題である。

グローバル正義 Global Justice:正義とはアメリカ的な「勧善懲悪」ではなく、人と人との関係の正しさである。特定の国家を悪として攻撃するのではなく、構造的暴力・物理的暴力を介在させない正しい関係を作ることが大切である。国益主義は、暴力を直視せず地球的問題群を他人事として開き直っている精神といえるだろう。国益主義を超える、グローバルな正義が求められている地球規模での、貧困克服、食と環境、民主化、多国籍企業の規制、NGO支援といったさまざまな問題を解決するための、非軍事的、平和主義的な政府が必要である。暴力と戦争の廃絶は世界的な潮流である。グローバルな平和的相互依存関係の確立は憲法前文の精神に合致するものである。http://www16.ocn.ne.jp/~pacohama/no0004/040211syukai.html

グローバル正義への関心が高まってきた.正義の問題は,個々の国民国家の内側で論ずることはできない,それは世界レベルで論じられるべきだという関心であ る.正義のパースペクティブがこのようにシフトした理由は,1つに,全体として眺めるかぎり,世界は,資源や所得が極端に偏っているきわめて不公正な場だ という認識が強まってきたことにある.だがそればかりではない.その主要な理由は,人びとが,自分たちはまさに国民国家を隔てる諸制度に参加しており,世 界のさまざまな地域に住む人々に甚大な影響を及ぼしているという事実に,気づき始めてきたことにある.たとえば,移住労働者は,移住先の社会サービスへのアクセスを制限されると同時に,自分たちの文化 をもちつづけることを妨げられている.マイノリティグループは複数の領土に分散されているがために,自分たちの問題をただ国際レベルでしか論ずることがで きない状態にある.社会的正義と多文化主義をめぐる議論にグローバル正義が介入することによって,前者2つの問題に関する伝統的な論じ方,たとえば,各国家によって保護された普遍的な個人の権利と,特定のマイノリティのもつ特殊な要求との対立といった論じ方それ自体が転換される可能性がある.グローバル正義は国家概念とは独立に普遍的権利を構想すること,また,より特殊な利益や関心にもとづいて普遍的権利を守る,といった視点を提供する可能性をもつからである.http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/2008/20090322.htm


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2009年08月23日

新世界秩序ー陰謀の理論1

昨日土曜日はスズキの競技用に買ったバイクを買ったところに引き取ってもらった。一年間で、100kmしか走らなかった。キックのでのかかりが最初から悪かったが、バイク2台はいらない引き取り価格は買った値段の半値6万円だった。帰りは大森町から青物横丁まで電車で行って、そこから歩いて帰った。

午後は革のつなぎとかバンク・センサー、ナビ、ブーツを整理して、オークションにだした。バンク・センサーとは膝に充てて地面をする時のもので、使っていないものだけで、15もあった。使ったものでまだ使えるものを入れると20以上もあった。つなぎはものが良いものが2着。ブーツはこの間処分したので、2足。ナビはまだ一個あるが、部品が善美見つからなかったので、一個だけ。20もオークションに出品するとそれが落札される、来週の金曜日あたりはものを送付しなければならないから、大変だ。バイク関連は買ってくれる人がいるが、衣類はだめ。本もバイク関連は買ってくれるが、単価が安い(500円〜1000円)ので、手間を考えたら、めんどう。売れる本は30冊あり、本棚が2段空いてくれるので、助かるのだが。

だいぶ来週は部屋がきれいになるが、あと、トランク3個分の衣料があり、これを整理しないと、秋を迎えられない。本当は部屋中の本を整理したいのだが、これは多すぎて、きっと死ぬまで、持っているんだろうか。

新世界秩序ー陰謀の理論

陰謀の理論に於ける「新世界秩序」は傀儡政権下で、もしくは全体主義下で、世界で一つの政府の出現に関連する。

新世界秩序の陰謀の理論に関する共通のテーマは力を持った、秘密主義のグローバリストの集団がいつかは自治権を持った世界の政府を通じて、世界を統治することを陰謀することであり、その政府が国際的な力の闘争の中で、主権国家とその他の国家の立法・行政・司法の抑制と均衡に置き換わることである。政治や金融の重要な出来事が多くの偽装組織を通じて、極めて、影響力を持った陰謀の操作によって引き起こされていると憶測されている。

偽装組織 front organization :スパイや犯罪組織などが管理する表向きの組織で、偽装団体(front group)や偽装会社(front company)などが含まれる。アメリカのマッカーシズムの時代に作られた言葉。

多数の歴史的にも現在でも出来事は世界制覇をするための進行中の企みのステップとして考えられ、そこには秘密の政治集会とか意思決定プロセスがあった。

1990年代の初めまでは新世界秩序陰謀論は2つのサブカルチャーに限定されていた。一つは軍事反政府右翼であるミリシア、すなわち、非合法武装民兵組織 (米国白人下層市民の潜在的右翼武装集団)で、もう一つは偽キリストが世界の終末に出現すると言うキリスト原理主義がある。政治科学者のMichael Barkunのような社会評論家たちは新世界秩序に関する被害妄想的な陰謀理論は今や、極左翼によって受け入れられているばかりでなく、大衆文化の中に浸透し、それによって、20世紀の終わりから21世紀の初めにかけて、アメリカ合衆国に於ける千年紀の活動の競合のない期間が始まっている。この展開は一匹狼のテロリズムを支援するばかりでなく、アメリカの政治生命に衝撃的な影響を与えてきていて、「生産者過激主義」の煽動のように選挙に影響を与えるばかりでなく、国内外交政策に対しても同様であると警告している。

生産者過激主義:Producerism ポピュリズムと経済の民族主義が混在したイデオロギーで、社会の生産者の勢力で、一般の労働者、中小企業、実業家からなり、社会構造のトップとボトムから構成され、寄生虫的な考えを持っていて、利益を享受しようと企んでいる人々。

ポピュリズム Populism 19世紀末に米国に起こった農民を中心とする社会改革運動。人民党を結成し、政治の民主化や景気対策を要求した。

ここで選挙に影響を与えると言ってるが、1920年の大統領選挙での共和党の候補Warren G. Hardingのことを言っていると思う。

この陰謀論は昨日までの新世界秩序と全く違うようなので、なかなか理解できず、先に進めなかった。この陰謀論を批判する人も多いが、そうかなあと言うところもありそうだ。


この言葉の歴史

20世紀の間、多くの卓越した政治家、たとえば、Woodrow Wilson, Winston Churchill, Mikhail Gorbachev, George H. W. Bushは第一世界大戦、第二世界次大戦、冷戦後の世界の政治的な考え方と力の均衡の劇的な変化を証拠づけるあたらしい歴史の時代をさして「新世界秩序」と言う言葉を使った。

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2009年08月22日

新世界秩序9

新世界秩序もいよいよ終盤になって来た。この新世界秩序に陰謀編があるので、次はそっちだ。こうした地道な作業は朝しか出来ない。なぜが昼間は出来ない。不思議だ。先週はカレーのおかげで、体重が増えてしまったのに困っている。今日はBushの湾岸戦争に関しての話の続きだ。

Bushの動機は1)宥和政策において危険の原因となる様々な事象、そして、攻撃の抑制に対する失敗が更なる攻撃を引き起こすことに重点が置かれた。Bushは繰り返し、このことに関連した第二次大戦のイメージを思い起こし、クウェートで犯したイラクの残虐行為に対して極めて感情的になっていた。かれはまた、イラク攻撃の抑制に失敗すればアメリカが志向している現状とグローバルの安定に対して更にチャレンジすることになるだろうと信じていた。冷戦の終わりによって、世界的にアメリカの安全保障が増大していく一方で、その安全保障は地域の脅威にさらされ易くなっていた。さらに、ワシントンが考えていたのはイラクの脅威に注意を注ぐのはアメリカの優位を主張することであり、アメリカが相対的に地位が低下し、ドイツと日本が再び出てきることに関心が高まっていた。

日本人はまさかブッシュがそんなことを考えているとは夢にも思っていなかっただろうが、アメリカ人にはそういうことはあり得る。私は以前勤めていたアメリカの会社で規模は小さいが同じ目にあった。上司が私を陰湿に裏切ったことがあった。しかも組織ぐるみで行われた。日本人にはそういうことはない。

湾岸戦争はまた、国連の信頼に対するテストケースとして、仕組まれていた。侵略者を扱うモデルとして、Scowcroftはアメリカ合衆国が他の国々が信頼できるようなやり方で行動しなければならないし、従って、国連の支援を得なければならないと信じていた。アメリカ合衆国が威張ったように見られないことは大事なことであった。仮にアメリカ合衆国がイラクを裁判し、再生しようとしてバクダッドに進軍したら、強国の協調と国連の支援は崩壊してしまう。しかしながら、実務的に超大国の協調は制限されていた。たとえば、アメリカが軍隊をサウジアラビアに展開している時に、ソビエトの外務大臣 Eduard Shevardnadzeは事前の相談がなかったことに激怒した。

1992年にはこの著者たちが言うにはアメリカ合衆国は既に、集団行動の考えをあきらめていた。Wolfowitz-Libbyによる1992年の防衛指導要領の漏れたドラフトによれば、この単独行動への変換を事実上承認し、アメリカの国際問題に於ける、一極による役割を求めており、アメリカによる支配を維持することに焦点があてられていた。

「変革された世界」の終わりに、Scowcroftは彼の期待が新世界秩序のためであったこととしてまとめている。彼はアメリカ合衆国が自分自身の利益を求めて、その強さと資源を持っているが、共通の利益を求めるにあたって、そのアメリカの力を使うには責任の釣り合いが取れないと考え、リードしたり、参画したりするための義務についても同様であると言っている。アメリカ合衆国は国際関係に於ける予測される状況と安定のために、その力を実行するにあたって、また、それを構築しなければならないことに対して心地よく思っていない。アメリカはすべての紛争に巻き込まれる必要はなく、彼らに対して、多極的な対応での支援をしなければならないと考えている。アメリカ合衆国は一方的に紛争の仲介者として役割を果たすことは出来る。しかし、必要な時にはいつでも、大きな攻撃を阻止するために、同胞の仲間と平等に歩調を合わせて、行動しなければならない。

最近の政治的な利用

Henry Kissingerが1994年に言ったことだが、「この新世界秩序はアメリカの参画なしでは起こることが出来ない。我々アメリカが最も重要な単一の世界での構成要素であるから。そうだ、新世界秩序があるだろう。それがアメリカの認識を変える力だ。まさしく、Zishanがいうように。」

Zishanは誰だかわからない。同じような質問が以下のところになったが、それでもわからない。http://cultofthedeadfish.blogspot.com/2008/12/henry-kissinger.html

But who is Zishan?

See: Kissinger Calls For New International System Out Of World Crises on infowars.net

それから、2009年1月5日にCNBCのテレビで、Barack Obamaが現在のイスラエルの危機において、何に焦点を当てるべきかについて、彼が提案したことはアメリカの外交政策を再評価するべき時が来たと答え、「彼はアメリカの外交政策に新しい刺激を与えることが出来る、、、彼の仕事はこの時期にアメリカの全体的な戦略を展開するべきであり、本当の『新世界秩序』を作る時であると思う。絶好の機会だ。それは危機ではない。」


前のイギリスの首相であり、現在はイギリスの中東の特命全権大使である Tony Blairが2000年11月13日にロンドン市長の公邸での演説で、「好むと好まざるとにかかわらず、新世界秩序がある。」と言っている。彼は2001年11月12日、2002年にもこの言葉を使っている。2003年1月7日に彼は「、、、この要求は新世界秩序のためである。しかし、新秩序は新しい合意だと思う。これは共有化された議題であり、それを実行するためのグローバル・パートナーシップだと思う。」といった。

現在のイギリスの首相Gordon Brownは2001年12月17日に「世界がこの疑問に直面したのは始めてではない。だから、基本的であり、広範囲に及んだ。1940年代に、最も大きな戦争が終わって、アメリカとその他の国のビジョンを持った人々が新しい世界を見つめ、彼らの時に、彼らの時代のために、新しい世界秩序を作った。」

Brownは2008年のニューデリーでの演説で、「新世界秩序」と言ったがこれはアジアの勃興と地球温暖化と世界の金融システムについて増大する関心に対していった言葉である。Brownは新世界秩序が「この2世紀に於いて、世界の経済力の均衡での最大の変化」と言うより良い考えを取り入れるべきであると言った。彼はそれに続けて、「今成功するためにはこのゲームをしている戦後のルールと戦後の国際機関は冷戦に見合ったものであり、丁度50ヶ国のためであり、グローバリゼーションの我々の世界にあった改革を根本的に行わなければならない。」彼はまた、世界銀行、G8、IMFのような戦後のグローバル機関の刷新を呼びかけた。Brownの公式意見では毎年一億ポンドを使って、失敗した国家に干渉するために、緊急の行動軍隊をたちあげることを提案した。

かれはまた、2007年1月14日、3月12日、5月15日、6月20日、2008年4月15日、4月18日に使っていて、2009年4月2日のロンドンでのG20サミットで、彼の演説の中で使っている。

イランの大統領Mahmoud Ahmadinejadは新世界秩序を新しい考え方で使っていて、圧政の時代は終わったと言った。IRIBイラン・イスラム共和国国際放送の独占インタビューで、Ahmadinejadはこの世界を運営するための新しいイデオロギーを提案する時であると言った。

グルジアの大統領Mikheil Saakashviliはこう言っている。「言葉から行動を起こす時が来た。逃げていくことは出来ないからだ。この国はその存続のために戦っている。しかし、我々は世界平和のためにも戦っている。そして、将来の世界秩序のためにも戦っている。」

トルコの大統領Abdullah Gülは「一つのセンターからすべての世界をコントロールすることが出来るとは思わない。大きな国々がある。大きな人口を持った国々がある。世界の一部分で、信じがたい経済の発展がある。そこで、我々がしなければならないことは一方的なアクションではなく、一緒に行動を起こすことであり、共通の意思決定を行うことであり、世界とともに協議することである。あえて言うならば、新世界秩序が出現するべきである。

アメリカの深夜放送番組であるColbert Reporですら、Stephen ColbertのObamaが選挙で選ばれた時のメディアの役割についてジョークを言ったときに、CNNのゲストのJohn KingはObamaの「新世界秩序」のことを言っていた。

やっとこの新世界秩序は終わった。次には「新世界秩序ー陰謀の理論」を翻訳したい。



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2009年08月21日

新世界秩序8

毎週金曜日の朝6時から、経営研修会を行っている。今朝はメンバーの一人が、体調を崩しているので、延期したので、少し長くいつものように、ブログが書ける。家族がいないので、料理、洗濯、掃除は自分でしているが、苦にならない。今減量中なので、食事の管理だけは大変だ。何が大変かと言うと、昨日はカレーを作ったのだが、うまく出来すぎたので、食べ過ぎてしまった。

それと一人での生活はどうしても夜更かしになってしまう。夜のテレビが実につまらないこともよくわかった。日本人はよくこうしたくだらないものを我慢して見ているなあと不思議に思った。衰退する媒体はこういうものかもしれない。情報技術が進んでも、新聞雑誌はまだまだ行ける。日本人は海外の情報を知らないし、関心がないからだ。アフガニスタンの選挙もイスラムの世界も関心がないので、日本の新聞も大して報道しないし、庶民もそれで満足している。私は今月で、日本の雑誌、新聞をすべて解約する。必要ないからだ。情報はネットで入手できる。英語の情報が主になる。

さて、Samuel Huntingtonは「文明の衝突と世界秩序の再創造」の著書において、「新世界秩序」と Francis Fukuyamaの「歴史の終わり」を批判的にこう書いている。と言う下りの続きだ。

冷戦の終わりで、至福感の瞬間に調和の幻想が出てきた。それはすぐにもそうなりそうだった。この世界は1990年代の初めには違うものになった。しかし、必ずしもより平和ではなかった。変化は避けがたかったが、進歩はしてはいなかった、、、冷戦終了時に於ける調和の幻想はやがて、消失し、民族紛争と「民族浄化」が増加し、法と秩序が決裂し、国家間に同盟と紛争の新しい形態が出てきて、ネオ共産主義、ネオファシストの運動が出現し、イスラム原理主義の宗教活動が激しくなり、西側とロシアの関係で、は「微笑み外交」と『イエスの政策」が終わり、血塗られた地域紛争の抑圧が国連とアメリカ合衆国ではしきれなくなり、成長してきている中国がますます、積極的に意見を言うようになってきた。ベルリンの壁が崩壊したこの5年間で、「大量殺戮」と言う言葉が冷戦のどの5年間をとっても、それより多くなって来ている。

一つの調和のとれた世界の枠組みは明らかに冷戦後の世界に対する有用なガイドとしては現実からあまりにかけ離れてしまった。2つの世界:我々と彼ら。一つの世界の期待が多くの紛争の終わりに現れ、2つの世界の言葉で考える傾向はいつまでたっても人間の歴史の中に現れてくる。人々は常に我々と彼らと、仲間とそうでない人と、我々の文明と野蛮人として人を分ける誘惑に駆られる。

新世界秩序の概念に対する批判にもかか、わらず、その実務的に実行不可能なものから、理論的に支離滅裂なものまで、Bill Clintonは「新世界秩序」の考えに署名したばかりでなく、劇的にもBushの公式声明をも超えた概念に拡張してしまった。Clintonの選挙の年の批判の本質はBushが殆どしなかったことであり、やりすぎなかったことであった。Boris Yeltsinが出てきて、Mikhail Gorbachevの影が薄くなり、George H.W.BushにClintonが選挙で勝って、「新世界秩序」と言う言葉が共通用語から落ちてしまった。それは冷戦後の秩序がどのように展開されるかについて競合する、にたような概念に取って代わられた。これらの中で特に重要なのは「グローバリゼーションの時代」の考えであり、「一極の現在」であり、「歴史の終わり」であり、「文明の衝突」であった。

回顧での視点

大統領四半期研究の2001年の報告書ではBush政権で描かれたような「新世界秩序」の考えを検証していた。Gorbachevによって以前使われていたものの多くは無視されていた。彼らの結論はBushは今までに新世界秩序に対して3つの確かな側面のみを持っていたと言うことであった。
1 力の積極的な利用を抑え、
2 集団安全保障を促進し、
3強国の協調を利用する。

これらは政策の基本構造の中では開発されなかったが、国内の、個人的な、そしてグローバルな要素の機能として徐々に発生してきた。この新世界秩序は幾分誇張された期待があったので、Bushはビジョンが欠けていると広く批判された。

湾岸戦争はBushの新世界秩序の概念の開発と実行のためのきっかけと思われていた。この著者たちが言うにはこの危機の前にはこのコンセプトは「曖昧で、生まれて間もなく、証明されていない」ものであって、アメリカ合衆国はこの新秩序に関してもリーダーシップの役割を考えていなかった。本質的には冷戦の終結がこの新世界秩序の寛大な動機であり、湾岸戦争が能動的な動機であった。

1990年8月にサウジアラビアのアメリカ大使Charles W. Freeman, Jr.がサウジアラビアからワシントンに向けて送った、外交電信で、彼は湾岸戦争に於けるアメリカ合衆国の行為がこの世界の状態を決めると言う議論の中で、出でて来たことを彼らは明らかにした。Bushはその当時、「新世界秩序」を1990年の夏から1991年3月の終わりまでに少なくとも、42回は使っている。また、彼らは国防長官Dick Cheneyが湾岸戦争を戦うにあたって、上院に3つの最重要事項を提示した。それは更なる攻撃を回避し、石油の供給を保護し、新世界秩序を促進することだったと言っている。この著者たちはこの新世界秩序と言う言葉はイラクのクウェート侵攻後まで政策の演説に出てこなかったし、この概念は明らかにアメリカ合衆国の意思決定の展開に於いて、重要ではなかったとも言っている。当時、大統領首席補佐官であった John H. Sununuは後に、ソビエト崩壊がより鮮明になるまで、政府は繰り返しこの概念について語りたがっていたことを指摘した。ソビエト崩壊の失敗があったら、それは新世界秩序の終焉の前兆であったに違いない。

BushとScowcroftは新世界秩序を取り巻く誇張され、ゆがめられた考えにフラストレーションを持っていた。彼らはアメリカ合衆国が国連に重大な影響をもたらすということを示唆するつもりもなかったし、彼らはこの世界が平和と静寂の時代に入ることを期待していた。彼らは多国間主義を好んだが、一国主義を拒否はしていなかった。新世界秩序は平和を合図するものではなかったが、「湾岸に於ける秩序を乱す危険から守るチャレンジ」であった。

Bushの湾岸戦争に向けての疾走は明確な選択をしようとする世界に基づいていた。BakerはUNSCR660での「言葉は単純で、クリスタルガラスのように鮮明であり、目的を持って侵略行為に賛成し、もしくは反対することを、我々が投票の枠組みを持って決めた」ことだと言うことを回顧している。

国連安全保障会議決議(UNSCR)660:安全保障会議はイラクのクウェート侵攻を非難し、直ちに撤退を要求し、と同時に、イラクとクウェートとの交渉を始めるべきである。






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2009年08月20日

新世界秩序7

今翻訳しているところは今までに何度もこうした書物とか話題にあがって来ているが、このようにまとめて整理する機会がない。今回はそうした意味で、今日もそうだが、アメリカの学者がどう考えて来たのか勉強してほしい。書物だけだと、感心して終わってしまうが、この論文のように、前後関係を把握しながら、整理できる機会はまずない。さて始めよう。

電気通信技術に於ける変化、国際的な経済システム、安全保障に対する脅威の迫真性、新しい考えの急激な広がりが国家を孤立させないようにするだろう。こうし た光明のおかげで、Gaddisは民主主義の平和が到来すると考え、自由な国際関係の理論家として、この実現が間近いことを予言した。と言うところまで昨日は翻訳したが、今日はその続きだ。

しかしながら、以前の共産主義ブロックの国々と第三世界に於いて、明らかな民族主義の断片的な圧力があるばかりでなく、西側に於いてもかなりの要素があると言うことだ。さらに、再活性化したイスラム主義は役割を統合したり、分裂したり、また、共通の主体性を強調したり、レバノン内戦に似たような新しい紛争に貢献したりもしている。この新しい秩序から来た統合はまた、生態学上、人口統計学上、そしてまた、伝染病に関する脅威を募らせることになる。国家の民族自決はその解体と再統一をもたらし、一方ではユーグスラビアがあり、他方ではドイツがあるが、動揺した影響を伴って、力の均衡に於いて、突然のシフトの合図となりえる。統合された市場、特にエネルギー市場は世界の経済システムにとっていまや、安全保障の負担となっていて、地球の一部に於いて、エネルギー安全保障に影響を与える事柄はそれに関連した国々を脅かし、紛争に巻き込まれる可能性を遥かに高くしている。最後に、安全保障に対する広がりが新たな安全保障の枠組みを要求してきており、戦争に至るほどではないが、より高い頻度でのは国連平和維持軍の派遣が必要になってきていて、こうした任務のタイプは予算上、もしくは世論の圧力から逃れがたい。Gaddisは東ヨーロッパの諸国を支援することを求めており、ヨーロッパの安全保障と経済体制、国連による地域紛争の解決、ゆっくりした国際経済統合、そしてアメリカの赤字の解消に言及している。

しかしながら、大物政治家であるStrobe Talbottによると、新世界秩序は湾岸戦争の余波の中だけであり、国連が国家間の関係と国内の問題を考慮するにあたっての役割を再定義するためのステップであったと書いている。さらに、彼はBushが「新世界秩序」のスローガンとしての意味を与えた砂漠の嵐への意図しなかった後書き程度のものだと主張した。しかし、その年の終わりまでにBushは新世界秩序の話をすることをやめてしまった。彼のアドバイザーが彼がなぜその言葉を使うのを止めてしまったのかを説明しているが、その言葉は彼が感じている以上に地球を全面的に変えてしまう熱意をそこに感じたからだった。彼は世界の不確定性に対する解毒剤として、領土保全、国家主権、国際的な安定と言う、古くからある真理を強調した。幾人もの大統領の顧問をして来た政治評論家のDavid Gergenはホワイトハウスで、新世界秩序と言う言葉を使わなくなったのは1991-92年の時のリセッションからだと言っている。経済の下降が期待以上のより深い心理的な代償を求める一方で、国内の政治は景気の停滞によって、だんだんフラストレーションがたまって来て、その結果として、アメリカ合衆国は1991年の終わりに向けてだんだんと、悲観的、内向きに、民族主義的になっていった。

1992年に、インスブルック大学の哲学科の教授であるHans Köchlerは「新世界秩序」の考えに対する批判的な評価の本を出版して、単極化した環境に於けるアメリカの力のグローバルな存在を正当化するためのイデオロギーとしての道具だと言った。Joseph S. Nye, Jr.はオバマ政権で「スマートパワー」として彼の考えが利用されているが、彼の分析によると(1992)ソ連の崩壊は新世界秩序それ自体に於いては問題ではなかった。むしろ、問題は1945年に効力を発揮するべきであった自由な機関の秩序の再現をただ単に許してしまったことであった。しかしながら、この秩序の成功は既成事実ではなかった。3年後に、プリンストン大学の教授であるG. John Ikenberryはこの理想的な第二次世界大戦後の秩序に対するNyeの再生の考えを再び支持した。しかし、冷戦後の混乱を予言してきた人たちには反論をした。1997年になって、同じくプリンストン大学の教授である Anne-Marie Slaughterは第二次大戦後の秩序の復活は「よく言っても実行不可能で、悪くすると、危険な、、、映画だ」と分析した。彼女の見解ではこの新秩序は自由な機関を尊重する人たちのことではなくて、グローバリゼーションにもかかわらず、国家権力が分解し、(下記の引用では「脱集積化された」と言う専門用語を使っている。)分権化したことを言っている人たちのことを意味している。

この詳細は1997年の彼女の書物である「実際の新世界秩序」The Real New World Order (Foreign Affairs)に書いてあるようだが、チェックしていない。上記の内容が単純ではないので、彼女の書評があったので、以下に記しておく。この彼女の考えを理解する上では多少参考になるので、添付しておく。

Anne-Marie Slaughter, A New World Order.
Princeton: Princeton University Press, 2004

「以降」の先にあるもの:「帝国」論の裏

国際関係論が「現在」を表す言葉としてポスト冷戦やポスト近代、ポスト実証主義を使い出してから久しい。しかし、ウルリッヒ・ベックが『危険社会—新し い近代への道』において指摘しているように「…以降」とは「何をしたらよいのかわからなくて困っている状態を婉曲に表現する語句であり、最近の流行語である。…われわれが過去の事実に「以降」という言葉を付け加えるのは、現実が表面上崩壊しているのをまったく理解していないことを、難しい概念を使って言葉だけで覆い隠すためである。」国際関係論においてこのような状態は9.11「以降」ますます深刻になりつつある。すなわち流動化・複雑化する国際関係をどのような知的枠組で理解するのかという問いに明確な答えを出すことが困難な事態に我々は直面している。換言すれば、既存のウェストファリア体系と新しく登 場した行為主体群が構築する秩序をどう形容するかという問題でもある。本書の著者、アン=マリー・スローターは、この問題を別の視点から「グローバリゼー ション・パラドックス」とよび、既存の枠組を乗り越える企図を提起している。ここでいうパラドックスとは環境、人権、テロなど「グローバル化する諸問題」 に対し、国際社会はより多くの統治・統治機構(governance, government)が必要であると認識しているにもかかわらず、同時にこれを怖れているという一種のジレンマである。このような著者の視点からするならば従来の国際機構を中心とした統治論や世界政府論は現実性に乏しく、また望ましくもない。その結論は(ある論者によると)大前研一,The End of the Nation StateとPaul Hirst and Graham Thompson, Globalization in Questionの 中間にあるといえる。スローターによれば現実に存在しているのは単一的な国家による秩序ではなく、むしろ政府や裁判所などあらゆるレベルの統治機構が 「ネットワーク化」した「脱集積化された国家disaggregated state」を中心とした「新世界秩序」である。この新秩序はかつて冷戦終結直後に謳われた国連主導のいわゆる新世界秩序構想とは異なる概念である。その 分析は、国連総会やブレトンウッズ機関、国際司法裁判所だけでなく各国の行政府、国内裁判所などのナショナルなレベルの機構、また政府閣僚や高級官僚などの個人とこれらの関係性にも重きをおくことになる。従来の軍事、経済分野以外の事例を多く紹介する議論は説得的であり、国際関係論・国際法を学ぶもの双方 にとって刺激的である。また、最近日本でも流行している「帝国」論に共通した点も多く見受けられ、リベラル・インターナショナリストによる「帝国」論の裏 として理解することもできる。
著者は米国において「国際関係論と国際法」という方法論を提唱したことで知られ、現在はプリンストン大学ウッドロー・ウィルソンスクール学部長であり、 米国国際法学会の会長でもある。初の単著となる本書の発想自体は(彼女も認めているように)Abram Chayes and Antonia Chayes, The New Sovereigntyな どに求められるが、彼女自身の法思想は夫でもあるアンドリュー・モラスヴィックのリベラル国際関係論に深く影響されているといえる。しかしながら、本書が この新しい秩序の中での米国の圧倒的地位や役割についてあまり語っていないことも否めない。Michael Hardt and Antonio Negri, EmpireやMichael Byers, United States Hegemony and the Foundations of International Lawなどと併せて読むと「…以降」の先への理解が少しだけ進むかもしれない。
http://www.geocities.jp/jcritique/review.htm

Samuel Huntingtonは「文明の衝突と世界秩序の再創造」の著書において、「新世界秩序」と Francis Fukuyamaの「歴史の終わり」を批判的にこう書いている。

調和の期待は広く分ち和えられて来た。政治的かつ知的なリーダーたちは似たような考え方を念入りに作り上げて来た。ベルリンの壁は壊れ、共産主義制度は崩壊した。国連が新たに重要であると考えられ、以前の冷戦のライバルたちが「パートナーシップ」であり、「重要な取引相手」となり、平和の維持と平和の調停がその日の秩序となりだろう。世界の指導国の首脳は「新世界秩序」を宣言した、、、、


swingby_blog at 07:00コメント(0)トラックバック(0) 
プロフィール

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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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