2011年10月
2011年10月02日
フォックスコンの課題3
Many other, smaller, Chinese manufacturers have begun making similar moves, swapping increasingly costly labour with a bit more capital equipment. Foxconn is proposing to do it all (pardon the inevitable pun) in one great leap forward. But it may find this quite a challenge: its expertise has been in quietly running well-regimented armies of people making goods for highly visible companies. It is not known to have any particular skills in creating highly automated production lines; and moving in this direction will put it in direct competition with companies that do.
多くの他の、より小さな、中国の製造業者は同様の動きをし始めてきて、ますます高くなる労働を少しばかり多くの資本設備に置き換えて来ている。フォクスコンは将来に向かっての偉大な飛躍の中で、そのすべてを行うこと(お定まりのだじゃれだが。) を提案している。しかしこのことは全くの挑戦であることを発見するのかもしれない。:その今までの専門的な技術は企業の中がよく見える企業にとって、商品を作る人々の良く管理された集団を静かに運営している中にあった。ここはかなりの自動化製造ラインを作る何らかの特別なスキルを持っていることは知られていない。;そしてこの方向に動くことはそれを行っている企業との直接の競争にさらすことになるだろう。
このだじゃれと言うのはdo it all には「終身刑に服する」と言う意味がある。注
Still, it may have been an easy decision for Mr Gou. His highly image-conscious customers are bound to have been worried by the spate of horror stories about workers at Foxconn. If he did not change his production methods, the customers might feel obliged to look for another supplier. Manufacturing experts and economists have been debating for some while now whether China’s rising labour costs and skill shortages might spell an end to the cheap “China price”, leading global consumer-goods companies to shift elsewhere in Asia for their low-cost production—or even bring it back to their home countries.
Certainly, some of the West’s strongest (and most highly automated) manufacturers, including Germany's Mittelstand firms, have proved surprisingly resilient to the pressure from cheap Chinese labour. Others are sceptical: they say that Chinese firms are proving so adept at producing in ever greater quantities with fewer hands that they are set to remain fearsome competitors. Either way, the Chinese authorities will presumably be monitoring all of this very closely, and worrying about the prospect of the country’s industrial progress leading, as it did in the West, to large numbers of relatively well educated and articulate factory workers being thrown on to the streets.
確かに、ドイツの「中小企業」を含めた、幾つかの西側の最強の、(そして最も高度に自動化された)製造業者は 安い中国の労働の圧力に対して驚く程すぐに立ち直って来た。他の諸国に対しては懐疑的だ。:彼らが言うには、中国人の企業は極めて大きな量をより少ない人手で製造することに極めて熟練しているので、彼らは依然として恐ろしい競争者のままである。どちらにしても、中国当局はおそらく、こうしたことのすべてを極めて 綿密に見ていて、そして国家の産業発展の見通しについて心配し、西欧諸国がやって来たように、比較的によく教育された、そしてはっきりと意思表示が出来る多数の工場労働者達を通りに放り出そうとしている。
最後の部分は大分話を省略して書いているが、中国もこうした自動化が労働者達を失業に追いやって行くと言う話だ。また、ここでは中国の工場を母国に持ち帰ると言う話もで出ているが、以前にもこうした話はあったので、アメリカの景気が良くなると、あながち中国が新規工場の立地として良いと言 うことでもなさそうだ。更にここでは労働者のことを単純労働者と言っていないところが、面白い。失業するのは単純労働者だけではなく、さらに、ある程度のスキルを持った労働者も失業すると言うことを言っている。
明日ははじめて取り上げるが、アメリカの選挙だ。リックペリーの記事を取り上げよう。彼は言い男で、人への対応がうまい。本当の能力があるのかどうか疑問があるが、そうしたアメリカの政治家をその記事は紹介している。では今日は遅くなったが、これまで、ではまた明日。
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2011年10月01日
フォックスコンの課題2
今週末は愚妻がいないので、それ以降は一日、勉強をしている。外出はしない。そのうち、3時間ぐらいはこれから説明する研修のドラフトを作成する。会社の仕事の進め方についても毎週反省し、どうするかを考える時間もとる。昼、夜の食事も自炊だが、慣れているので、料理を作る時間は15分はかからない。食材の購入は朝の散歩の時に24時間営業のスーパーで5分ぐらいで買ってくる。作りながら食事してしまう。今朝は早かったので、就寝は多分夜の9時頃だろう。明日は午前中10時までは今日と同じ行動で、11時半までインラインスケートで、11時半からそのまま2時まで食事をしながら、勉強。2時から3時までは英語の勉強で、3時半以降は夕食までは本の構想の練り直し。夕食の後はブログの資料の整理。就寝前の一時間はテレビを見ている。
大体毎週はこんな感じで過すが、愚妻がいる時には土曜日に浅草寺に参拝に行ったり、私の高齢の両親を訪問する。それぞれ、滞在時間は一時間ぐらいだ。行き来の時間があるので、半日ぐらいの時間がかかる。それ以外は今週末と同じだ。家族がいる時には夜は1時間は団欒しようとしている。特に夕食は大事にしている。今週はいないので、夕食も15分ぐらいだ。ただ食べるだけだ。
生活はきっとお寺の修行僧に近いのではないだろうか。もう、そうした生活を3年近く続けているが、お陰で、世界の情勢がわかって来た。日本語は殆ど読まないが、日経ビジネスは日曜日に2時間ぐらいは読んでいる。後はインターネットで、ニュースとか記事には目を通しているので、日本で何が起こっているのかはきちんと把握している。
こうした生活はなれないと苦痛でしかないだろうが、人間は不思議なもので、禁煙と一緒で、慣れてしまえば、何と言うことはない。肩が凝ったり腰が痛くなったりするが、それは当然なことなので、仕方がないと思っている。惰性で生きることは簡単だが、こうして目標を持って生きることも習慣化してしまえば、何と言うことはない。時々こうして2時に起きるが、こうしたことは自然現象に任せている。目が覚めたら起きてしまえば良いし、眠くなれば眠れば良いと言う考えを持っている。だからこうしたことには健康の不安はない。今日の睡眠時間は4時間しかないが、私は8時間睡眠を取らないとだめなので、きっとどこかで眠くなるだろう。ただこういう時は一時間も休息をすれば治る。いずれにしても、規則正しい生活が一番大事だと思う。
問題が一つだけあって、朝早くから就寝までこうした前向きなマインドをどう持続させるのかは相当のテクニックがいる。集中力が維持できなくなってしまうからだ。それも自己暗示かもしれないが、相当の精神力と努力が必要だ。京大大学院の松下教授は環境では世界の第一人者だが、彼のレベルはきっと私と同じような生活をしているに違いない。そうでなければ、彼が書いているような内容のものは通常の生活では書くことは出来ない。又書いた経験のない人にはきっと、彼のレベルを把握することは出来ないに違いない。なるほどと読んで終わりだ。
さて、話題を変えよう。毎月一回はこのブログの解説をグローバリゼーション研究会として開催している。今後、この研究会の延長線上として海外研修を一ヶ月一回行おうと考えている。上海を拠点に中国各地とアメリカに行き、日本人にグローバリゼーションを指導しようと言う意図だ。私は昨日も話をしたように、今後日本企業のグローバリゼーションはこの中国からだと言う意見を持っていて,その成功のためには中国系のアメリカ人との協業が必須だと考えている。そうした背景をふまえて,中国からアジアへと日本企業が進出することによって,利益を確保出来、日本企業が発展できると考えている。
この研修旅行は以下のようなものをまずは考えてみた。内容はもう少し場所も含めて考えるが、基本的に上海を起点に日本企業が展開することを前提に、コースを考えている。日本からハノイに進出するのではなくて、上海から進出することを考えている。そうしたルートになっている。観光ではなく、ビジネス展開のルートになっている。10月のコースは特別で、最後に100人のビジネスマンとの交流イベントに参加することになっている。ここの主催者とは友人なので、 中国人の知己を得ることが出来る。まだ時間があるので、是非参加してほしい。現在5名だが、10人で締め切り。私の研修は結構きつい。
グローバリゼーション研修
10月26日-30日 4泊5日 38万円 上海ー無錫ー揚州
揚州では中国人の経営者の民間団体の10周年記念のイベントに参加し彼等との交流を図る。
12月21日-24日 4泊5日 38万円 上海ー杭州
杭州は13世紀世界最大の都市で,日本の租界地にもなった。ここは凌晨という仏教徒でもあり、実業家でもあるが、彼と彼の関連の企業家との交流を行う。
1月18日-21日 4泊5日 38万円 上海ー武漢
武漢は日本企業の進出が注目されているのでその実態を把握する。
2月22日-26日 4泊5日 38万円 大連ー青島
青島は韓国の進出が活発で,その実体を視察する。ハイアールの本拠地でもある。
3月20日-25日 5泊6日 42万円 上海ー西安
西安は唐の時代の首都。シルクロードの起点。遣唐使の阿倍仲麻呂が当地で科挙に合格し、当時のグローバルな人材であった。中国のグローバリゼーションの原点を視察する。
4月25日-30日 5泊6日 42万円 上海ー成都
成都は最近、急成長して来た都市で,西安同様に西部大開発の中心拠点である。ここは西安同様に昔からの都でもある。
5月23日-27日 4泊5日 38万円 北京ー天津
天津は北京から新幹線で,30分のところで,昔は租界地があり,私はここで,以前、天津科技大学と大学院を経営していた。北京と天津が通勤圏に入ったので,その変貌の実態を把握する。
6月20日-24日 4泊5日 38万円 長春ーハルピン
ハルビン商談会に出席し、東北地方の経済の実態を視察する。ハルピンは731部隊があったところで,対日感情が良くない。その実体をビジネスの視点から検証する。
7月15日-22日 7泊8日 58万円 ニューヨークーワシントンDC
中国系アメリカ人の中国への進出の状況を把握し,その実体を現地で認識する。ワシントンではアメリカ政府の中国政策についての考えを聞く。華僑のビジネスマンから中国へのビジネスについての実態を把握する。
8月21日-26日 4泊5日 38万円 大連ー丹東
丹東は北朝鮮との国境地帯で,新義州には日本人は行けないが,北朝鮮との貿易の実体を観察し、今後、北朝鮮と日本とのビジネスの可能性を探る。
9月16日-23日 7泊8日 52万円 大連ーウラジオストク
中国とロシアの関係を中国側から見るとともに,極東に置ける日露の関係を勉強する。ロシア人の実業家の立場から今後の中国の市場の可能性を聞く。
10月7日-14日 7泊8日 46万円 上海ー厦門ー台北
台湾と中国の関係が最近は大幅に改善されて来ているがその実体を見る。中国で事業をしている台湾の実業家との交流を行い,上海でも同様に、台湾の実業家から意見を聞く。
11月21日-25日 4泊5日 38万円 上海ー南京
南京は4大古都の一つで,日中戦争の激戦地だったが,反日はない。しかしながら、南京大虐殺紀念館がある。日本企業で大成功している藤氏の南京遊戯城を訪問し、日本企業の現地への進出がなぜ進まないのかその実態を把握する。
12月19日-24日 5泊6日 44万円 上海ーハノイ
ハノイは中国企業、台湾企業の委託加工先として最近脚光を浴びている。この国は今後中国から多くの企業が進出する事が予想され,また日本からも多くの企業が進出している。
以上だが、どうだろうか。内容、場所はまだ変更がある。ロスアンジェルスも割り込ませたい。重慶が抜けている。ただ趣旨は理解できたと思う。こう言う研修はどこにもない。始めは新入社員から役員までの研修コースを来年は行おうと考えたが、多くの企業が行っているので、内容もあまり面白くない。その企画は止めて、役員手前の部課長にグローバリゼーションを理解す る為の一連の研修とした。
そうすれば私の経験が生かせる。一年間では網羅できないが、大体はカバーできると思う。現地の経営者との交流がどこまでフォローできるか自信はないが、まずはやってみなければわからない。先月の西安は3泊4日だったので、次回からは5泊6日にした。そうしなければ、実際には無理だからだ。阿倍仲麻呂の西安はシルクロードの始点で、中国と日本のグローバリゼーションの原点だが、来年は残念だが、一回が精一杯だ。また、今までの研修は土曜日に帰国するようにしていたが、これからはすべて日曜日に帰国するようにし、一日延長した。
では今日のブログを始めよう。昨日に引き続き今日もフォックスコンだ。さすがに100万人もいたら、大都市なみだから、それなりのガバメントが必要になってくる。と言うことで、この企業はロボットを利用することになった。かって、マブチモーターの大連工場を研修で何十回も訪問したが、そこの4千人の社員ですら、管理の大変さをまざまざと見せてもらった。一フロアに1000人の女性が朝8時に来ること自体が脅威であったが、このフォックスコンは100万人だ。一工場が50万人だ。その管理能力たるや超人でしか管理することができない。大連の1万5千人の大学の寮に圧倒された。ここのフォックスコンの50万人の寮は一体どうなっているのだろうか。スマートシティ構想のヒントがここにはあるのかもしれない。中国はとんでもない国だ。今日はその続きだ。では始めよう。
Last year there was a spate of employees at the Shenzhen plant committing suicide; in the latest such case, a 21-year-old worker threw himself off a building in late July. In May an explosion at a new factory in Chengdu killed three more employees and, it is believed, caused delays in production of Apple’s iPads.
昨年、深圳の工場で、多くの自殺する従業員があった。;そうした最近の事例では21才の作業者が7月末に、ビルから身を投げた。5月には成都の新工場の爆発で、3人以上の従業員が死に、そして、信じられていることだが、アップルのiPadの製造の遅れが原因だった。
To pacify its increasingly restive workers, Foxconn has repeatedly bumped up their wages, improved facilities, provided counselling and swathed its factories with nets to catch anyone leaping from a window. All this has resulted in higher costs, and signs that the company’s hitherto hugely successful business model has run its course. At a closed retreat in late July, Terry Gou, the chief executive of the company (which is also known as Hon Hai) unveiled a plan to replace a huge amount of human labour with robots by 2013.
ますます落ち着きの無い従業員をなだめる為に、フォックスコンは繰り返し彼らの給与を上げ、設備を改善し、カウンセリングを行い、窓から誰が飛び出しても、キャッチで来るネットで工場を囲んだ。これらすべてのことが費用が高くなる結果となり、この企業の今までの多大な成功のビジネスモデルはそうした成り行きを辿って来ていると言う兆候がある。7月末の未公開の合宿の時に、この企業(またHon Haiとして知られているが)の社長であるTerry Gouは2013年までに膨大な量の労働力がロボットに置き換えられる計画を公表した。
In its public statement on the move, Foxconn talked about moving the more than 1m workers “higher up the value chain beyond basic manufacturing work” and of its “desire to move workers from more routine tasks to more value-added positions in manufacturing such as research and development, innovation and other areas that are equally important to the success of our operations.” But automation on the scale it is talking about would surely mean some of those human workers losing their jobs.
この措置での公式声明に於いて、フォックスコンは100万人以上の作業者達を「基礎的な製造作業を越えて,バリューチェーンのより高いところに持って行く事について話をし,そして、作業者達を「型にはまった作業から研究,開発、革新や我らの事業の成功のために等しく重要である他の領域のような製造に於けるより付加価値の高い地位に移動する希望」を述べた。「しかし話の対象になっているこの規模での自動化は明らかにこれらの作業者達の一部は失業する事を意味するだろう。
To a large extent, China’s recent economic development has been about reversing the rich-world trend towards automation—that is, using labour to replace capital in the manufacturing chain. Wages are now rising rapidly as a result of the demand for skilled labour (and because of big increases in the legal minimum wage), so one would expect this to make firms adjust their mix of labour and capital.
大体に於いて,中国の最近の経済発展は豊かな国の傾向である自動化の方向に入れ替わってきているようだ。ー すなわち、製造チェーンに於いて労働を資本に置き換えることによって。賃金が熟練動労に対する需要の結果として現在急激に上昇している。(そして、法定最低賃金の大幅な上昇にもよる。)そこで、労働と資本の混合を企業に調整させるようにこのことに期待しているのだろう。
このフォックスコンの規模もさることながら、その自動化もすごい。一体どうするのだろうか。今までの管理技術とは全く異なってくる。中国はそうしたスケールでそうした新技術をやすやすとこなしてしまうのだろうか。昨今は高速鉄道とか地下鉄の事故が騒がれているが、それはソフトウェアがないからだ。こうした生産管理には高度なソフトウェアがつきものだが、そうした課題をやすやすと乗り越えてしまうことは我々日本人には脅威だ。だから、中国は侮れない。
昨年中国政府がEVを今年87万円で発売できると発表したことがあったが、こうした生産管理技術とEV技術が本当であれば、車の社会の革命は本当に起こるのかもしれない。中国ではこの数年で、ガソリンが充足できないはずだ。だから、スマートシティ構想と合わせて、ガソリンを使用しなくてすむ社会構想が急務だからだ。もしそれが実現してしまうと、日本の自動車業界の自信は崩壊してしまうのかもしれない。今日はこれまで。