2014年12月
2014年12月31日
今年中国は米国を凌駕し、世界第一の経済大国になるのか。(2)
That quickly gets everyone’s passions boiling over. To many Chinese, becoming No. 1 is vindication for what they feel has been two centuries of humiliation at the hands of an aggressive West and proof that its authoritarian, state-capitalist economic model is superior to the democratic, free-enterprise systems of the U.S. and Europe. In the U.S., losing the top spot is seen as a symbol of America’s decline on the world stage.
boiling over ; 吹きこぼれる/溢れる
vindication ; 汚名をそそぐこと
humiliation ; 恥をかかせること。恥辱、恥。
authoritarian ; 権威主義の、独裁主義的な
at the hands of ; 〜から
decline ; 衰退、堕落
このことは全ての人々の情熱に瞬く間に火をつけている。多くの中国人にとって、No.1になるということは強引な西欧諸国による二世紀にわたって恥辱であったと感じていることに対して、その汚名をそそぐことであり、そしてその一党独裁の、国家資本主義経済モデルが欧米の民主的な自由企業体制より優れている事を証明するということなのである。米国では、頂点から凋落するということは世界市場における米国の衰退を象徴するものとして理解されている。
Yet we shouldn’t get ourselves too worked up. These new figures don’t mean as much as many people think. Leaving aside the obvious statistical questions the report raises about the value of GDP figures generally, where the U.S. and China rank misses the more important point: bigger isn’t necessarily better.
worked up ; 徐神経が高ぶっている/感情的になっている
しかしながら、我々はあまり感情的になるべきではない。これらの新しい数値は多くの人々が考えているほどの意味は持たない。このレポートが一般的にGDPの数値の価値がもたらしている明らかな統計上の疑問点は横においておいて、そこでは、アメリカと中国の順位はより重要な観点を見落としている。つまり、大きい事が必ずしもより良いという事ではないという点である。
Even if China does become No. 1, that would just be a mask covering up the reality of the economy’s weaknesses. Some of the factors that have been driving GDP upward are also signs of China’s deteriorating economic health — investment in excess capacity, the construction of wasteful real estate projects and the buildup of crazy levels of debt. China is losing its cost competitiveness but still lags badly in the managerial expertise, technology and financial professionalism necessary to develop a truly advanced economy.
deterioratie ; 悪化させる、低下させる
excess ; 過多、過剰、超過
lag ; 沈滞する、遅れる
managerial ; 経営上の、管理上の
expertise ; 専門技術
たとえ中国が一番になるとしても、それは単に経済的脆弱性の現実を覆い隠す仮面にすぎないだろう。GDPを上向かせ続けている要素のいくつかはまた、中国の経済的健全性が悪化している兆候でもあり、それらは生産能力が過剰な投資、無駄な不動産投資プロジェクト、そして正気の沙汰でないほどの負債の積上げである。中国はそのコスト競争力を失いつつあるが、真に進んだ経済を構築するのに必要な経営上の専門技術、科学技術、そして金融に関する専門技術において依然として、致命的に遅れている。
Beijing’s leadership is embarking on an ambitious program of reform to make the state-led economy more market-oriented and give private business greater sway. But the challenges of implementing these reforms are huge and could cause a dramatic economic slowdown, or even worse. Many economists and analysts (myself included) have openly wondered if China is heading toward a full-blown financial crisis.
embark ; 着手する
sway ; 影響力、支配、統治
full-blown ; 本格的な
北京の指導力は、国家主導の経済をより市場指向なものに作り替え、民間ビジネスにより大きな影響力を与えるための改革の大掛かりなプログラムに着手している。しかしこれらの改革を実行する為の課題は巨大であり、劇的な経済の減速か、もしくはそれ以上悪化させてしまうかもしれない。多くの経済評論家とアナリスト(私も含め)は、もし中国が本格的な経済的危機へ向かっているのではないかと率直に疑いをなげかけてきた。
On the flip side, if the U.S. slips from its No. 1 position, it doesn’t spell doom. The U.S. still has a substantial lead in innovation, and its dominant position in many industries and sectors is not about to vanish. New York City will remain the world’s premier financial center, and the dollar will reign supreme on the world stage for some time to come. Still, wherever the U.S. ranks, its economy too is badly in need of reform. Better infrastructure, a smarter tax code, an improved education system and more determined efforts to close the income gap would also strengthen the economy’s foundation for growth.
spell ; を意味する
doom ; 運命、破滅
dominant position:支配的な地位
reign ; 主権を握る、君臨する、支配する
supreme ; 最高位の、絶大な
for some time to come:当面
tax code ; 税法
一方で、もし米国がそのトップの位置から滑り落ちても、それは破滅を意味しない。米国は依然として、イノベーションにおいて十分に先行し、多くの産業や部門における支配的な地位は消滅するなどあり得ない。ニューヨークは世界最大の金融センターであり、ドルは当面、世界市場において絶大な地位に君臨するだろう。依然として、アメリカの順位がどうあれ、その経済は極めて改革を必要としている。すぐれたインフラ、洗練された税法、進んだ教育制度、そして所得格差を縮めるより確固たる努力はまた成長への経済的基盤を確固たる物とするだろう。
So we shouldn’t get too stuck on who is No. 1 and who isn’t. Ultimately it’s what you do with your economy, and not its size, that matters.
だから我々は誰が1番で誰がそうでないか必要以上にこだわるべきではない。究極的にはその規模に関係なく、その経済について何をするかであり、それこそが問題なのだ。
水曜日。今日はこれまで。昨日の昼は花田さんと会食をしたが、その他はアポがなかったので、ドコモにもう一度、携帯電話の修理に行った以外はデスクワークに専念した。しかしながら、8時過ぎまで、全く小説の原稿にはタッチできなかった。6時頃には英語の整理が翌日まで続くと思っていたが、予想外に早く終えることができた。そのため、10時半まで小説をレビューすることができた。今日は1日小説を書くことができそうだ。今度はどうモチベーションと集中力を維持するかだ。私にとってあまり意味はないが、いよいよ明日は元旦だ。ではまた明日。
boiling over ; 吹きこぼれる/溢れる
vindication ; 汚名をそそぐこと
humiliation ; 恥をかかせること。恥辱、恥。
authoritarian ; 権威主義の、独裁主義的な
at the hands of ; 〜から
decline ; 衰退、堕落
このことは全ての人々の情熱に瞬く間に火をつけている。多くの中国人にとって、No.1になるということは強引な西欧諸国による二世紀にわたって恥辱であったと感じていることに対して、その汚名をそそぐことであり、そしてその一党独裁の、国家資本主義経済モデルが欧米の民主的な自由企業体制より優れている事を証明するということなのである。米国では、頂点から凋落するということは世界市場における米国の衰退を象徴するものとして理解されている。
Yet we shouldn’t get ourselves too worked up. These new figures don’t mean as much as many people think. Leaving aside the obvious statistical questions the report raises about the value of GDP figures generally, where the U.S. and China rank misses the more important point: bigger isn’t necessarily better.
worked up ; 徐神経が高ぶっている/感情的になっている
しかしながら、我々はあまり感情的になるべきではない。これらの新しい数値は多くの人々が考えているほどの意味は持たない。このレポートが一般的にGDPの数値の価値がもたらしている明らかな統計上の疑問点は横においておいて、そこでは、アメリカと中国の順位はより重要な観点を見落としている。つまり、大きい事が必ずしもより良いという事ではないという点である。
Even if China does become No. 1, that would just be a mask covering up the reality of the economy’s weaknesses. Some of the factors that have been driving GDP upward are also signs of China’s deteriorating economic health — investment in excess capacity, the construction of wasteful real estate projects and the buildup of crazy levels of debt. China is losing its cost competitiveness but still lags badly in the managerial expertise, technology and financial professionalism necessary to develop a truly advanced economy.
deterioratie ; 悪化させる、低下させる
excess ; 過多、過剰、超過
lag ; 沈滞する、遅れる
managerial ; 経営上の、管理上の
expertise ; 専門技術
たとえ中国が一番になるとしても、それは単に経済的脆弱性の現実を覆い隠す仮面にすぎないだろう。GDPを上向かせ続けている要素のいくつかはまた、中国の経済的健全性が悪化している兆候でもあり、それらは生産能力が過剰な投資、無駄な不動産投資プロジェクト、そして正気の沙汰でないほどの負債の積上げである。中国はそのコスト競争力を失いつつあるが、真に進んだ経済を構築するのに必要な経営上の専門技術、科学技術、そして金融に関する専門技術において依然として、致命的に遅れている。
Beijing’s leadership is embarking on an ambitious program of reform to make the state-led economy more market-oriented and give private business greater sway. But the challenges of implementing these reforms are huge and could cause a dramatic economic slowdown, or even worse. Many economists and analysts (myself included) have openly wondered if China is heading toward a full-blown financial crisis.
embark ; 着手する
sway ; 影響力、支配、統治
full-blown ; 本格的な
北京の指導力は、国家主導の経済をより市場指向なものに作り替え、民間ビジネスにより大きな影響力を与えるための改革の大掛かりなプログラムに着手している。しかしこれらの改革を実行する為の課題は巨大であり、劇的な経済の減速か、もしくはそれ以上悪化させてしまうかもしれない。多くの経済評論家とアナリスト(私も含め)は、もし中国が本格的な経済的危機へ向かっているのではないかと率直に疑いをなげかけてきた。
On the flip side, if the U.S. slips from its No. 1 position, it doesn’t spell doom. The U.S. still has a substantial lead in innovation, and its dominant position in many industries and sectors is not about to vanish. New York City will remain the world’s premier financial center, and the dollar will reign supreme on the world stage for some time to come. Still, wherever the U.S. ranks, its economy too is badly in need of reform. Better infrastructure, a smarter tax code, an improved education system and more determined efforts to close the income gap would also strengthen the economy’s foundation for growth.
spell ; を意味する
doom ; 運命、破滅
dominant position:支配的な地位
reign ; 主権を握る、君臨する、支配する
supreme ; 最高位の、絶大な
for some time to come:当面
tax code ; 税法
一方で、もし米国がそのトップの位置から滑り落ちても、それは破滅を意味しない。米国は依然として、イノベーションにおいて十分に先行し、多くの産業や部門における支配的な地位は消滅するなどあり得ない。ニューヨークは世界最大の金融センターであり、ドルは当面、世界市場において絶大な地位に君臨するだろう。依然として、アメリカの順位がどうあれ、その経済は極めて改革を必要としている。すぐれたインフラ、洗練された税法、進んだ教育制度、そして所得格差を縮めるより確固たる努力はまた成長への経済的基盤を確固たる物とするだろう。
So we shouldn’t get too stuck on who is No. 1 and who isn’t. Ultimately it’s what you do with your economy, and not its size, that matters.
だから我々は誰が1番で誰がそうでないか必要以上にこだわるべきではない。究極的にはその規模に関係なく、その経済について何をするかであり、それこそが問題なのだ。
水曜日。今日はこれまで。昨日の昼は花田さんと会食をしたが、その他はアポがなかったので、ドコモにもう一度、携帯電話の修理に行った以外はデスクワークに専念した。しかしながら、8時過ぎまで、全く小説の原稿にはタッチできなかった。6時頃には英語の整理が翌日まで続くと思っていたが、予想外に早く終えることができた。そのため、10時半まで小説をレビューすることができた。今日は1日小説を書くことができそうだ。今度はどうモチベーションと集中力を維持するかだ。私にとってあまり意味はないが、いよいよ明日は元旦だ。ではまた明日。
2014年12月30日
今年中国は米国を凌駕し、世界第一の経済大国になるのか。
これはタイムだ。
China Could Overtake the U.S. as the World’s No. 1 Economy This Year
Michael Schuman/Beijing @MichaelSchuman April 30, 2014
今年中国は米国を凌駕し、世界第一の経済大国になるのか。
Michael Schuman/Beijing @MichaelSchuman April 30, 2014
A worker walks past a steel factory in Beijing on April 1, 2013
Kim Kyung Hoon—Reuters
製鉄工場を通り過ぎる作業員、於北京、2013/4/1
New data from the World Bank suggests China could surpass the U.S. as the world’s biggest economy as early as this year, a day that was always meant to arrive after China began its quest for wealth in the 1980s, but it will just veil the reality of its economic weaknesses
surpass ; 上回る、超える
veil ; おおう、隠す
世界銀行発信の新しいデータが示唆するのは、中国が米国を抜いて今年早々に世界最大の経済大国となるに違いないということである。その日というのは1980年代に中国が冨を追求し始めてから後、その到来が常に語られてきた。しかしそれは単に中国の経済的脆弱性の現実を覆い隠すだけかもしれない。
China’s economy is catching up to the U.S.’s much more quickly than anticipated. That’s according to a new report from the International Comparison Program of the World Bank.
中国の経済は予想されていたよりもかなり早く米国経済を猛追している。世界銀行の国際比較プログラムによるレポートはそれを物語っている。
The study recalibrates GDP statistics based on updated estimates of “purchasing-power parity” — a measure of what money can actually buy in different economies. In the process, the economy of China comes out far larger than we had previously thought. Its GDP surges to $13.5 trillion in 2011 (the latest year available), compared with the $7.3 trillion calculated using exchange rates. That catapults China’s economy much closer to that of the U.S. — at $15.5 trillion. Forecasting ahead, these figures show that China could overtake America as the world’s largest economy as early as this year.
recalibrate:再調整する
purchasing-power parity ; 購買力平価
In the process:いつの間にか
surges ; 波のように押し寄せる
catapult ; 勢い良く放つ
調査報告は購買力平価、つまり異なる経済国家において通貨が実際に何を買うことができるかの指標、の最新の予測に基づきGDP統計を再修正している。いつの間にか、中国の経済は先に考察していたよりも遥かに巨大であるということが明らかになっている。そのGDPは、為替レートによる計算値の7.3兆USドルに比して、(入手可能な最新年度の)2011年には13.5兆USドルにまで届こうとしている。この現状は中国経済を米国の15.5兆USドル直近にまで押し上げている。この先を予測するならば、これらの数値は今年早々にでも、中国が世界最大の経済国家として、アメリカを抜き去る可能性があることを示している。
This day, of course, was always going to arrive. The ascent of China to the world’s No. 1 slot has been inevitable ever since the country embarked on its great quest for wealth in the 1980s. With a population heading toward 1.4 billion, the question has been when, not if, China will topple the U.S. from its lofty perch. Still, we can’t ignore the historic significance of that switch. The U.S. has been the globe’s unrivaled economic powerhouse for more than a century. The fact that China will replace the U.S. at the top is yet another signal of how economic and political clout is rapidly shifting to the East from the West.
topple ; ぐらつく、倒れる
slot ; 位置、場所
embarked ; 乗り出させる、乗り出す。
lofty ; 交渉な、高遠な、そびえ立つ
perch ; 高い場所
significance ; 重要性、意味
clout ; (政治的な)影響力
もちろん、この日はいつかやってくる日だった。中国の世界一へむけた上り調子は、この国が1980年代に冨をもとめて大冒険に乗り出したときからずっと続いている。我々が知りたいのは、14億に届こうとしている人口とともに、これまで、「もし」ではなく、「いつ」中国が米国をそのそびえたつ高みから引き倒すのかということである。今後さらに、我々はこの逆転の歴史的重要性から目をそらす事はできない。米国は一世紀以上にわたり、この地球上で向かうところ敵無しの経済力の源泉であり続けている。その頂点にある米国に中国が取って代わるであろうという事実は、今までのところ、経済と政治の影響力がどのようにして急激に西欧から東洋にシフトしているのかということのもう一つの兆候でもある。
火曜日。今日はこれまで。昨日は朝は携帯電話のWiFiの調子がおかしいので、DOCOMOに行ってきた。そこでは何もおかしくなかったので、持って帰ってきたが、どこかで動かなくなりそうだ。昼は吉武さんも含めて、海野世界経済研究所のメンバーと会食。午後も会議。夜は彼らと忘年会。忙しい一日だった。今日は昼に花田さんと会食。今日は小説が書けそうだ。でも年末まであと1日しかない。せいぜい書いても、2回分ぐらいだろう。20回まで行きそうにない。ということは本の半分も行かないということだ。意外と時間が取れない。ではまた明日。
China Could Overtake the U.S. as the World’s No. 1 Economy This Year
Michael Schuman/Beijing @MichaelSchuman April 30, 2014
今年中国は米国を凌駕し、世界第一の経済大国になるのか。
Michael Schuman/Beijing @MichaelSchuman April 30, 2014
A worker walks past a steel factory in Beijing on April 1, 2013
Kim Kyung Hoon—Reuters
製鉄工場を通り過ぎる作業員、於北京、2013/4/1
New data from the World Bank suggests China could surpass the U.S. as the world’s biggest economy as early as this year, a day that was always meant to arrive after China began its quest for wealth in the 1980s, but it will just veil the reality of its economic weaknesses
surpass ; 上回る、超える
veil ; おおう、隠す
世界銀行発信の新しいデータが示唆するのは、中国が米国を抜いて今年早々に世界最大の経済大国となるに違いないということである。その日というのは1980年代に中国が冨を追求し始めてから後、その到来が常に語られてきた。しかしそれは単に中国の経済的脆弱性の現実を覆い隠すだけかもしれない。
China’s economy is catching up to the U.S.’s much more quickly than anticipated. That’s according to a new report from the International Comparison Program of the World Bank.
中国の経済は予想されていたよりもかなり早く米国経済を猛追している。世界銀行の国際比較プログラムによるレポートはそれを物語っている。
The study recalibrates GDP statistics based on updated estimates of “purchasing-power parity” — a measure of what money can actually buy in different economies. In the process, the economy of China comes out far larger than we had previously thought. Its GDP surges to $13.5 trillion in 2011 (the latest year available), compared with the $7.3 trillion calculated using exchange rates. That catapults China’s economy much closer to that of the U.S. — at $15.5 trillion. Forecasting ahead, these figures show that China could overtake America as the world’s largest economy as early as this year.
recalibrate:再調整する
purchasing-power parity ; 購買力平価
In the process:いつの間にか
surges ; 波のように押し寄せる
catapult ; 勢い良く放つ
調査報告は購買力平価、つまり異なる経済国家において通貨が実際に何を買うことができるかの指標、の最新の予測に基づきGDP統計を再修正している。いつの間にか、中国の経済は先に考察していたよりも遥かに巨大であるということが明らかになっている。そのGDPは、為替レートによる計算値の7.3兆USドルに比して、(入手可能な最新年度の)2011年には13.5兆USドルにまで届こうとしている。この現状は中国経済を米国の15.5兆USドル直近にまで押し上げている。この先を予測するならば、これらの数値は今年早々にでも、中国が世界最大の経済国家として、アメリカを抜き去る可能性があることを示している。
This day, of course, was always going to arrive. The ascent of China to the world’s No. 1 slot has been inevitable ever since the country embarked on its great quest for wealth in the 1980s. With a population heading toward 1.4 billion, the question has been when, not if, China will topple the U.S. from its lofty perch. Still, we can’t ignore the historic significance of that switch. The U.S. has been the globe’s unrivaled economic powerhouse for more than a century. The fact that China will replace the U.S. at the top is yet another signal of how economic and political clout is rapidly shifting to the East from the West.
topple ; ぐらつく、倒れる
slot ; 位置、場所
embarked ; 乗り出させる、乗り出す。
lofty ; 交渉な、高遠な、そびえ立つ
perch ; 高い場所
significance ; 重要性、意味
clout ; (政治的な)影響力
もちろん、この日はいつかやってくる日だった。中国の世界一へむけた上り調子は、この国が1980年代に冨をもとめて大冒険に乗り出したときからずっと続いている。我々が知りたいのは、14億に届こうとしている人口とともに、これまで、「もし」ではなく、「いつ」中国が米国をそのそびえたつ高みから引き倒すのかということである。今後さらに、我々はこの逆転の歴史的重要性から目をそらす事はできない。米国は一世紀以上にわたり、この地球上で向かうところ敵無しの経済力の源泉であり続けている。その頂点にある米国に中国が取って代わるであろうという事実は、今までのところ、経済と政治の影響力がどのようにして急激に西欧から東洋にシフトしているのかということのもう一つの兆候でもある。
火曜日。今日はこれまで。昨日は朝は携帯電話のWiFiの調子がおかしいので、DOCOMOに行ってきた。そこでは何もおかしくなかったので、持って帰ってきたが、どこかで動かなくなりそうだ。昼は吉武さんも含めて、海野世界経済研究所のメンバーと会食。午後も会議。夜は彼らと忘年会。忙しい一日だった。今日は昼に花田さんと会食。今日は小説が書けそうだ。でも年末まであと1日しかない。せいぜい書いても、2回分ぐらいだろう。20回まで行きそうにない。ということは本の半分も行かないということだ。意外と時間が取れない。ではまた明日。
2014年12月29日
弱体化する西側諸国 アメリカは何のために闘っていたのか? (4)
Second, Mr Obama has been an inattentive friend. He has put his faith in diplomatic coalitions of willing, like-minded democracies to police the international system. That makes sense, but he has failed to build the coalitions. And using diplomacy to deal with the awkward squad, such as Iran and Russia, leads to concessions that worry America’s allies. Credibility is about reassurance as well as the use of force.
inattentive:不愛想な
of willing:有志の
like-minded:同じ考えを持った/同志の
awkward squad:しきたりに従わないグループ /扱いにくい連中
reassurance:安心させること
2つ目は、オバマ氏が不愛想な友であることである。彼は国際的な仕組みの秩序を維持するために、有志の外交同盟、同じ考えを持つ民主主義諸国に信頼を置いてきた。それは理にかなっている。しかし、彼は同盟を構築し損ねている。イランやロシアといった扱いにくい連中に対応するために外交交渉において譲歩するので、アメリカの同盟国を不安にさせている。信頼性は武力行使と同様に安心を与えることでもある。
Credibility is also easily lost and hard to rebuild. On the plus side, the weakened West, as we dubbed it after the Syrian debacle, is still stronger than it thinks. America towers above all others in military spending and experience (see article). Unlike China and Russia, it has an unrivalled—and growing—network of alliances. In the past few years Malaysia, Myanmar, Vietnam and the Philippines have all moved towards it, seeking protection from China. And events can sway perceptions. Back in 1991 George Bush senior’s pounding of Saddam Hussein vanquished talk of America’s “Vietnam syndrome”.
dub:音響効果を付け足す
debacle:大災害/大失敗/大混乱
tower above:抜きん出る
unrivalled:無類の
sway:影響を与える/揺さぶる
move toward:近づく
pounding:打撃/たたくこと
vanquish:克服する/打ち負かす
信頼は簡単に失われ、再構築するのが大変でもある。プラス面では、弱体化した西側諸国は、シリアの大混乱の後に信頼を再生しているため、自分が思うよりもまだ力を持っている。アメリカは軍事支出と軍事経験で他を圧倒している(記事を参照)。中国やロシアとは違い、アメリカは無類のそして成長を続ける同盟のネットワークを持っている。中国からの防衛を求めて、過去数年、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、フィリピンはアメリカにかなり近づいてきている。また、色々な出来事はそれまでの認識に影響を与えている。1991年に遡ると、ジョージ・ブッシュ・シニアによるサダム・フセインへの打撃はアメリカが持っていた“ベトナム症候群”のうわさを克服した。
But there will be no vanquishing as long as the West is so careless of what it is losing. Europeans think they can enjoy American security without paying for it. Emerging-world democracies like India and Brazil do even less to buttress the system that they depend on. America is preoccupied with avoiding foreign entanglements. Mr Obama began his presidency with the world wondering how to tame America. Both he and his country need to realise that the question has changed.
vanquishing:優位に立つ
buttress:強化する
entanglement:もつれ/絡み合い
tame:おとなしくさせる/弱める
しかし、西側諸国自身が失っているものに不注意でいる限り、優位に立つことはないだろう。欧州諸国は何の対価も払わずにアメリカの安全保障を享受できると考えている。インドやブラジルなどの新興世界の民主主義国は、彼らが依存するシステムを強化することはほとんどしていない。アメリカは国外でのもつれを避けることに夢中になっている。オバマ氏は、世界がアメリカをどうおとなしくさせるかと考えている状況から任期を始めた。彼と彼の国家、両方ともその問いが変わっていることに気付く必要がある。
月曜日。今日はこれまで。昨日はスケートもきつかったが、午後の英語もきつかった。言った通りで、週末は小説に手が出せなかった。今日は新会社海野政界戦略研究所の設立総会がある。その前に昼食会もある。また時間が取れないなあ。携帯も壊れた。参ったなあ。もう、29日になってしまった。ではまた明日。
inattentive:不愛想な
of willing:有志の
like-minded:同じ考えを持った/同志の
awkward squad:しきたりに従わないグループ /扱いにくい連中
reassurance:安心させること
2つ目は、オバマ氏が不愛想な友であることである。彼は国際的な仕組みの秩序を維持するために、有志の外交同盟、同じ考えを持つ民主主義諸国に信頼を置いてきた。それは理にかなっている。しかし、彼は同盟を構築し損ねている。イランやロシアといった扱いにくい連中に対応するために外交交渉において譲歩するので、アメリカの同盟国を不安にさせている。信頼性は武力行使と同様に安心を与えることでもある。
Credibility is also easily lost and hard to rebuild. On the plus side, the weakened West, as we dubbed it after the Syrian debacle, is still stronger than it thinks. America towers above all others in military spending and experience (see article). Unlike China and Russia, it has an unrivalled—and growing—network of alliances. In the past few years Malaysia, Myanmar, Vietnam and the Philippines have all moved towards it, seeking protection from China. And events can sway perceptions. Back in 1991 George Bush senior’s pounding of Saddam Hussein vanquished talk of America’s “Vietnam syndrome”.
dub:音響効果を付け足す
debacle:大災害/大失敗/大混乱
tower above:抜きん出る
unrivalled:無類の
sway:影響を与える/揺さぶる
move toward:近づく
pounding:打撃/たたくこと
vanquish:克服する/打ち負かす
信頼は簡単に失われ、再構築するのが大変でもある。プラス面では、弱体化した西側諸国は、シリアの大混乱の後に信頼を再生しているため、自分が思うよりもまだ力を持っている。アメリカは軍事支出と軍事経験で他を圧倒している(記事を参照)。中国やロシアとは違い、アメリカは無類のそして成長を続ける同盟のネットワークを持っている。中国からの防衛を求めて、過去数年、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、フィリピンはアメリカにかなり近づいてきている。また、色々な出来事はそれまでの認識に影響を与えている。1991年に遡ると、ジョージ・ブッシュ・シニアによるサダム・フセインへの打撃はアメリカが持っていた“ベトナム症候群”のうわさを克服した。
But there will be no vanquishing as long as the West is so careless of what it is losing. Europeans think they can enjoy American security without paying for it. Emerging-world democracies like India and Brazil do even less to buttress the system that they depend on. America is preoccupied with avoiding foreign entanglements. Mr Obama began his presidency with the world wondering how to tame America. Both he and his country need to realise that the question has changed.
vanquishing:優位に立つ
buttress:強化する
entanglement:もつれ/絡み合い
tame:おとなしくさせる/弱める
しかし、西側諸国自身が失っているものに不注意でいる限り、優位に立つことはないだろう。欧州諸国は何の対価も払わずにアメリカの安全保障を享受できると考えている。インドやブラジルなどの新興世界の民主主義国は、彼らが依存するシステムを強化することはほとんどしていない。アメリカは国外でのもつれを避けることに夢中になっている。オバマ氏は、世界がアメリカをどうおとなしくさせるかと考えている状況から任期を始めた。彼と彼の国家、両方ともその問いが変わっていることに気付く必要がある。
月曜日。今日はこれまで。昨日はスケートもきつかったが、午後の英語もきつかった。言った通りで、週末は小説に手が出せなかった。今日は新会社海野政界戦略研究所の設立総会がある。その前に昼食会もある。また時間が取れないなあ。携帯も壊れた。参ったなあ。もう、29日になってしまった。ではまた明日。
2014年12月28日
弱体化する西側諸国 アメリカは何のために闘っていたのか? (3)
Such mind games in the badlands of eastern Ukraine and the South China Sea may feel far away from Toledo or Turin. But the West will also end up paying dearly for the fraying of the global order. International norms, such as freedom of navigation, will be weakened. Majorities will feel freer to abuse minorities, who in turn may flee. Global public goods, such as free trade and lower cross-border pollution, will be harder to sustain. Global institutions will be less pliable. Americans understandably chafe at the ingratitude of a world that freeloads on the economic, diplomatic and military might of the United States. But Americans themselves also enjoy the exorbitant privilege of operating in a system that, broadly, suits them.
badland:悪地
Turin:トリノ イタリア
dearly:心から/非常に
end up paying:支払うことになる
pay dearly:多大の犠牲を払う/非常に高くつく
fraying:ほころび/不安定
abuse:虐待する/酷使する
pliable:柔軟な
understandably:はっきり分かるほど
chafe at:〜に苛立つ
ingratitude:恩知らず/感謝の気持ちがないこと
might:力/権力
broadly:露骨に
exorbitant:適正な範囲を超えた/法外な
ウクライナ東部や南シナ海の不毛の地域でのそうした心理戦はトレドやトリノからは遠く離れていると感じるかもしれない。しかし、西側諸国はまた、世界秩序のほころびに対して多大な犠牲を払うことになるだろう。航行の自由といった国際規範は弱まることになる。多数派はより気兼ねなく少数派を虐待することになり、彼らはそれに応えて、逃げていくかもしれない。自由貿易や国境を超えた環境汚染の低減といった世界的公共財は維持するのが難しくなる。国際機関は柔軟ではなくなる。アメリカは、アメリカの経済的、外交的、軍事的な力をただで使っている世界に感謝の気持ちがないことに明らかな苛立ちをみせている。しかし、アメリカ自身も露骨にアメリカに適した仕組みのなかで活動できるという適正な範囲を超えた特権を享受してもいる。
A hegemon’s headaches
The critics who pin all the blame on Mr Obama are wrong. It was not he who sent troops into the credibility-sapping streets of Baghdad. More important, America could never sustain the extraordinary heights of global dominance it attained with the collapse of the Soviet Union. As China grew into a giant, it was bound to want a greater say. And the president has often made the right call: nobody thinks he should have sent troops to Crimea, despite the breaking of the 1994 agreement.
pin the blame on:責任を負わせる
sapping:弱らせる/低下させる
make the call:決断を下す
bound to:する運命にある。
覇権国の悩みの種
全ての責任をオバマ氏に負わせる批判者は間違っている。バクダッドの信用を低下させている街路に軍隊を派遣したのは彼ではなかった。より重要なのは、アメリカはいまだかつてソビエト連邦の崩壊と共に獲得した桁外れに大きな世界的優位性の頂点を維持できたことはなかった。中国が大国に成長したため、当然のようにより大きな発言権を持ちたくなった。そして、大統領は多くの場合、正しい決断を下してきている。1994年の合意の違反があったにもかかわらず、彼がクリミアに軍隊を派遣するべきであったと考えている人は誰もいない。
Yet Mr Obama has still made a difficult situation worse in two ways. First, he has broken the cardinal rule of superpower deterrence: you must keep your word. In Syria he drew “a red line”: he would punish Bashar Assad if he used chemical weapons. The Syrian dictator did, and Mr Obama did nothing. In response to Russia’s aggression, he threatened fierce sanctions, only to unveil underwhelming ones. He had his reasons: Britain let him down on Syria, Europe needs Russian gas, Congress is nervous. But the cumulative message is weakness.
cardinal:基本的な
underwhelming:迫力に欠ける
let dwon :期待を裏切る
cumulative:蓄積された
しかし、オバマ氏は2つの意味で困難な状況を更に悪くしてしまっている。1つ目は、彼が“言ったことは守らなければならない”という超大国の抑止力の基本的なルールを違反してきていることである。シリアの件で彼は“レッドライン”を引いた。つまり、もしバシャール・アサドが化学兵器を使えば、彼はアサドを罰することになっていた。シリアの独裁者はそれを行い、オバマ氏は何もしなかった。ロシアの武力侵略に対しては、厳しい制裁を行うと脅したが、結局は迫力に欠けるものを公表しただけであった。彼なりの理由はある。イギリスはシリアの件で彼の期待に背き、ヨーロッパはロシアのガスが必要で、議会は神経質になっている。しかし、蓄積されたメッセージは弱さである。
日曜日。今日はこれまで。昨日は海野塾があり、午後は日本語であったので、楽しく過ごした。今日はいつもの予定通りだ。今年最後のスケートで溜池山王に行く。今日も1日忙しい。ではまた明日。
badland:悪地
Turin:トリノ イタリア
dearly:心から/非常に
end up paying:支払うことになる
pay dearly:多大の犠牲を払う/非常に高くつく
fraying:ほころび/不安定
abuse:虐待する/酷使する
pliable:柔軟な
understandably:はっきり分かるほど
chafe at:〜に苛立つ
ingratitude:恩知らず/感謝の気持ちがないこと
might:力/権力
broadly:露骨に
exorbitant:適正な範囲を超えた/法外な
ウクライナ東部や南シナ海の不毛の地域でのそうした心理戦はトレドやトリノからは遠く離れていると感じるかもしれない。しかし、西側諸国はまた、世界秩序のほころびに対して多大な犠牲を払うことになるだろう。航行の自由といった国際規範は弱まることになる。多数派はより気兼ねなく少数派を虐待することになり、彼らはそれに応えて、逃げていくかもしれない。自由貿易や国境を超えた環境汚染の低減といった世界的公共財は維持するのが難しくなる。国際機関は柔軟ではなくなる。アメリカは、アメリカの経済的、外交的、軍事的な力をただで使っている世界に感謝の気持ちがないことに明らかな苛立ちをみせている。しかし、アメリカ自身も露骨にアメリカに適した仕組みのなかで活動できるという適正な範囲を超えた特権を享受してもいる。
A hegemon’s headaches
The critics who pin all the blame on Mr Obama are wrong. It was not he who sent troops into the credibility-sapping streets of Baghdad. More important, America could never sustain the extraordinary heights of global dominance it attained with the collapse of the Soviet Union. As China grew into a giant, it was bound to want a greater say. And the president has often made the right call: nobody thinks he should have sent troops to Crimea, despite the breaking of the 1994 agreement.
pin the blame on:責任を負わせる
sapping:弱らせる/低下させる
make the call:決断を下す
bound to:する運命にある。
覇権国の悩みの種
全ての責任をオバマ氏に負わせる批判者は間違っている。バクダッドの信用を低下させている街路に軍隊を派遣したのは彼ではなかった。より重要なのは、アメリカはいまだかつてソビエト連邦の崩壊と共に獲得した桁外れに大きな世界的優位性の頂点を維持できたことはなかった。中国が大国に成長したため、当然のようにより大きな発言権を持ちたくなった。そして、大統領は多くの場合、正しい決断を下してきている。1994年の合意の違反があったにもかかわらず、彼がクリミアに軍隊を派遣するべきであったと考えている人は誰もいない。
Yet Mr Obama has still made a difficult situation worse in two ways. First, he has broken the cardinal rule of superpower deterrence: you must keep your word. In Syria he drew “a red line”: he would punish Bashar Assad if he used chemical weapons. The Syrian dictator did, and Mr Obama did nothing. In response to Russia’s aggression, he threatened fierce sanctions, only to unveil underwhelming ones. He had his reasons: Britain let him down on Syria, Europe needs Russian gas, Congress is nervous. But the cumulative message is weakness.
cardinal:基本的な
underwhelming:迫力に欠ける
let dwon :期待を裏切る
cumulative:蓄積された
しかし、オバマ氏は2つの意味で困難な状況を更に悪くしてしまっている。1つ目は、彼が“言ったことは守らなければならない”という超大国の抑止力の基本的なルールを違反してきていることである。シリアの件で彼は“レッドライン”を引いた。つまり、もしバシャール・アサドが化学兵器を使えば、彼はアサドを罰することになっていた。シリアの独裁者はそれを行い、オバマ氏は何もしなかった。ロシアの武力侵略に対しては、厳しい制裁を行うと脅したが、結局は迫力に欠けるものを公表しただけであった。彼なりの理由はある。イギリスはシリアの件で彼の期待に背き、ヨーロッパはロシアのガスが必要で、議会は神経質になっている。しかし、蓄積されたメッセージは弱さである。
日曜日。今日はこれまで。昨日は海野塾があり、午後は日本語であったので、楽しく過ごした。今日はいつもの予定通りだ。今年最後のスケートで溜池山王に行く。今日も1日忙しい。ではまた明日。
2014年12月27日
弱体化する西側諸国 アメリカは何のために闘っていたのか? (2)
For America’s most exposed allies that is now in doubt. For decades, America’s security guarantee used to underpin Japan’s foreign policy; now, on his Asian tour, Mr Obama has had to reassure Japan that it can count on America if China seizes the disputed Senkaku islands (which China calls the Diaoyus). After his tepid backing for intervention in Libya and Mali and his Syrian climbdown, Israel, Saudi Arabia and a string of Gulf emirates wonder whether America will police the Middle East. As Vladimir Putin, Russia’s president, disrupts Ukraine, eastern Europeans fret that they are next.
exposed:危うい
security guarantees:安全保障
underpin:支える
tepid:熱意に欠ける/気のない
climbdown:譲歩
disrupt:混乱させる
fret:心配する/思い悩む
アメリカの最も危うい状況にある同盟国にとっては、アメリカの意思には現在、疑念を持っている。何十年間もアメリカの安全保障は日本の外交政策を支えていた。現在、アジア歴訪でオバマ氏は、もし中国が係争中の尖閣諸島(中国は魚釣と呼ぶ)を奪うことがあれば、日本はアメリカを頼りにすることができるということを日本に安心させなければならない状況にある。リビア、マリへの介入に対する熱意に欠ける支援、シリアへの譲歩の後、イスラエル、サウジアラビア、アラブ首長諸国はアメリカが中東の治安を守るつもりがあるのかどうか疑問を持っている。ロシア大統領のウラジミール・プーチンがウクライナを混乱させているため、東ヨーロッパ諸国は次は自分達だと心配している。
Each situation is different, but in the echo-chamber of global politics they reinforce each other. The Asians note that in 1994, in exchange for surrendering nuclear weapons, Ukraine received a guarantee from Russia, America and Britain that its borders were safe. The Baltic countries remember the red lines crossed in Syria. Arab princes and Chinese ambassadors count the Republican senators embracing isolationism. Together, these retreats plant a nagging suspicion among friends and foes that on the big day America simply might not turn up.
echo-chamber:エコールーム 共鳴壁のあるスタジオ
retreat:後退
plant:植え付ける
nagging suspicion:消えることのない疑念
foe:敵
turn up:姿を見せる
それぞれの状況は異なっているが、グローバルポリティクスというエコー装置の中で、それぞれの状況はお互いを強め合う。アジア諸国は、1994年に核兵器を諦める代わりにウクライナがロシア・アメリカ・イギリスから国境は安泰であるという保証を受け取ったことに留意している。バルト諸国は、シリアに引かれたレッドラインのことを覚えている。アラブの王子達、中国の大使達は孤立主義を受け入れる共和党上院議員を計算に入れている。一緒にすると、これらの後退は同盟国や敵対国の間に、大事な時にアメリカは姿を現さないのではないかという消えることのない疑念を植え付けている。
A poisonous root
Admittedly, deterrence always has some element of doubt. Between the certainty that any president will defend America’s own territory and the strong belief that America would not fight Russia over Ukraine lies an infinite combination of possibilities. A lot depends on how each incident unfolds. But doubt has spread quickly in that middle ground—and it risks making the world a more dangerous, nastier place.
admittedly:確かに/指摘されている通り
deterrence:抑止/戦争抑止政策
infinite:無限の/莫大な
unfold:展開する/姿を現す
nasty:扱いにくい
有毒な地下茎
確かに、戦争抑止政策には常に疑念の要素がある。どんな大統領もアメリカ自身のテリトリーを守るという当然のこととアメリカはウクライナを巡ってロシアと闘わないという強い信念の間には可能性として無数の組み合わせがある。多くは、それぞれの出来事がどのようにして起きるかに依る。しかし、疑念はすぐさまその2つの事の間に広がっている。そして、このことは、世界をより危険で扱いにくい状況にするリスクとなっている。
Already, regional powers are keener to dominate their neighbours. China is pressing its territorial claims more aggressively, Russia interfering more brazenly. In 2013 Asia outspent Europe on arms for the first time—a sign that countries calculate they will have to stand up for themselves. If Mr Obama cannot forge a deal with Iran, the nightmare of nuclear proliferation awaits the Middle East. Crucially, doubt feeds on itself. If next door is arming and the superpower may not send gunboats, then you had better arm, too. For every leader deploring Mr Putin’s tactics, another is studying how to copy them.
brazenly:ずうずうしく
proliferation:増殖/拡散
await:待ち構える
deplore:激しく非難する
既に、地域大国はより隣国を支配したがるようになっている。中国は領土権をより積極的に主張しており、ロシアはよりずうずうしく干渉を進めている。2013年、アジアは初めてヨーロッパよりも武器により多くの金を使った。これはその国々が自分自身で立ち上がらなければならなくなると考えている証拠である。もしオバマ氏がイランとの交渉を前に進められなければ、核拡散の悪夢が中東を待ち受けることになる。重要なことは、疑念は増殖することである。もし隣が武装し出していて、超大国が砲艦を送ってくれなさそうなら、自分も武装した方がよいということになる。プーチン氏のやり方を非難する全ての指導者に対し、もう一方はそのやり方をどうコピーするかを学んでいる。
土曜日。今日はこれまで。昨日は一日何もなかったにもかかわらず、雑用がものすごくあって、原稿は全くタッチできなかった。今日の予習もできなかった。なぜだかわからないが、やはり年末は忙しい。今日は海野塾だ。午前中はインドのモディだ。午後は孫子だ。ではまた明日。もう今年も終わりだ。
exposed:危うい
security guarantees:安全保障
underpin:支える
tepid:熱意に欠ける/気のない
climbdown:譲歩
disrupt:混乱させる
fret:心配する/思い悩む
アメリカの最も危うい状況にある同盟国にとっては、アメリカの意思には現在、疑念を持っている。何十年間もアメリカの安全保障は日本の外交政策を支えていた。現在、アジア歴訪でオバマ氏は、もし中国が係争中の尖閣諸島(中国は魚釣と呼ぶ)を奪うことがあれば、日本はアメリカを頼りにすることができるということを日本に安心させなければならない状況にある。リビア、マリへの介入に対する熱意に欠ける支援、シリアへの譲歩の後、イスラエル、サウジアラビア、アラブ首長諸国はアメリカが中東の治安を守るつもりがあるのかどうか疑問を持っている。ロシア大統領のウラジミール・プーチンがウクライナを混乱させているため、東ヨーロッパ諸国は次は自分達だと心配している。
Each situation is different, but in the echo-chamber of global politics they reinforce each other. The Asians note that in 1994, in exchange for surrendering nuclear weapons, Ukraine received a guarantee from Russia, America and Britain that its borders were safe. The Baltic countries remember the red lines crossed in Syria. Arab princes and Chinese ambassadors count the Republican senators embracing isolationism. Together, these retreats plant a nagging suspicion among friends and foes that on the big day America simply might not turn up.
echo-chamber:エコールーム 共鳴壁のあるスタジオ
retreat:後退
plant:植え付ける
nagging suspicion:消えることのない疑念
foe:敵
turn up:姿を見せる
それぞれの状況は異なっているが、グローバルポリティクスというエコー装置の中で、それぞれの状況はお互いを強め合う。アジア諸国は、1994年に核兵器を諦める代わりにウクライナがロシア・アメリカ・イギリスから国境は安泰であるという保証を受け取ったことに留意している。バルト諸国は、シリアに引かれたレッドラインのことを覚えている。アラブの王子達、中国の大使達は孤立主義を受け入れる共和党上院議員を計算に入れている。一緒にすると、これらの後退は同盟国や敵対国の間に、大事な時にアメリカは姿を現さないのではないかという消えることのない疑念を植え付けている。
A poisonous root
Admittedly, deterrence always has some element of doubt. Between the certainty that any president will defend America’s own territory and the strong belief that America would not fight Russia over Ukraine lies an infinite combination of possibilities. A lot depends on how each incident unfolds. But doubt has spread quickly in that middle ground—and it risks making the world a more dangerous, nastier place.
admittedly:確かに/指摘されている通り
deterrence:抑止/戦争抑止政策
infinite:無限の/莫大な
unfold:展開する/姿を現す
nasty:扱いにくい
有毒な地下茎
確かに、戦争抑止政策には常に疑念の要素がある。どんな大統領もアメリカ自身のテリトリーを守るという当然のこととアメリカはウクライナを巡ってロシアと闘わないという強い信念の間には可能性として無数の組み合わせがある。多くは、それぞれの出来事がどのようにして起きるかに依る。しかし、疑念はすぐさまその2つの事の間に広がっている。そして、このことは、世界をより危険で扱いにくい状況にするリスクとなっている。
Already, regional powers are keener to dominate their neighbours. China is pressing its territorial claims more aggressively, Russia interfering more brazenly. In 2013 Asia outspent Europe on arms for the first time—a sign that countries calculate they will have to stand up for themselves. If Mr Obama cannot forge a deal with Iran, the nightmare of nuclear proliferation awaits the Middle East. Crucially, doubt feeds on itself. If next door is arming and the superpower may not send gunboats, then you had better arm, too. For every leader deploring Mr Putin’s tactics, another is studying how to copy them.
brazenly:ずうずうしく
proliferation:増殖/拡散
await:待ち構える
deplore:激しく非難する
既に、地域大国はより隣国を支配したがるようになっている。中国は領土権をより積極的に主張しており、ロシアはよりずうずうしく干渉を進めている。2013年、アジアは初めてヨーロッパよりも武器により多くの金を使った。これはその国々が自分自身で立ち上がらなければならなくなると考えている証拠である。もしオバマ氏がイランとの交渉を前に進められなければ、核拡散の悪夢が中東を待ち受けることになる。重要なことは、疑念は増殖することである。もし隣が武装し出していて、超大国が砲艦を送ってくれなさそうなら、自分も武装した方がよいということになる。プーチン氏のやり方を非難する全ての指導者に対し、もう一方はそのやり方をどうコピーするかを学んでいる。
土曜日。今日はこれまで。昨日は一日何もなかったにもかかわらず、雑用がものすごくあって、原稿は全くタッチできなかった。今日の予習もできなかった。なぜだかわからないが、やはり年末は忙しい。今日は海野塾だ。午前中はインドのモディだ。午後は孫子だ。ではまた明日。もう今年も終わりだ。
2014年12月26日
アメリカの中間層はもはや世界一裕福ではない (7) 弱体化する西側諸国 アメリカは何のために闘っていたのか?
By contrast, Americans at the 95th percentile of the distribution — with $58,600 in after-tax per capita income, not including capital gains — still make 20 percent more than their counterparts in Canada, 26 percent more than those in Britain and 50 percent more than those in the Netherlands. For these well-off families, the United States still has easily the world’s most prosperous major economy.
一方、株式益を含まない税引き後の1人当たりの収入は58,600ドルである上位5%のアメリカ人は依然としてカナダの同様の人達よりも20%、英国よりも26%、オランダよりも50%多く収入を得ている。これらの裕福な家庭にとっては、アメリカは依然として、問題なく世界で最も繁栄した巨大な経済を持っているのである。
Rachel Z. Arndt contributed reporting from Mount Vernon, Iowa, and David Crouch from Vallda, Sweden.
The Upshot provides news, analysis and data visualization about politics, policy and everyday life. Follow us on Facebook and Twitter.
Rachel Z.Arndtはマウントベーノンから、David Crouchはスウェーデン・Valldaからレポートをしてくれた。The Upshotは政治、政策、日常生活のニュース、分析、データ可視化を提供している。Facebook、Twitterでフォローして下さい。
これはエコノミストだ。
The weakened West
What would America fight for?
弱体化する西側諸国
アメリカは何のために闘っていたのか?
A nagging doubt is eating away at the world order—and the superpower is largely ignoring it
May 3rd 2014 | From the print edition
nagging:収まらない/口やかましい
eat away at:浸食する
収まらぬ疑念が世界の秩序を浸食している。超大国は世界の秩序をほとんど無視している。
“WHY is it that everybody is so eager to use military force?” America’s cerebral president betrayed a rare flash of frustration on April 28th when dealing with a question in Asia about his country’s “weakness”. Barack Obama said his administration was making steady, if unspectacular, progress. By blundering into wars, his critics would only harm America.
cerebral:感情よりも知性に訴える
betray:表す/示す
unspectacular:地味な/見栄えのしない
blunder:へまをする/不覚をとる
“皆がそれ程までに軍事力を行使したがるのは何故なのでしょう?”アメリカの知性に訴える大統領は、アジア訪問中の4月28日、彼の国の“弱さ”に関する質問を対応していた際に珍しく一瞬苛立ちを見せた。バラク・オバマは、彼の政権は地味ではあるが、地道に前進してきたと述べた。不覚にも戦争に突入してしまったら、彼の批評家たちはアメリカに損害を与えるだけだろう。
Mr Obama was channelling the mood of his people, worn out by the blood and treasure squandered in Iraq and Afghanistan. A survey last autumn by the Pew Research Centre suggests that 52% want the United States to “mind its own business internationally”, the highest figure in five decades of polling. But when America’s president speaks of due caution, the world hears reluctance—especially when it comes to the most basic issue for any superpower, its willingness to fight.
channel:導く/向かわせる
wear out:すり減らす/疲れさせる
squander:無駄遣いする/浪費する
mind one’s own business:他人の私事に干渉しない
due caution:相当の注意
オバマ氏はイラクやアフガニスタンで浪費された血や大事なものによって疲れ切った国民のムードをよい方向に向かわせていた。ピュー研究所による昨年秋の調査では、52%の人がアメリカには国際的に他国のことには干渉しないで欲しいと考えていることが分かった。これは過去50年でもっと高い数字だ。しかし、アメリカの大統領が間近に迫る警戒について話した際、世界は彼が気乗りしていないことを耳にしている。特にどんな超大国にとっても最も基本的な問題である、戦う意思である。
金曜日。今日はこれまで。昨日はNECの木戸脇さんと会食した。今書いている小説の内容を彼は今までやってきた人だ。いろいろ教えてもらった。そのため午後はその修正で終始し、最後まで完了しなかった。本を書くということは大変なことだ。15回分を見直すだけで1日かかってしまう。それも夜10半までだ。今日は朝から雑用が多く、このブログもアップが11時になってしまった。やはり年の瀬だ。今日は一日小説が書ける。時間はあるのだが、果たして根気が何時まで続くだろうか。それが問題だ。ではまた明日。明日は研修だ。明日から2日間は忙しいので、小説は書けない。
一方、株式益を含まない税引き後の1人当たりの収入は58,600ドルである上位5%のアメリカ人は依然としてカナダの同様の人達よりも20%、英国よりも26%、オランダよりも50%多く収入を得ている。これらの裕福な家庭にとっては、アメリカは依然として、問題なく世界で最も繁栄した巨大な経済を持っているのである。
Rachel Z. Arndt contributed reporting from Mount Vernon, Iowa, and David Crouch from Vallda, Sweden.
The Upshot provides news, analysis and data visualization about politics, policy and everyday life. Follow us on Facebook and Twitter.
Rachel Z.Arndtはマウントベーノンから、David Crouchはスウェーデン・Valldaからレポートをしてくれた。The Upshotは政治、政策、日常生活のニュース、分析、データ可視化を提供している。Facebook、Twitterでフォローして下さい。
これはエコノミストだ。
The weakened West
What would America fight for?
弱体化する西側諸国
アメリカは何のために闘っていたのか?
A nagging doubt is eating away at the world order—and the superpower is largely ignoring it
May 3rd 2014 | From the print edition
nagging:収まらない/口やかましい
eat away at:浸食する
収まらぬ疑念が世界の秩序を浸食している。超大国は世界の秩序をほとんど無視している。
“WHY is it that everybody is so eager to use military force?” America’s cerebral president betrayed a rare flash of frustration on April 28th when dealing with a question in Asia about his country’s “weakness”. Barack Obama said his administration was making steady, if unspectacular, progress. By blundering into wars, his critics would only harm America.
cerebral:感情よりも知性に訴える
betray:表す/示す
unspectacular:地味な/見栄えのしない
blunder:へまをする/不覚をとる
“皆がそれ程までに軍事力を行使したがるのは何故なのでしょう?”アメリカの知性に訴える大統領は、アジア訪問中の4月28日、彼の国の“弱さ”に関する質問を対応していた際に珍しく一瞬苛立ちを見せた。バラク・オバマは、彼の政権は地味ではあるが、地道に前進してきたと述べた。不覚にも戦争に突入してしまったら、彼の批評家たちはアメリカに損害を与えるだけだろう。
Mr Obama was channelling the mood of his people, worn out by the blood and treasure squandered in Iraq and Afghanistan. A survey last autumn by the Pew Research Centre suggests that 52% want the United States to “mind its own business internationally”, the highest figure in five decades of polling. But when America’s president speaks of due caution, the world hears reluctance—especially when it comes to the most basic issue for any superpower, its willingness to fight.
channel:導く/向かわせる
wear out:すり減らす/疲れさせる
squander:無駄遣いする/浪費する
mind one’s own business:他人の私事に干渉しない
due caution:相当の注意
オバマ氏はイラクやアフガニスタンで浪費された血や大事なものによって疲れ切った国民のムードをよい方向に向かわせていた。ピュー研究所による昨年秋の調査では、52%の人がアメリカには国際的に他国のことには干渉しないで欲しいと考えていることが分かった。これは過去50年でもっと高い数字だ。しかし、アメリカの大統領が間近に迫る警戒について話した際、世界は彼が気乗りしていないことを耳にしている。特にどんな超大国にとっても最も基本的な問題である、戦う意思である。
金曜日。今日はこれまで。昨日はNECの木戸脇さんと会食した。今書いている小説の内容を彼は今までやってきた人だ。いろいろ教えてもらった。そのため午後はその修正で終始し、最後まで完了しなかった。本を書くということは大変なことだ。15回分を見直すだけで1日かかってしまう。それも夜10半までだ。今日は朝から雑用が多く、このブログもアップが11時になってしまった。やはり年の瀬だ。今日は一日小説が書ける。時間はあるのだが、果たして根気が何時まで続くだろうか。それが問題だ。ではまた明日。明日は研修だ。明日から2日間は忙しいので、小説は書けない。