2009年02月09日

「サーズ」

まず思い出すのはこの事件が当初、隠蔽された事だ.そのため、「2003年4月20日、張文康衛生部長と孟学農北京市長が解任された。張衛生部長は3月の全人代で選ばれて1カ月後、孟市長は副市長から昇格してわずか3カ月後のことだ。

4月6日「中国雇用フォーラム」(4月7~9日開催予定)の準備のために訪中した国際労働機構(ILO)の幹部ペッカ・アロ氏(Mr. Pekka Aro、フィンランド人)がこのウィルスのために死去した。ILO本部のホームページには「ILOは幹部の北京における逝去を悼む」と題する7日付の追悼公告が掲げられ、同フォーラムは延期された。

更迭された張文康・前衛生部長が88年に少将の階級を授けられた軍医であり、江沢民の侍医であった事実も疑惑を呼ぶ。そもそも侍医に少将の階級を与え、その後、衛生部長に抜擢するなど公私混同もはなはだしい。そのうえ、この人物は軍医として当然解放軍系統の病院の事実を知る立場にあり、なおかつそれを隠蔽したのであるから、その責任は二重三重に重い。」 (21世紀中国総研編『中国情報ハンドブック2003』蒼蒼社 矢吹晋教授)

「2003年4月21日、世界保健機関(WHO)は、サーズの患者数が、世界一八カ国に及び、感謝総数3861人、死者217人と発表した。これまでコロナウイルス(旧型)は、人間には寄生していなかったタイプのウイルスとみなされていた。それが何かのきっかけで、自分の形を変化させることによって、人間に猛威をふるい始めたことになる。一番問題となるのは、もう中国で始まっているようだが、効果も定かではない漢方薬が、人の噂によって、さも特効薬のようにして、売れたりする流言飛語の類だ。」(サーズ・パニックを起こさないために 20034.22)

「重症急性呼吸器症候群(SARS)は、新型肺炎(Atypical Pneumonia、非典型肺炎)とも呼ばれる新種の感染症であり、SARSウイルスにより引き起こされると考えられている。台湾では「中国肺炎」とも呼ばれる。2002年11月(広州市呼吸病研究所は7月と発表)に中華人民共和国広東省に発生し、2003年7月に新型肺炎制圧宣言がだされるまでの間に、8,069人が感染し、775人が死亡した。

極めて強い圧力の後で、中国政府は国際公務員がこの件に関する調査を行うことに同意した。これにより、過度の分散、形式主義、コミュニケーションの不足など、古くなった中国の医療制度が暴かれた。

SARSはトロント、シンガポール、ハノイ、香港、台湾、及び中国の広東省、山西省に広まった。香港での感染源は、2003年2月にメトロポールホテルの9階に宿泊した中国広東省の医師で、ホテルを訪れた16人に感染させた。それらの旅行者はSARSをシンガポールやトロントに広めた。これが元で、3月頃から世界的な罹患者の広がりを見せたと考えられている。2004年5月18日にWHOが終息宣言を出すに至った。」(ウィキペディア)

このSARSはコロナウイルスが病原体だが、その源泉はわからない.昨今はこのSARSにかわって,2003年からは鳥インフルエンザが騒がれている.このSARS以来、中国はこの鳥インフルエンザには以前の轍は踏んでいない.

「中国農業部と衛生部の関係者は20日、北京で「鳥インフルエンザの抑制に一層力を入れる」と述べた。現在、鳥インフルエンザなど重大な疫病の抑制活動が行なわれているほか、春節期間中の動物製品の安全を確保するため、近いうちに専門的な検査を行うことになっている。」(サーチナ  2009/01/21)

「鳥インフルエンザとは、A型インフルエンザウイルスが鳥類に感染して起きる鳥類の感染症である。家禽類のニワトリ・ウズラ・七面鳥等に感染すると非常に高い病原性をもたらすものがあり、そのタイプを高病原性鳥インフルエンザと呼ぶ。現在、世界的に養鶏産業の脅威となっているのはこのウイルスである。人間の間で感染する能力を持つウイルスが生まれることが懸念されている。 将来、それが爆発的感染(パンデミック)になりうる可能性がある。

1997年の香港でのHPAI(H5N1型)による死者発生の際には、直ちに香港全域の鶏淘汰の措置がとられ、パンデミックが回避された。2003年〜2004年の東アジア養鶏業での鳥インフルエンザの流行では、世界で1億羽のニワトリが淘汰された。

2005年、東南アジアで猛威を振るっている高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1型が欧州でも相次ぎ確認され、世界的な危機が高まっている。世界保健機関の統計によると、東南アジア各国で11月までに鳥インフルエンザで62人が死亡している。また、アジアでは2003年後半以降、133人が高病原性鳥インフルエンザに感染し、68人が死亡している。

中国は、家禽の飼育数が150億羽近くもあり、世界の五分の一を占めている。2006年までに、鳥インフルエンザの人への感染が広がり、これまで7人が感染し、3人が死亡している。2007年11月から12月には、江蘇省南京市の父子が感染し、子が死亡した。父は子から感染したものであり、中国で初のヒトからヒトへの感染事例である。また、父子は病死した家禽類との接触歴はなく、子の感染ルートは依然判明していない。衛生省当局は、父子と接触のあった約80人に異常が見られなかったため、「今回の事態は既にコントロールしている」と強調している。」(ウィキペディア)

この鳥インフルエンザは2005年から猛威を振るっているが、パンデミックになる可能性があり、また、有効な処方が無い.ウィルスの繁殖を抑えるタミフルが有効なだけだ.今回の感染防止には中国はSARSの時とは違いすべての情報を公開している.こうしてSARSの事件を契機に経済だけでなく政治面での情報統制がこうして解除されることになった.解放軍病院、地元地方政府、中央政府相互の情報の流れが出来たと言う事はこの中国では画期的な変革だ.

これは未だ途中だが、明日は「天安門事件」だ。

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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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