2009年02月25日

「官僚の絶大な権力による法令の朝令暮改」

久しぶりに4時前に起きることができた.一昨日は風邪があまり治らないので、医者に行ったら、ウィルス性の風邪のようで、抗生物質をくれた.2日間飲んだら良くなった.最近は朝起きることができなかったので、薬が効いて来たのかも知れない.昨日、関東天然瓦斯開発の佐竹社長のところに久しぶりにいったら、太ったと言われたので、まずいなあと思っている.

毎朝45分は運動しているが、足りないのかも知れない.最近はその他の運動は日曜の朝にインラインを1、2時間しているだけだ.バイクは寒いので、冬は乗らないことにしている.女房が車で会社に送ってくれるので、そのせいもある.本当は食事の量を減らすのが一番良いのかも知れない.

ゴルフを始めたらどうかと言われるが、それだけの時間が未だ取れない.このブログを書くだけでも、大変だ.このところ、朝起きられなかったので、それなりに、ブログを書いて来たが、4時起きになると、ブログをきちんと書ける。読書も出来そうだ.以前は毎晩会食をして来たが、最近はそれも週一回ぐらいにして、朝方に勉強している.

その方が社会に貢献出来そうな気がしている.読書の量も中途半端ではなくなって来た.年を取ってくれば、こうした量がものを言う.最近週末に会議が多いので、勉強する時間が少なくなってしまうのが、一番の問題だ.56歳を過ぎたら、社会に貢献するのが私のビジョンだが、日本企業のグローバル化が当面の課題だ.

ライフワークにしても、この課題は達成出来ない.しかしながら、2050年には日本の労働人口は今の半分だ.1000万人の外国人を受け入れなければ、日本の国は維持出来ない.そうなると今から受け入れなければ間にあわない.問題は日本人側で、受け入れる方の頭の中が全く変わらなくで、外国人を受け入れることはできない.

今の日本はそうした事に気がついている人はいない.日本に来る外国人に問題があるのではない.日本人そのものに問題がある事に早く気がつかなければならない.それがグローバル化の第一歩だ.それが出来ていない.インドネシア人に日本人と同じ試験を受けさせること自体が海外音痴だ.3年間で、日本人と同じレベルに到達する外国人はいない.

さて今日のテーマだが、もう何度もこのテーマで話をして来ている.この朝令暮改は何処の政府も同じだが、中国は共産党一党独裁なので、朝令暮改に対して批判が無い.そこが日本とかと違う.日本は総理大臣の言っている事がずれたり違ったりすると野党からも報道からも矢のような批判が来てしまう.

読み方一つ間違えても、大騒ぎだ.日本人はそうした揚げ足取りが大好きな民族だ.麻生総理のおかげで、漢字検定が儲かってしょうがないと言うので、調査が入るくらいだ.馬鹿げたはなしだ.それだけ平和な国なのだ.アメリカの傘下に入っているので、株価も全く同じ動きをしている.日経平均とダウ平均は全く同じ動きだ.アメリカの景気に従属している.些末な事にたしての朝令暮改は大いに結構だ。こうした経済の状況のほうが問題だ.

アメリカの景気刺激策に日本は期待し過ぎている.GDPが世界2位であるが、日本がこれからアジアを制覇して行くようには思えない.今日のテーマと関係ないようだが、そうでもない.還暦日本が躍進中国の躍動感を是非受け入れて行きたい.受け身の日本からの脱却を計りたい.ジッと我慢して来た停滞の90年代.惰性の2000年代。これからの10年はその延長であってはならない.でも間違いなく、その延長のような状況が昨今の不況対策だ.これで良いのだろうか.明らかに日本は没落している.

さて、本題に戻すと、中国では朝令暮改に対する報道による批判は全くない。日本とは違い報道が出来ない.政府を批判は出来ない.朝令暮改と言うよりかは中南海で決めて、直ぐに実行してしまう.天安門事件のように権力抗争はあっても、実行に関しては躊躇はしない.また、税務のように細則が完備していないので、法令の判断が現場の役人の考えに左右される事も多い.だから、日本企業だけを狙ったり、移転価格だけを対象にしたり、恣意的な税務査察も多い.

政府の力は絶大だから国有企業をはじめとした企業との癒着は社会構造的なものになっている。そのため、賄賂、収賄は絶える事が無い.どのレベルで逮捕されるか、問題になるのかは金額の多寡だけでなく、政治的な力関係も関係してくる.地方政府においてはそれが著しい.下記の引用は香港返還の時のある香港の証券マンの新聞の記事だが、これが一般的だ.

「李さん一家は英国のパスポートを取得。返還後の一種の「保険」のようなものだという。「五十年間変わらないと言うけど、中国の歴史は朝令暮改。信用できない。だんだん香港を抑制してくるだろうし、デモや中国批判はできなくなるだろう。腐敗も多くなるかも」と中国への不信感は強い。それでも「生まれ育った香港」でずっと暮らしたい、と話した。」(沖縄タイムズ社 1997年7月2日)

朝令暮改の親分は乱収費だ。地方政府の財源で、費目は数限りなくあり、中央政府からの圧力で削減されたりするが、一向になくならない.各地方でバラバラで、統一されてはいない.無茶なものも多く、官僚の権力の象徴みたいなものだ.勿論、理不尽だからといって払わないわけにはいかない.

「中国では徴税・財政機能が弱く、各官庁による費用徴収(乱収費)が横行している。今や予算・決算外の収入支出は全財政収入の5割相当に肥大化し、その不効率、不正使用は深刻な問題である。財政が弱く行政費用を財政収入で賄えないことだ。20年前は財政が国内総生産(GDP)の3割を占めていたが、今や比率は1割に落ち込んだ。財政が大きく依存する国有経済のウエートが低下する一方、徴税システムが社会に根づいていない。経済急成長に財政がついて行けなくなっている。

徴収費用の内容が千差万別で総計3400種類にものぼることだ。中には地方の警察が被害者に犯罪捜査費を要求する、裁判所が法外な訴訟費用を請求する事例すらある。財政が国の骨格機能すら支えられないことが大きな弊害を生んでいる。」(徴税改革に苦しむ中国 津上俊哉氏 日経テレコン デジタルコラム 1998年12月10日)

10年前の記事で、この当時は朱鎔基がこの改革に着手したが、今でも基本的には大した変化は無い.中国は最上層を第一級行政区画と呼び、23の省、5つの自治区、4つの直轄市が存在している.このそれぞれがそれぞれの行政ルールを持って統括している.中央政府とこれら地方政府との関係は日本の政府と県との関係とは全く違う.地方政府の独立性は日本より遥かに大きい.

「行政院衛生署は23日夜、中国製毒粉ミルク事件でメラミンが検出されればすべて販売禁止にすると強い態度を示していたが、24日午後6時になって態度を軟化させ、香港の基準と同じ2.5ppmを上限とすると前言を翻した。これによって、販売禁止食品が大幅に縮小したが、驚いたのは報道陣。報道陣の追及により、午後9時にはさらに前言を翻して従来通り、食品中にメラミンが検出されれば販売禁止となった。食品中に含まれているメラミンの量を規制しているのは香港だけ。メラミンは食品添加物ではないため各国では基準もない。2.5ppmなら健康に影響はないとの専門家の意見と業者の圧力で基準を緩めたが、報道陣と消費者による反対の声で衛生署が右往左往して朝令暮改となった。」(な〜るほど・ザ・台湾 2008年9月25日)

これは台湾の話だが、こう言った例はあげたらきりがない.「オリンピック開幕まで3日に迫った8月5日、北京市政府はいきなり通達を出し、開幕式が行われる8月8日は市内の企業や行政機関を休日にしてしまった。」(日経ビジネス オンライン 2008年8月12日)

中南海で「やっぱり、オリンピックの開会式の当日は休日にしようか。」と長老の誰かが言い出せば突然休みになってしまう国だ.日本のようにややこしい議会とか法律は無い.それとこの国は日本と違ってすべてが新しい.だから、いろいろな部分で、ルールが無い.日本の「あうん」と全く正反対で、「あうん」のベースとなるルール自体が無い.だから、きちんと言わないと伝わらない.

朝令暮改の元となる法令ができたてであったり、無かったり、いろんな解釈をしたり、都合のいいように使ったりしているのが実態だ.仮に日本企業が法例が守られていないからと言って守らないととんでもないことになる.新労働契約法は解雇が簡単に出来ない.日本企業はその法律に縛られているが、中国企業はそれに縛られることはない.

彼らは政府の「政策」に対する「対策」はお手の物だ.それこそ中国の歴史がそれそのものと言える.交渉力、コミュニケーション力はどこの国の人にも引けを取らない.日本人が全く弱いところだ.グローバルビジネスにおける基本だが、その基本を日本人の経営者は未だ理解していない.

今までは日本企業は商品自体の商品の力で商売をして来た.目に見えない技術を売る事は得意ではない.だから、中国では外国企業の中で日本企業だけが圧倒的に利益率が低い.中国だけではない.日本以外の国に対しての商売が商品を通じてしか出来ていない.日本の産業構造が今後サービスに移行して行くとなると今までの商品に頼ったビジネスは立ち行かなくなる.

日本人はこうした政府の朝令暮改に対して文句を言う.中国人はこうしたお上のアクションには逆らわない.共産党だからではない.昔から逆らわない.どう対応するかの交渉力と言うか「対策」というかそうした事にはきわめて長けた民族だ.「毒」には「毒」をと言ったところがある.そこには収賄があり、日本人には訳の分からない世界がある.灰色の世界がある。

それでは中国では正しい事は正しいと言えないのかと言うとそうではない.何が正しいかの基準を何処におくのかを見極めなければならない.「日中友好」が良い例だ.「友好」とは何かを考えなければならない.日本人はかならずこの言葉を真に受けて来た。それは間違いだ.「中国は発展途上国なので」という胡錦濤主席の挨拶の枕詞も日本人は真に受けて来た.

中国はもはや開発途上国ではない.そもそもそこから、会話のベースがずれて来てしまっているので、その後がおかしくなってしまう.「友好」は言葉だけだ.毎年一回あって、10年経っても、言葉だけだ.中国人は「そんな事はわかっているでしょ。」と言うつもりで言っているのに、日本人はその本当の意味をわかっていない.言葉通りにまともにとってしまう.そう言う意味では日本は本当に住みやすい国だと言える.また、騙しやすい国でもある.

中国人は見ず知らずの相手に善意でものを言わない.相手を利用しても信用しない.相手が悪いと言う事を前提で考える.損得で判断する.虎視眈々と相手の隙を狙う。武士道は理解しない.こうした考えは中国人と言うよりかは日本人以外と言った方が良い.広い国土と数多くの異民族と異文化がこうした同質でない人たちに対する警戒感と対応の仕方が身に付いて来たのだ.

日本人は単一民族だから、こうした事が理解出来ない.だから、日本人が日本から出て行くとなると、たちまちこうした問題が根底にあるから、ビジネスで儲けることができない.いつまでたっても、こうした見ず知らずの相手としてしか扱ってもらえない.

家族閥、地域閥の中にあればこうした問題は起こらない.仮にこうした閥に入っていなくても、何年もつきあって行けば、こうした関係が出来てくる.ただ、日本人はこうした関係を作れる程、海外に出て行かないし、会話もしない.日本はこれから、ますますグローバルな付き合いが必要になってくる.そうした下地が全くない.そのためのBPOだとわたくしは言って来ているが、身近に、グローバルな中国人と接することによって日本人のグローバル観を持たせようと考えている.

日本企業の多くが中国人を採用しているが、この中国人は日本企業に勤めてしまうと、彼らの持っているグローバル観は隠してしまい、日本人になりきろうとする.なぜそうなのかと言うと、彼らの環境がそうさせて来た.どこに行っても同化しないと生きて行けないからだ.だから、BPOによる中国人の利用しかない.日本企業に勤めていない中国人であればギブ・アンド・テイクで仕事ができる.

この中国人は日本企業で働いているわけではないので、日本文化に従属していない。「あうん」もない。ギブ・アンド・テイクでしか仕事をしない.だから、効率が日本人より圧倒的に良い.よく中国人は仕事をしないと言うがそれはちがう。1990年代の初めまではそうだったが、今は違う.この10年間で、大学生数も10倍になったし、ビジネス社会も資本主義になった.まだ、低付加価値労働が主流だが、これからの10年はもっと産業が高度化し、日本を超えて行くだろう.中国はアジアダケでなく、アフリカ、南米も配下にしようと考えている.したたかである。

日本人はこの中国人の世界に同化する事はできない。しかしながら、どう言う形にしろ「閥」の中に入る必要がある。そうしなければ、アジアでビジネスが出来ない.そうした接点をまずは求める必要を認識しなければならない.日本人の「信用」とは全く違うと言う事を理解しなければならない。今までのようにアメリカの傘の下にいれば良い時代ではなくなって来た.中国への橋渡しをしっかりして行く必要だでて来た.もうODAとか「友好」ではない。本質的な関係を求めて行く必要がでて来た.

そうしたことから、まずは第一歩としてかれらの仕事の仕方を日本人は学ぶ必要がある.グローバルスタンダードの仕方だ.ギブ・アンド・テイクの仕事の仕方を学ばなければならない.「あうん」は効率が悪く、日本人にしか通用しない.そのためには社員の責任と権限をはっきりさせなければならない.いくらの給与にはいくらの仕事をするかと言う事だ.

それが日本の企業ははっきりしていない.営業と業務が分離出来ないのはそのためだ.お互いの善意が仕事を錯綜させている.誰の責任かはっきりしていないからだ.金の世界ははっきりしている.「あうん」は日本の文化だが、それを壊すつもりは無い.しかしながら、はっきりした責任と権限に基づいた仕事をする習慣を日本の組織に取り込むためにはこうしたギブ・アンド・テイクの考えも必要だ.

だから、中国人によるBPOを提唱している.そうでもしない限り、こうした「あうん」の文化は変えられない.日本は何時までの鎖国しているわけにはいかない.まずは「渡邊さん」「田中さん」の仕事を「劉さん」「陳さん」に移管して何処が変わるのかをきちんと見てみる必要がある.「劉さん」「陳さん」はタダの社員だが、本人の責任と権限を守るためにきちんと業務フローと職務分掌を書く.こうした事は日本人には出来ないし、そうした慣習が無い.日本人の仕事がギブ・アンド・テイクに基づいていないからだ.

グローバル化の第一歩がこうした仕事の仕方から変えて行こうと考えている.「閥」の中に入るのはまだまだ先の話になるが、仕事の仕方から変えて行かなければ、外国人との交渉は本来できないはずだ.日本人の仕事の仕方はこうしたギブ・アンド・テイクの考えを入れれば30%は早くなる.

明日は「行政手続きの不透明性」。同じような課題だが、チャレンジしてみよう.

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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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