2009年04月19日

中国のグローバリゼーション16

昨日はチャイナリスク研究会があり、6名が参加した。テーマはこのグローバリゼーションで、3時間があっという間に過ぎてしまった。人民公社がまだ3つ残っているようだ。中国はまだこのグローバリゼーションが進行中で、三農問題、環境問題を中心に社会問題が深刻だ。しかも今年は世界の景気回復の急先鋒としてコミットしているし、アメリカもそれに期待している。アフリカにも南米にも国内成長のためにはその資源を確保しなければならない。オバマは胡錦濤を経済のパートナーと見ている。

6カ国協議も北朝鮮が言うように、米朝の2国間で進むだろうが、水面下には中国が周到に段取りするだろう。中国の経済成長が8%達成するかどうかは本当はどうでも良い。都市沿岸部のアメリカと同じ人口の4億人の経済成長が世界を引っ張ってくれれば良い。2億3000万人の農民工は4兆元の投資でカバーしようとしている。それで足りなければもっと出せば良い。日本はもう世界の経済の課題からは茅の外だ。最後の議論は中国がこうしてアメリカの覇権に対応して、その経済的な地位を世界第2位のポジションとして地場を固めていく中にあって、日本がどうすれば良いのかということが今後の大きな我々にとっての課題だ。そのことをこの次に議論したいが、世界の論調の中に日本がもうない。だから、世界の人が日本がどうしたら良いのか、どうすべきなのかの議論がない。

ジャッキーチェインが昨日、中国海南島の博鰲(BOAO)で、ビジネスマンに講演した。そこで、「香港とか台湾は無秩序だ。中国は管理された方が良い。そうでないと、我々は好きなことをやってしまう。今の中国の若者は他所の国のことをまねてばかりで、自分の独自のスタイルを考えだそうとしない。」と言った。香港とか台湾が無秩序だとは思わないが、今の状態だと、中国人が好き勝手に行動してしまうというのはうなずける。これからの中国の政策においてどう中国人を管理していくのかということが次の課題のような気がする。もう華南地域では玩具メーカーは再興しないだろう。付加価値が低いからだ。「産業の高度化」とスキルのない農民工との産業バランスを今後どうとっていくのだろうか。いつまでも鉄道は作れない。いや、もしかしたら、後3年は鉄道、道路、発電所、住宅の建設で農民工を食べさせることができるかもしれない。大学卒業生の就職先もこの産業の高度化の課題だ。中国政府にとって今年の景気回復の手段は意外と簡単なのかもしれない。問題はやはり、国内問題で、今まで議論してきた課題を同どうバランスとっていくのかだろうか。特に、人口の多い三農問題は短期的にはどうにもならないし、環境問題も汚染範囲と規模が中途半端ではない。





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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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