2009年05月30日

Free Trade debate

Free Tradeが終わって、今日からFree trade debateだ。今週一週間はまた、追加の自由貿易だ。先週は新しいことがたくさんん出てきたので、十分にこなすことができなかった。今週からはこのFree TradeにDebateが加わるので、議論の題材が一杯出てくる。皆さんも経済の勉強を終えてから久しい方が多いと思う。ぜひこの機会におさらいしてほしい。丁寧に対応していきたい。経済の基本は経営の要素の一つだ。なぜ景気がいいのか、なぜ日本だけが今回の金融恐慌で落ち込んでいるのかは目先の報道ではわからない。もっと、落ち着いて、勉強する必要がある。そうすれば、今の日本の大きな課題が見えてくる。そうした視点が今の経営者にとって必要だ。

これもひとえに、日本のグローバリゼーションを進めるための方策を検討するためだと理解してほしい。昨日も第一法規の田中社長と菊池さんとこうした話ができた。BPOとかアウトソーシングはあくまで手段だが、日本企業がこれからアジアで生き残っていくためには仕事のグローバル化が必須だ。30%は生産性があがる。

BPジャパンの脇若社長ともあった。彼とは久しぶりで、6月末に社長を辞任して、日本は来月いっぱいで、それ以降はEUで環境のNGOで働くそうだ。てっきり、BPの人とばっかり思っていたが、出身は三井物産だった。昨年末に本を出版されていたが、精力的な方だ。グローバル人材が少ない日本になって、その少ない卓越した一人だ。以下のところのアマゾンで売っている。ぜひ買って読んでほしい。

http://www.amazon.co.jp/世界で戦うキャリアづくり―グローバルを知る外資系トップが語るリーダーの条件-脇若-英治/dp/4478006776/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1243629147&sr=8-1

昨晩は社内の懇親会があった。この6月が決算で、弊社もやっともうじき、6年目に入ることができる。日本はベンチャーが育ちにくい。1000社に3社しか生き残れないといわれる創業の壁をやっと乗り越えることができた。これもひとえに皆様のお陰だ。では本題に入ろう。

Free trade debate

自由貿易は20世紀、21世紀の経済学において、最も議論の多いトピックの一つである。自由貿易に関する議論は経済学、倫理学、社会政治学に分類することができる。経済学者間の学問上の議論は現在、自由貿易に賛成で、少なくとも1960年代以来、合意がとれており、これは18世紀の理論に基づいている。こうした議論は公衆の間でも、政治家の間でも続いている。

自由貿易の議論

自由貿易の歴史において、2つのタイプの議論が海外からの購買を支持することによって、進歩してきた。これは広い意味での自由貿易である。
1 第一番目は本質的に経済学であり、自由貿易が社会をより繁栄させるだろうと言うことについてである。これらの多くは技術的な議論で、経済学の規律から来ており、最初は特に、アダムスミスの「国富論」で、これは重商主義への信奉を覆した。
2 自由貿易のもう一つの議論は後段で示すように「倫理」の議論として分類することができる。

自由貿易に対する経済学の議論

古典派経済学での分析では自由貿易はグローバルレベルで、アウトプットを増加させ、自由貿易が国家間の分業化( specialization)を可能としたからである。分業化によって、国家は乏しい資源を特定の商品やサービスの生産に充てることによって、その国家は比較優位に立つことができる。分業化のメリットは規模の経済性と結び合わせて、グローバルな生産可能性曲線(production possibility frontier)を増大シフトさせる。

生産可能性曲線とは現存の労働、土地、資本などの諸資源を、現在知られている技術的知識のもとで、最も効率的に利用した場合、最大限どれだけの量の諸生産物の組み合わせがつくり出されるかを示した概念。(ゼミナール経済学入門)
http://ameblo.jp/jmdn/entry-10231830576.html

NewPpf_small

生産可能性曲線(production possibility frontier)において、ここで言う、増大しシフトとはこの曲線の上方へのシフトのことである。

生産可能性曲線の増大シフトによって、生産される商品とサービスの絶対量は自由貿易のもとで最大化する。そればかりではなく、この商品とサービスの特定の組み合わせによって、グロ−バルの消費者に最も高い効用をもたらすことができる。

効用(こうよう)とは、ミクロ経済学で用いられる用語で、人が財(商品)を消費することから得られる満足の水準を表わす。近代経済学においては、物の価値 を効用ではかる効用価値説を採用し、消費者行動は予算制約による条件付き効用最大化問題として定式化される。一方、マルクス経済学においては、物の価値を 労働ではかる労働価値説を採用している。

質的な議論

自由貿易政策は一般的に自由放任主義経済を支持する政治および政党としばしば、結びつけられている。彼らはより早い成長を容認している。自発的な交換は自発的な性格のおかげで、関与する人々に(事前に)利益をもたらすと仮定している。そうでないとすれば、彼らはなぜ交換をするのかと言うことだ。かようにして、自発的な交換を制限することは交易を制限することでり、究極的には富の蓄積を制限することになる。

生産可能性曲線と無差別曲線


swingby_blog at 07:59コメント(6)トラックバック(0) 

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コメント一覧

1. Posted by 脇若英治   2009年07月01日 03:49
海野さん、

先日お会いしたとき言っておられたブログにアクセスしてみました。内容が濃くてなかなか頭のなかで薄めるのが難しい内容でした。 
たまたま昨日ケンブリッジ大学主催のサステ―ナビリティ―のセミナーにロンドンで参加していたら、もっと根本的な疑問が提示されていました。なぜ経済成長が必要なのか、環境をここまで壊してまでどうして必要なのか、OECD諸国はこれからもう高成長は望めないのではないか、といったような点でした。 Free Tradeは現在のような世界の経済状況の中では、必要不可欠なものであることは、だれも信じて疑わないのですが、こと地球の環境のことを考えると今のままの成長は問題であることは間違いないところです。 結局世界的なリーダーシップが必要だとか、民主主義はいいがスピードに欠ける(中国との比較で)などの観念的な議論に最後は終始しました。
6月28日にロンドンに戻ってこんなセミナーに出て思うのは、やっぱり日本は今のままではこれから高い経済成長は望めないのではないかという不安です。医療、年金、介護といったものがキチンと整理され国民に真実を伝えられない状況下、だれも頑張ろうというやる気が出てこないのではないかという気がします。国がすべて面倒を見るべし的な今の野党の方向性が正しいとはいっていませんが。
日本が今アジアという成長地域の中にあるという利点を生かしてこのような不安を吹き飛ばしてくれるリーダーの誕生を遠く英国より期待します。
2. Posted by swingby_blog   2009年07月01日 05:07
さすがですね。今こうして、私が日本のことを憂慮して、グローバリゼーションの翻訳をしているのは還暦ニッポンがまさしく、「死に体」だからです。躍進中国の力が必要です。この8月も南京で、日中経営者の論壇がありますが、そこで講演しますが、そのテーマは「中国のグローバリゼーションが日本の経済にどのように影響を与えるか。」です。中国人にはインパクトがないので、表題は変えますが、日本人へのメッセージです。今日はこれから大連です。今後ともブログはよろしく。
3. Posted by 幸地司   2009年07月01日 12:20
世界で戦うキャリアづくり」、さっそくアマゾンで注文しました。私の次回作は、8月中旬頃に出版されそうです。
このブログからもアイデアを頂戴しました。
ありがとうございます。
4. Posted by swingby_blog   2009年07月01日 18:49
「世界で戦うキャリアづくり」この本なんだっけ。また本を出すの?すごいねえ。今日大連に来たけど、今週の土曜日はチャイナリスク研究会があるよ。
5. Posted by 幸地司   2009年07月01日 21:29
脇若英治著「世界で戦うキャリアづくり―グローバルを知る外資系トップが語るリーダーの条件」。本文でBPジャパンの脇若社長の本を推薦しているのに気づいたので、本日アマゾンで注文しました。

今年3月、海野さまに推薦文を書いていただいた「オフショアプロジェクトマネジメントSE編」を出版しました。今回は同じシリーズの「PM編」です。またまた、ご協力をお願いいたします。

土曜日のチャイナリスク研究会、参加します!

6. Posted by swingby_blog   2009年07月01日 22:59
> 脇若英治さんの本でした。またよろしくね。

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海野 恵一
1948年1月14日生

学歴:東京大学経済学部卒業

スウィングバイ株式会社
代表取締役社長

アクセンチュア株式会社代表取締役(2001-2002)
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海野塾のイベントはFacebookのTeamSwingbyを参照ください。 またスウィングバイは以下のところに引っ越しました。 スウィングバイ株式会社 〒108-0023 東京都港区芝浦4丁目2−22東京ベイビュウ803号 Tel: 080-9558-4352 Fax: 03-3452-6690 E-mail: clyde.unno@swingby.jp Facebook: https://www.facebook.com/clyde.unno 海野塾: https://www.facebook.com TeamSwingby
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